９月も末だというのに一向に酷暑が弱まる気配がない。

　このままでは１０月になってしまいそうな勢いなので、とりあえず夏の女神に最後のキスをするため、この時期毎年恒例腰越あたりを散歩しに来た。

　というわけで、まずは江ノ島すばな通りから。

　小田急線を片瀬江ノ島駅で降りて・・・

　江ノ電やモノレールの駅から江ノ島へと続くすばな通りを逆流。

　江戸時代から続く江ノ島弁財天への参拝道。

　両手を広げるとついてしまいそうなほど狭い道路は昔ながらの土産物屋と新しい食べ物やがパッチワークのように立ち並ぶ。

　藤沢の隣町で育ったので、ガキの頃からしょっちゅう江ノ島は訪れて履いたけれど、大概海岸沿いのサイクリングロードをチャリか国道をバイクでというのが日常だった。

　江ノ電とか、小田急でとか、ましてモノレールを利用して江ノ島へ行くなんて金もかかるし思いつきもしなかった。

　なので、ガキの頃はあまりすばな通りを利用した記憶がない。

　すばな通りも昔からこんな感じだったよなぁという気持ちにはなるけれど、実際ガキの頃どうだったかは、あまり印象にないのが事実。

　ガキの頃、ここで食事をしたとかという印象もない。

　茅ヶ崎には海水浴場があったので、江ノ島の海水浴場で泳いだ記憶もあまりない。

　そのくせ、江ノ島の中をウロウロするのは好きなガキだった。

　何が楽しかったんだろう？今となっては思い出せもしないのだけど。

　なにかひきつけるものがあったのだろうなぁ。魔物が住んででもしたのだろうか？

　うだつの上がらない人生も折り返し地点を過ぎているはずなのに、残念ながら弁財天のご加護は今のところあまりない。

　今となってはアップダウンのきつい江ノ島にはなかなか足が向かなくなった。年は取りたくないものだ。

　ただ、平らなすばな通りとか、腰越あたりをウロウロするのが好きになっている。

　年齢とともに変わる趣向。

　今日も、今も酷暑が残る2023年の夏を思い出しながらの散歩になります。

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