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ソール・ライター写真展からの渋谷散歩 20.01.11 11:00

Bunkamuraで行われているソール・ライターの写真展を観た前後、久しぶりに渋谷を散策。
三年ぶりのソール・ライターも悪くなかったのだが、何しろ本人が亡くなっていて、前回もかなりの数を展示して、三年でまたかなりの数を展示したのではだんだん質が落ちてくるに決まっている。

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正直、三年前に見たときほどの感動はなかった。同じくらいの感動が得られるのではと期待してしまったこちらが悪いのかも知れないが・・・前回で出し切ってたな。

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であるのなら、前回のものに今回の分を混ぜてみたいなことができていれば良いのだが、意識的に前回の展示物を外してまで今回の展示で賄おうとしたとことが主催側の失敗だろう。

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前回の展示を見ていなかったり、記憶にない人にとっては良いのかも知れない。前回と比べるからいけないのだろう。
前回と比べてそれでも良いというのなら、それはやっぱりどこか間違っていると思う。
日本の広告主の顔色をうかがう忖度写真雑誌の提灯記事に踊らされてはいけないないだろうか?圧倒的な表現力。前回の展示は神に近すぎた。

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というわけで、ちょっとがっかりな感じで展示会場のBunkamuraを出て渋谷の街を歩く。
渋谷もオリンピックに向けてなのか、何に向けてなのか、大再開発中で至るところで工事、工事、工事。
落ち着いたかと思ったらまた工事。ドリフだった工事は志村、加藤の次くらいの忙しさだったというのに、ちょっとやりすぎだ。

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街としては、トッポイ若者の街からちょっとセレブな大人の街に脱皮したいらしいのだがちょっとそれは無理だろう。
バブルの頃遊んでいた若者が、いい歳に成ったのでターゲットを移動させたいのはわからないでもないが、何しろ渋谷の駅は漢字のごとく谷底にある。どこに行くにも駅からは上り、上り、上りを強いられる。そんな街に年寄りが寄り付くはずもない。冷静に考えればわかると思うのだが。

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坂の上までなんとか持ち上げてやれば下り坂を利用して買い物でもするかも知れないが持ち上げる方法がない。
バスや地下鉄、動く歩道・・・昔のようにロープウェイ・・・すでに出来上がってしまった街には隙間すら無い。

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谷底日陰の街は、これからもずっと若者の街で有り続ければよい。
それが一番わかり易いが、最近の若者は以前ほどの勢いがないのも事実。若者をターゲットにしたのでは消費が成り立たないのかも知れない。

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格差は広がるばかりで、しわ寄せは弱いもの、若いものに押し付けられている。
昼間にちょっとウロウロしただけで、夜の本気の渋谷の顔を見たわけではないので大きな事は言えないが、渋谷も以前ほどのいかがわしさも、悪の帝国感もギラギラ感も薄れている気がする。

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渋谷に再びの輝きが来るのか?低成長の日本にあっては、今の輝きでも十分だと思うけれども。


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