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Kickstarter 2020年9月前半 気になるプロジェクトまとめ

季節の上では秋までもう少しといったところですが、暑さが和らぐ兆しもなく猛暑が続いております。
皆さまお元気でしょうか、暑さでヘロヘロのDUCKです。
先日、遂にボードゲーム用の棚としてIKEAのフィエルボをお迎えしました。
これでしばらくは誤魔化せると思っていたのですが、既に半分以上は埋まっております。

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それに加えて、kick済の未着ボードゲームが10個もあるため、今年中に溢れることが確定。
これは頭が痛い。
まぁ、過ぎたことは悩まない主義なので、気を取り直して9月上旬Kickstarter新規プロジェクトのチェックをしていきたいと思います。
例によってTantrum House様(https://www.youtube.com/user/tantrumhousegames)の動画を参考に気になる作品をピックアップさせて頂きました。
今月はヤバイですよ…
※掲載されている画像はBGGからお借りしています。
※記載された内容に誤りがあった場合、ご指摘頂けると助かります。

【Streets】

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プレイ人数:1~5
プレイ時間:30~60
メカニズム:Set Collection, Tile Placement, Variable Player Powers
BGG Weight:不明
デザイナー:Haakon Gaarder
アーティスト:Haakon Gaarder
パブリッシャー:Sinister Fish Games
キャンペーン期間:9月1日~
BGGURL:https://boardgamegeek.com/boardgame/279720/streets

投資家となり、小さい町を発展させるためにショッピングモールなどを建設し、最も利益を得ることを目的としたタイル配置ゲーム。
プレイ時間は30~60分と軽めに遊べそうですね。
デザイン、アートワーク共にHaakon Gaarder氏。
Haakon Gaarder氏は国内でもホビージャパンから9月発売予定の『Villagers』の作者でもあります。

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『Villagers』は今年発表された『2019 Golden Geek Best Card Game』にもノミネートされており、私的には注目している作品。
Haakon Gaarder氏は『Villagers』でもアートワークを担当されており、シンプルながらも味のあるイラストが可愛らしいです。

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今作は建物をテーマとしていることあってか、全体的に角張ったイラストが多いように感じました。

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また、一見するとシンプルなイラストも多いように感じますが、中には【ART GALLERY】のように一部細かく描かれているところもあり、これは他のイラストも気になるところです。

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パブリッシャーのSinister Fish Gamesは2015年に設立したばかりの先進気鋭の企業。

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今作が3作目とまだ出版数は少ないですが、前2作もKickstarterを利用していたようです。
前作の『Villagers』では、2019年2月に到着予定から3ヶ月遅れての出荷となっています。
予定より遅くはありますが、個人的には許容範囲内のように感じますね。
ゲームは町の通りに建物タイルを配置していき、家族連れや観光客を集め、利益を上げることに奔走しなくてはなりません。
そのためには他のプレイヤーが建設する建物にも注意を払う必要があります。

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他のプレイヤーが建てた建物との相乗効果を狙い、効率的に利益を得られるよう緻密な計算が求められそうですね。
またBGG上にアップロードされている写真の一部にはイラストがプリントされたものもあり、ミープルのプリント有のDeluxe Editionが存在するようです。

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プレッジ金額は前作を参考に考えると、ベースゲームは3000~4000円、Deluxe Editionが5000~6000円ぐらいではないかと予想します。
『Villagers』の国内流通が決まっていることもあって、今後の流通事情を考慮するとなかなか支援し難い部類ではありますが、そこまでプレッジ金額も高くないのであれば支援するのも良いかもしれない、そんな作品のように感じます。

【Philosophia: Floating World】

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プレイ人数:1~6
プレイ時間:45~75
メカニズム:Deck Building, Hand Management, I Cut You Choose, Simultaneous Action Selection, Solo, Variable Player Powers, Variable Setup Worker Placement
BGG Weight:3.00
デザイナー:Joseph N Adams, Madeleine Adams
アーティスト:Utagawa Hiroshige, Katsushika Hokusai
パブリッシャー:Cogito ergo Meeple
キャンペーン期間:9月1日~
BGGURL:https://boardgamegeek.com/boardgame/306202/philosophia-floating-world

封建時代の日本を舞台に神社などを建立や、東洋の知識を獲得しながら勝利を目指すデッキビルディングゲーム。
見た目は超重量級ゲームに見えますが、表記的には45~75分の中量級。
デザイナーのJoseph N Adams氏とMadeleine Adams氏は今作が2作目となり、前作『Philosophia: Dare to be Wise』から共に制作をしている方々です。

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本作のイラストには歌川広重と葛飾北斎の浮世絵を使用しているとのこと。

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まさか海外のボードゲームで歌川広重の名所江戸百景や葛飾北斎の浮世絵が見られるとは思いませんでした。
この他にも神社などの写真をカードにしたものもあり、日本を題材としたボードゲームの中でも良い意味で異質なように感じます。
これが200枚以上もあるというのだから驚きしかありません。

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パブリッシャーのCogito ergo Meepleは前作に引き続き『Philosophia: Dare to be Wise』の発行に携わっている企業です。

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1作目である『Philosophia: Dare to be Wise』は2020年6月の到着を目指して制作されていましたが、2020年4月末には各地への発送準備に入っていました。
それを考えると製造管理は余裕を持って行われているにように感じます。
ゲームは大きく分けて3つのフェーズ(ドロー、収集、アクション)に分かれており、これらのフェーズを同時進行で解決していくことが本作の特徴です。
また、12体あるミニチュアにも注目したいところ。

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大きなサイズでは画像が公開されていないため詳細は不明ですが、遠目で見てもクオリティの高さが窺え、プロジェクト開始が待ち遠しいですね。
プレッジ金額は前作と同額の8000円前後と予想。
これだけコンポーネントがありながら、その値段であれば相当お得ではないかと思っちゃいます。

【Mercado de Lisboa】

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プレイ人数:1~4
プレイ時間:30~45
メカニズム:Area Majority, Tile Placement
BGG Weight:2.20
デザイナー:Vital Lacerda, Julián Pombo
アーティスト:Pedro Soto
パブリッシャー:Eagle-Gryphon Games
キャンペーン期間:9月3日~
BGGURL:https://boardgamegeek.com/boardgame/262477/mercado-de-lisboa

リスボアを舞台にビズネスを展開するタイル配置ゲーム。
プレイ時間は30~45分と気軽に遊べる軽量級となっています。
デザイナーはVital Lacerda氏とJulián Pombo氏の2名。
Vital Lacerda氏はルールが複雑な重量級ゲームに定評のあるデザイナーで、今年に入ってから国内流通の話をよく聞くようになりました。
今作のゲームシステムの基となった『Lisboa』や、近日中に日本語版が流通するらしい『Vinhos Deluxe Edition』など多くの作品を世に送り出している方です。

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一方、Julián Pombo氏は今作が制作に携わる2本目の作品となります。
ちなみに1作目は2019年に発行された『Pampero』というゲームを発行しているようです。

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アートワークは『1906 San Francisco』や『1987 Channel Tunnel』など19xxシリーズのイラストを多く担当しているPedro Soto氏。

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19xxシリーズのイメージに合う渋いイラストが格好良いですね。
パブリッシャーもお馴染みのEagle-Gryphon Games。

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私のイメージとしては重量級のゲームを中心に取り扱っているイメージが強かったため、少しだけ意外でした。
ゲームは市場に店舗を出店し、利益を上げることを目的としています。

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先程も少し触れた通り、Vital Lacerda氏の『Lisboa』のゲームシステムを基として作られた作品です。
ルール的に簡単で分かり易いところもアピールポイントとしているようです。
Vital Lacerda氏のボードゲームは3作品しかプレイしたことはありませんが、どの作品もルール説明に時間が掛かるため遊ぶまでのハードルが高く、そこはネックでした。
今作ではそこが解消され、今までよりも気軽にプレイできそうなのは嬉しいですね。
プレッジ金額は豪華版の有無で変わりそうな気はしますが、5000円前後ではないかと予想。
個人的にはマストkick案件なので、キャンペーンスタートが非常に楽しみです!

【Embarcadero】

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プレイ人数:2~4
プレイ時間:60~90
メカニズム:Area Majority, Automatic Resource Growth, Market, Zone of Control
BGG Weight:不明
デザイナー:Adam Buckingham, Ed Marriott
アーティスト:Janos Orban
パブリッシャー:Renegade Game Studios
キャンペーン期間:9月8日~
BGGURL:https://boardgamegeek.com/boardgame/315234/embarcadero

サンフランシスコを舞台に、ゴールドラッシュの影響で放置された船体を利用し、波止場地区の発展を目指す陣取りゲーム。
プレイ時間的には60~90分と中量級です。
本作のデザイナーはAdam Buckingham氏とEd Marriott氏の2名。
Adam Buckingham氏は過去に船内での反乱を題材とした『Mutiny』という投票要素のある作品を発表している方です。

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一方のEd Marriott氏は『Scoville』という唐辛子の品種改良をテーマとした中量級のボードゲームを発表しており、こちらは競り要素のあるものだったようです。

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アートワークを担当したのはJanos Orban氏。
アートギャラリーの学芸員にスポットを当てた『ArtSee』という作品のイラストも担当している方で、お洒落なデザインが魅力的なアーティストです。

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今作では、お洒落さよりも渋さが増したデザインが格好良いですね。
パブリッシャーのRenegade Game StudiosはBGGを見る限り、取り扱いをしているボードゲームの個数が200個を超える企業です。

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Kickstarterでは過去に9つのプロジェクトを実施しており、一部期間中にキャンセルはしているものの、結果的には全てのプロジェクトが成功しています。
ゲームは3つのラウンドで行われ、カードの使用やタイルを配置することでポイントと影響力を得ていくようです。
その他の情報はBGG上になく、プロジェクト開始まで待ちといったところでしょうか。
テーマ的に面白そうな作品なので期待しながら待ちたいと思います。

【Rus'】

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プレイ人数:2~4
プレイ時間:45~75
メカニズム:Betting and Bluffing, Command Cards, Ladder Climbing, Pattern Building, Take That, Variable Player Powers
BGG Weight:不明
デザイナー:不明
アーティスト:不明
パブリッシャー:Hardy House Games
キャンペーン期間:9月8日~
BGGURL:https://boardgamegeek.com/boardgame/310909/rus

ロシアを舞台に倒れた王に代わり、農民が王国の支配を目指すゲーム。
プレイ時間は45~75分と中量級の中でも軽めな印象。
ゲームデザイン及び、アートワーク共に作者不明。
公開されているカードイラストを見る限り、結構良さそうな気がしています。

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パブリッシャーも今作が初作品とのことでプロジェクトが成功するかも含め、不安なところ。
ゲームは農民が王国の支配を目指すこともあって、王位を獲得する目途が立てることが終了条件らしいです。
ただし、勝者は終了トリガーを踏んだプレイヤーではなく、その段階で最も得点の高いプレイヤーとのこと。
あまり早く王位を獲得しても他のプレイヤーに勝利を奪われてしまう可能性もあるというのは悩ましい。
BGG上のプレイ画像を見ると、個人ボード上に建物を建設するアクションもありそうなので、ゲーム終了時に見栄えがするのも個人的には嬉しい。

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コンポーネントを見る限り、プレッジ金額は4000~5000円ぐらいではないかと予想。
新設のパブリッシャーではあるため、支援するかは慎重に決めたいところではありますが、プレッジ金額によっては支援しても良いかもしれませんね。

【Soulgivers】

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プレイ人数:2
プレイ時間:30~60
メカニズム:Action Points, Grid Movement, Modular Board, Square Grid, Variable Player Powers
BGG Weight:不明
デザイナー:Luca Cervini
アーティスト:Luca Cervini
パブリッシャー:Self-Published
キャンペーン期間:9月15日~
BGGURL:https://boardgamegeek.com/boardgame/298512/soulgivers

古代惑星の遺跡に眠る「フラグメント」を巡り、惑星間で戦う2人用戦略ゲーム。
プレイ時間は30~60分と軽量級と中量級の間ぐらい。
ゲームデザイン、アートワーク共にLuca Cervini氏は今作が初作品。
イラストは、他のゲームでは見かけないタイプで、非常に概念的で美しいです。

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パブリッシャーはSelf-Publishedということもあり、プロジェクトの目標金額が仮に達成されたとしても予定通りに届くのか、完成するのか等の不安感はあります。
ゲームはメインボードの中央にある「フラグメント」を奪い合い、2つあるポータルのどちらかに届けた方が勝利するようです。

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プレイヤーはお互いに10種類の手駒を持っており、それぞれ特殊な能力があるとのこと。
駒自体はオレンジとブルーの2色でデザインもシンプルではありますが、全体的なデザインとマッチしており、個人的にはとても好みです。

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また、相手プレイヤーとの戦闘で倒れた味方駒はメインボード上に残り、その能力を他の見方駒が吸収することができるらしく、プレイ中、少年漫画のように熱い展開も演出できるかもしれませんね。

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コンポーネントを見る限り、そこまでは高額にならないと予想。
5000円以内に収まってくれるなら、支援も検討したいところ。
アブストラクトゲーム自体はそこまで得意ではありませんが、テーマ的には相当好みなので要注目作品です。

【まとめ】
今回は6作品を紹介しました。
気になる作品はありましたでしょうか。
『Mercado de Lisboa』の支援は確定として、テーマ的に『Embarcadero』と『Soulgivers』は気になりますね。
どちらもプレッジ金額次第ですが、非常に悩ましいです。
まだ、9月後半にも面白そうなタイトルが控えていそうですし、あまり支援し過ぎないように気を付けながら生活しなくてはと思うDUCKなのでした。


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