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グラフィックデザイナーとして大事なのはアウトプットが2割で、プロセスが8割。

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2017年10月から開始した関西のクリエイティブを盛り上げるWEBメディア「SNAZZβ」。「β」はベータ版という意味を持たせ、よりよく変化に対応していくことを目指しています。そこで、今後の情報発信のあり方として、試験的な方法を試していきたいと考えております。

アーカイブそして今後の更新を「note」に徐々に移行していきます。そして、SNSの配信方法含め、トータルのコミュニケーション設計を再度組み直していきます。まずは第一弾コンテンツとして2017年にインタビューをさせていただきましたサノワタルさんの言葉から。

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仕事の幅が広いので、具体的に「こんな仕事をしています」と言いづらいのですが、京都の和菓子メーカーとのプロジェクトがわかりやすい一例かもしれません。

この案件はWEBサイトやパッケージのデザインから始まり商品企画にも携わっています。実際に店頭に足を運んで、お客目線になってみて必要だと感じたPOPがあれば作っています。そこから発展して良さそうな物件が空くと新店舗の提案もします。必要な人員や諸々の具体的な金額も含めて話し合っていますね。制作のプロセスに関して、商品の生産背景やスタッフの数、工場で稼働しているマシンだけでなく、売り上げの情報も共有してもらい把握するようにしています。

そうやってクライアントと密接な関係性を築いていくことで、大小の要望にマッチしたデザインが作れると思っています。私の仕事はデザインすることが重要なのではなく、最終的にクライアントの売り上げアップにつながることが絶対。自己満足のデザインにならないよう、細心の注意を払っています。

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私がよく使うワードとして、“置きにいく”という言葉があります。デザイナーにとってその言葉は、“いつも通り”や“挑戦しない”といったネガティブな意味に捉えられることが多いのですが、僕は決してそうじゃないと思っているんですよ。エッジの効いたデザインなら簡単に作れてしまうけど、既存のお客様が離れてしまっては全く意味がない。特に和菓子メーカーでは、斬新なデザインに仕上げることよりも、お客様にとってのわかりやすさを追求することが大事。そういった意味で、私は“置きにいく”という言葉を使っています。

私の強みは「バランス感覚」だと思っています。“置きにいく”にしても、どこに着地点を設定するかのバランス感覚。私にとっては、どこに“置く”というのが最も重要なポイントだと思っています。そのアンサーは対話を通じてわかると思っているので、クライアントと関わる機会が少ない案件は、やりづらさを感じることもありますね。どれだけ規模や予算の大きい仕事でも、プロジェクト全体やクライアントの状況を把握できないと魅力は半減します。小規模であっても、クライアントやプロジェクトチームとの意思の疎通を経て出来た仕事の方が大きな喜びを感じられますね。

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Vol.2は


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