内定式とノーネクタイ

10月1日は世の多くの新卒一括採用を行っている企業で内定式、またはそれに準じたイベントが行われたと思う。
今年については、前代未聞の非直接接触推奨の状況下であった事でリモート開催となった企業が多く、その関係からかネット上で開催の様子の画面キャプチャを目にする機会が度々あった。

その中で違和感を感じたのが、内定者のノーネクタイだ。内定式、それに準じたイベントという事で、その会社なりの正装に近い服装をしている社員が多いのに対して男性の内定者は、白いワイシャツにジャケットなしのノーネクタイという複数が僕には目についた。

ドレスコードがあったわけでは無いだろう。けど、何処か引っかかり違和感を覚えたのだ。今日はこの違和感について考えてみたい。

内定式はどんなイベントか?

違和感のとっかかりとして、内定式は企業側としては迎え入れる為の大事なイベントだろう。そして自身の経験でしか無いが、内定者に取っても仲間になる一歩として大切なイベントであると思う。
つまり会社に取っても内定者に取っても大事なイベントであると思うのだ。

大事なイベントだから「スーツでなくてはいけない」とか「Tシャツってどうなの?」という事では無いと思う。金融機関や投資家、取引先を相手にTシャツだろうが、アロハだろうが、ハーフパンツだろうが、単純にそれをして不愉快に感じたりはしない。
実際、僕自身も普段の業務はほとんどYシャツ、ノーネクタイだし、在宅勤務時は、さすがにパジャマからは着替えているが、休日のしふくと全く同じだ。

でも、今回の内定式のノーネクタイには違和感を覚えてしまった。

Yシャツ ノーネクタイ で 大切な事という想いを伝えらるのか?

「大切な場面に相応しいかという問いに対する覚悟?」

違和感の正体を考えているうちに、こんな言葉が頭に浮かんだ。

双方にとって大切な場面と思っているのならば、それに適した服装が必要では?という事だ。その覚悟が画面から見えず、「なんとなくYシャツ ノーネクタイ」に見えてしまった。大切にしている場面という印象を受ける事ができず残念と思ってしまったのかもしれない。

想いは内側にあり、外側から見えにくいものでもあるだろう。だからこそ服装なりで表現しているはずで、だからこそスーツがあり、それを引き立てるネクタイが存在する。

想いを「伝えられる」自分のスタンスを貫く覚悟があってのTシャツなら、それはそれで良いと思う。大事なのは思っているではなく伝えらるかだけど。

それが、TPOを考えて服装を決めるという事なのだろう。

だから大切な場面であればある程、覚悟を持って服装を決める事が重要なのだろうと感じた。

常に大事な場面なんだから・・・という指摘があるとすればその通り。常に大事な場面だとして、その会社のルールのもとで想いの伝わる服装をセレクトしてはどうだろうか?

結局、相応しい服装とは何?

「結論として、スーツ着てネクタイ締めて参加するべきって事?」というわけでは無い。

それぞれの社の社風もあるので、それにマッチした服装であれば良いと思う。オフィスカジュアルの企業も私服的な所もスーツで正装の所も、お互いが相応しいと思える事が大切なのだ。まさにTPOを考えた選択だ。

ではTPOを考えるとどうなるか? 一般的には、まだ大事な場面=スーツにネクタイという風土が一番根強いだろうからこれが無難なのかもしれない。

まぁ、これを本当に組織風土によって違うので何とも言えないが、今年の内定式で見られた白いYシャツにノーネクタイ、ジャケットなしというのは、ある意味で一番中途半端な服装なのかもしれない。
知人も言っていたが、「揃っていなくて、なんか だらしなく見える」のだ。
ここが機能性は良くても大切な場面で活用する事の「?」という違和感の正体なのだろう。

大切を伝えるなら振り切ってみるのも良いのでは無いだろうか?(繰り返すけど、場のルールを破ってはいけないと思う。ルールの範囲で振り切るのがポイントかと)

と、ここまで書いてきて自分ごとの話を少し。
色々いっているけど、普段の僕はYシャツ、ノーネクタイ、ノージャケットが多い。人のフリ見て我が身を直すでは無いが、問題に気づけたので、解消を考えてみたい。

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