介護の始まり⑤デイサービスで激怒した母
母の介護度は明らかに上がってきた。
介護サービスを充実させるには介護度を上げてもらわないと要介護2の範囲では実費負担が増えてしまう。
再度、市の認定調査員さんに来てもらった。
要介護4。
1年で二階級特進である。ガンダムじゃないんだ。全く嬉しくない昇級だ。
この頃から母はトイレが間に合わなくなった。
デイサービスからリハビリパンツを履いてきてください、と言われる。
ケアマネさんからも電話が入りデイサービスで便失禁があったとのこと。
スウェットパンツがびしょびしょになっても漏らしてないと言い張る母。
なぜだ・・。
物的証拠があるじゃないか・・。
これが介護あるあるなのか?
母はリハビリパンツを履かずに頑なに布の下着を貫いたが下着を汚したままでデイサービスに行く状態が続いた。
いや、もうさすがに自分の状態を認めようよ。こういうのを現実逃避というのだな。漏らすよりリハビリパンツのが良いという思考にはならないのだろうか?
普段、一階に母、二階に父という家庭内別居みたいな暮らしになっているため、私は母のベッドのところに呼び出しベルを置いていた。トイレのときに呼ばないといけないからだ。
ところが母は父に介助してもらうのがイヤでなかなかベルを押さない。結果、漏らしてしまう。
父は父で「すぐに押せよ」と言う割に何度も押されるとキレてしまうのだ。
「ワシは最後くらい助け合って暮らしたい」と言う割に母の世話を嫌がっている。
とにかく。この夫婦は合わない。
私が心を開けない1番の理由だ。
あるときの話。
デイサービスでお風呂のときに母が転んで顎を4針縫うケガをした。
このとき母はものすごい剣幕で怒ったらしい。職員さんもあんな剣幕で怒る方は見たことないと言われるくらい怒ったらしい。私はびっくりした。が同時に内心、母の本性が出たとも思った。
デイサービスからあやまりの電話が来た。こちらこそ申し訳ない。場所がどこであろうと転倒の心配はある。転倒させないように日々働いて下さっている職員さんには感謝しか無いのだ。リハビリパンツの件も謝っておいた。
話が前後するが、訪問看護ステーションと訪問診療の先生と契約したのはこの頃だったと思う。
デイサービスの送り出しも車椅子無しでは厳しいため、レンタル介護用品さんと契約をし、車椅子と電動昇降ベッドを借りる。便秘のコントロールを訪問看護師さんにやってもらう。朝のデイサービスの送り出しと夕方のオムツ交換にヘルパーさんに毎日入ってもらった。
介護サービス、コンプリートである。
・デイサービス週3回
・ヘルパーさん週7 朝と夕にオムツ交換
・訪問看護師さん週1回
・訪問診療 月2回
しかしだ。とりあえず父を休ませないといけない。
ケアマネさんに相談するとショートステイの提案をされた。父も喜んだ。
さて、母に何て言おうか・・・。
月に1度ショートステイに行くだけでも父は休める。楽しそうなショートステイのパンフレットを母に見せ、とにかく1度行ってみて楽しければ毎月行けばいいと全力で勧める。
ショートステイを利用するといってもまずは契約だ。この2年、私は何枚の契約書を書いただろうか。私は流れ作業的に契約書を書いた。
本音はデイサービスとショートステイが併用できる施設が良い。
母が申し込んだショートステイは大きな施設でデイサービスも特養もやっている。今回うまくいくようならデイサービスもそちらに変えてもらおう。
などと目論んでいたがそうは問屋が降ろさなかった。
ショートステイに行かせたかった父がショートステイ当日に断りの電話を入れたのだ・・・。
なぜ?
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