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🎹[千秋楽]角野隼斗コンサートツアー2023 ”Reimagine” 心情記録

◇角野隼斗コンサートツアー”Reimagine”
東京オペラシティコンサートホール
2023.3.10  19:00〜 (ツアー最終日)


はじめに…

東京千秋楽で、おそらくメディアの方々もたくさんいらっしゃってたでしょうし、今回は配信もあったので、かてぃんさんの演奏についてにはあまり触れず、演奏を聴いて特に印象に残った部分に対して私が感じた心の動き(妄想含む)だけをアルバムのように録っておきたくて書いてます。

そもそもnoteに感想などを書くにあたり、あまり他者を意識したかっこつけた文章にしたくなくて(以前仕事でライブレポ等を書き続けていた時は自分の個人的見解を排除して書くよう頑張っていたのですが、結果的に音楽が嫌いになりそうになったのでやめました。)、美しいレポート的なものはプロの方にお任せしようと決めたというのが一理あります。

聴いて感じたことはその人だけのもの。
私が感じたことは私だけのもの。
だから本当は公開する必要はないのかもしれないけど…、でももしかしたら「こんな自由に感じて良いんだ!」って思ってくれる人がいるかもしれないから、私が感じたもはや"気持ち悪い"に近い(苦笑)心の動きを書き留めて、残しておこうと思っている次第です。。


千秋楽は夢と現実を行ったり来たり…

個人的にドリーミーな曲がとても心に響いた日でした。

まず角野さんオリジナル曲の「追憶」。

会場が暗転してアップライトピアノの横にろうそくのような暖かな色の光が灯り、くぐもった優しい音色で囁くように音が鳴りはじめます。。

東京オペラシティコンサートホールの天井は変形ピラミッド型になっており、反響板のさらに上の方に大きな三角窓があるのですが、そこから仄暗い明かりを感じられました(夜でも室内が暗いと窓の外はぼんやり明るく感じます)。

終演後なのでちょっと明るいけど、
天井の三角窓はこんな感じ…

色は無くともそれはステンドグラスのような役割を果たしているように見えて、まるで夜中の大聖堂にこっそり忍びこんだみたいな気持ちになりました。

これまでの会場でこんなに暗くなることあったっけ?と思うほど、今回は客席が真っ暗に感じて、周りのお客さんの存在がほとんどわからなくなりました。
すると、こっそり忍びこんだ夜の大聖堂で、天井からの仄明かりの下、ろうそくの温かな光に照らされたピアノを奏でている美しい青年(かてぃんさん)と私だけがそこに居るような感覚に陥りました。
まるで映画のワンシーンに自分が入ってしまったかのような不思議な感覚とともにその演奏を聴いていました。

さらに続く「主よ、人の望みの喜びを」では上部のパイプオルガンに光がさして、まさに喜びの光の中に天使たちの存在が感じられる気がしました。
頭に『フランダースの犬』のあるシーンが思い浮かびました。笑

(世界名作劇場 フランダースの犬 天使の空(500-L126)エンスカイ 500ラージピース ジグソーパズル)

自分があちらの世界に呼ばれた時は、もしかしたらこんな映像が見えるのかもしれないし、見えてたら良いな…と、特に生死を意識するわけではありませんでしたが、なんとなくぼんやりとそう思いました。安心と幸福感に包まれてふわふわになりました。
空間と音楽と何かが合致すると、人は本当にパラレルワールドを体験できるんじゃなかろうか…などと思ってしまいます。笑


後半、カプースチンでも不思議な感覚を体験しました。
前回、石川公演の時から「3.トッカティーナ」だけじゃなく、前後の「2. 夢」と「4. 思い出」もステキだなぁ…と思い始めていましたが、
今回は「4. 思い出」(アップライト)→「5. 冗談」(グランド)の並びが印象的でした。
「思い出」が始まった瞬間、夜明けの淡い薄紫色の空とひと気のない穏やかな海の波打ち際を恋人同士、手を繋いで散歩している映像が思い浮かびました。
曲が盛り上がるところは時々2人が駆け出してはしゃいだりするような…なんだかどこまでも美しくキラキラした幸せな様子を見て夢心地になっていました。

ところが、打って変わって突然「冗談」が始まると、戯けたピエロが出てきて、「今までの全部うっそーー!!」って目の前でけしかけて来るのです!
私は「マジかぁ…。やっぱ夢だったあ〜!!」ってガッカリもいいとこです。笑
曲は調子よくどんどん進んで行き、楽しく聴いている一方で、私の心情的には愕然と意気消沈しているという…おもしろい感覚でした。

そして何度聴いてもキュンとくる私の大好きな「7. 間奏曲」。調整されたアップライトピアノの音色は場末の酒場の古いピアノで奏でているようなホンキートンク感があって懐かしい気持ちになります。
曲の最後の方で、かてぃんさんがアップライトからグランドピアノにサッと移動して曲を締めるのですが、
そこまでアップライトで弾いてる間は古いブラウン管のテレビから流れるモノクロ映画のようだったのが、グランドピアノになった瞬間「今」にパチっと時空が飛ぶのです。
この時も「ああ…また夢だったんだ…」と、またやられた…という感覚になりました。笑


夢の時間はまだ続く…

そんな感じで何度か夢と現実を行ったり来たりして、カプースチンが8つ全て終わると、盛大な拍手が沸き起こり、アンコール…かと思いきや、再び暗転になりました。
席に座り、二進法の演出で使われていたステージ上の4つの電球が、「1」から点灯し始め、16公演目のこの日を示す「16」までカウントアップをして行くのをじっと見つめます。
4つの電球が全部点くと「15」。
最後の「16」はどうなる…??とドキドキしていると、2階のパイプオルガン付近にポッと灯が点り、その瞬間うわっ!と拍手が起こりました。

パイプオルガンでゆっくりとはじまる「G線上のアリア」。
私の中ではこの曲は結婚式のイメージと直結しているので、札幌で聴いた時もちょっと照れ臭いような(←なぜ?笑)気持ちになったのですが、パイプオルガンで聴くとより一層本気度が増して、ものすごい動揺してしまいました。笑

私はプロポーズされたことも結婚したこともないのですが、もしも大好きな人からプロポーズされたら、そしてもしも自分が結婚式で主役になる時が来たら、こんな気持ちになるのかもしれない…という感覚になって、感動して涙が溢れました。
「やっと、やっと報われる時がきた…!報われて良いんだ…私。。」みたいな。
いや、現実には演奏を聴いてるだけで、私にはまだ何も起こってないんだけど、今まで経験したことのない知らなかった感情を疑似体験できた気がして、とても良かったです。
現実にこんな気持ちになれる日が来た時に、「あ、この感情知ってる!」って気付けたら、きっと逃さずに済むかもしれないので。笑

パイプオルガンにも色々な音色があって、先ほどのG線は真っ直ぐな優しい音でした。続けて私の好きな、低音のきいた華やかに派手に広がる音が響き渡りました。
弾いていたのは「Human Universe」の冒頭部分のアレンジ。この部分は少しバッハのゴルドベルク変奏曲(アリア)を彷彿とさせるメロディで、オルガンにぴったりなのです。
本編の中でも同曲のグランドピアノでの演奏がありますが、そこからまたものすごい時空を旅して、なるほど、ここに帰結するのか…と。
心にくい演出に為て遣られました。ズルいくらいステキすぎました。。

事前にインスタストーリーでオルガンの匂わせはあったので、もしかしたらパイプオルガンの演奏聴けちゃう…?とほんのり期待はしていましたが、実現するとものすごい感動で震えました。

大きな拍手の後、ステージに戻ってらしたかてぃんさんがアンコール「ダニー・ボーイ」をアップライトでしっとりと弾いてくださり、いよいよコンサートの終了とツアーの終了が目前に迫っているのを感じずにいられません。

エンディングは楽しく終えたい!と、この日の撮影OK曲は再び「きらきら星変奏曲」でした。席が遠かったので、雰囲気だけ。
(動画の色はわざとセピアっぽくしてます)

終演後「16」番目の灯りとともに


しばらく放心状態が続く

終演後はしばらく放心状態でした。。
会場を出て、電車に乗り、最寄り駅に着き、コンビニで軽食を買って、無事に家に帰りましたが、ずっと夢の中にいるようで、記憶がないというか、ただ惰性で体が勝手に動いてた感じでした。
寝るのが明け方になって、翌日昼過ぎに起きて、SNSを回遊してるうちに少しずつ現実に戻りましたが、随分と時間がかかりました。
これまで数多くのコンサートを観てきましたが、こんなことは初めてでした。

1つわかったことは、これまで以上にさらにかてぃんさんのことが大好きになった、ということです。
ただこの「大好き」の種類も今までに無い感じの感情で、自分でもなんだかよくわかりません。好きに理屈なんて要らないってことです、きっと。。笑

彼の進化にあまり置いていかれないようにするためにも、自分も自分の興味あることに実直に突き詰めて行ける人になりたいし、
この先もかてぃんさんからたくさんのインスピレーションを受けて生きて行きたいなと思いました。

さいごに…

この”Reimagine”ツアーは川崎札幌石川、東京千秋楽と、4回参加させていただきました。どの公演もみんなそれぞれ違うステキ体験ができたし、素晴らしく良い思い出です。
本当に楽しかった!!
ありがとうございました♡

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