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【Podcast】ep.6「J.SとC.P.E…バッハ親子の書いた曲を聴いてみる夜」(※12/14 テキスト追記)

エピソード6を更新しました!

先日サントリーホールで聴いたピアニスト ヴィキングル・オラフソンのゴルトベルク変奏曲があまりにも素晴らしかったので、余韻とともに今宵はバッハの曲をお届けします。
巨匠ジャズピアニストが弾くクラシックの演奏もご紹介!



11月に番組で紹介した楽曲をプレイリストにしましたので、こちらもお楽しみください😊
なにか1つでも皆さまのお気に入りの曲があったら嬉しいです♪


素敵な夜をお過ごしください…🌃


🗒️テキスト版(12/14更新)
◆midnight reflection ep.6 (2023.12.7 UP)

こんばんは。
木曜深夜、いかがお過ごしでしょうか。
おやすみ前のひととき、心おだやかに眠りにつけるような優しく美しい音楽を私目線で選曲し、お届けいたしますmidnight reflection。
ナビゲーターは私、Chieがお送りいたします。


改めまして、こんばんは。Chieです。

12月になりました。なんだか秋が短かったような気がしますが、近所のいちょうの木が美しいこがね色に色づいているのがベランダから見えて、洗濯物を干す時に少し嬉しくなります。

先日、12月2日の土曜日にサントリーホールで行われたピアニスト ヴィキングル・オラフソンさんのリサイタルを聞きに行ってきました。
バッハのゴルトベルク変奏曲のみを全曲演奏するという、ややストイックなプログラムだったんですけど、私はゴルトベルクはグレン・グールドの音源でしか聴いたことがなくて、その上有名なアリアと最初の方のいくつかの変奏曲しかちゃんと聴いたことがなくて、この30もの変奏曲をすべて一気に聴くのは初めてだったし、大丈夫かな…、途中で飽きたり眠くなったりしないかな…と少し不安もありました。
でも、演奏が素晴らしく美しくて、また終盤にかけてはオラフソンさんの冷静沈着な雰囲気とは裏腹に、かなり熱を帯びた演奏も聴けたりして、まるで一本の長編映画を観ているような気持ちで、私も聴いているだけではありますが、無事最後まで完走することができました。

ということで、10月にリリースされたオラフソンさんのアルバム ヨハン・セバスティアン・バッハの「ゴルトベルク変奏曲」より「アリア」をお聴きください。

♪曲①「ゴルトベルク変奏曲」より「アリア」

バッハといえば、私はピアノをやっていた頃バッハがとても苦手で、課題を出される度にいつも苦労していました。小学生か中学生くらいの時にやっていた2声のインベンションも、ただでさえ暗譜が苦手なのに、さらになんだか覚えづらいなと感じていました。
そして大学で初めてちゃんとピアノの勉強を始めて、最初に渡されたバッハの曲が「イタリア協奏曲」で、後に3年生の時のハーフリサイタルで弾くことにもなるのですが、1年生の後半に渡された曲だったので、仕上げるまでに実質1年半くらいかかりました。特に当時暗譜できなくて苦労したのがこれからお聴きいただく第2楽章でした。
とても美しくて、数学的に思われるバッハの曲の中でも歌心のようなものが感じられる曲だと思うのですが、規則性が感じられなくて、楽譜上は決して曖昧ではないのですが、聞こえ方がとても曖昧な部分が多いというか…なので、暗譜のコツがなかなか掴めず、永遠に覚えられないんじゃないかと思うほどでした。
ゴルトベルクの中にもゆっくりの変奏曲には、この感じに似たランダムにひそひそ声で語りかけてくるようなフレーズなどがあって、私にはなぜかそれが捉えどころが無いように感じてしまうんです。。ああ…難しそうだな、と聴きながら考えたりしていました。
でも聴く分にはとても美しくて、グッとくるポイントなんかもあるので、ぜひお聴きいただきたいと思います。

アンドラーシュ・シフの演奏でバッハ「イタリア協奏曲」より第2楽章。

♪曲②J.Sバッハ「イタリア協奏曲」より第2楽章

アンドラーシュ・シフによる演奏でバッハの「イタリア協奏曲」第2楽章をお聴きいただきました。
この、私にとってはある意味、大変強く思い入れのある「イタリア協奏曲」なのですが、今度、敬愛しているピアニストの角野隼斗さんが、来年1月末からスタートするご自身のリサイタルツアーで、この曲を弾いてくださることになっています。
実は私は10月に旅行を兼ねて香港の角野さんのリサイタルを観に行った時に、すでに一度彼の弾く「イタリア協奏曲」を一足早く聴いていて、その時も私のこの曲に対するトラウマのような気持ちを解消してくれるような、素敵な演奏だったんですけど、日本でツアーを周るうちに、きっとまた円熟味が増してくるのではないかと思っているので、3月に聴けるのを今からとても楽しみにしています。

ところで、バッハの息子であるC.P.Eバッハ、カール・フィリップ・エマヌエルの頭文字でC.P.Eなのですが、この方も作曲家であり、数々の楽曲を残しているのをご存じでしょうか?私はこれまでC.P.Eバッハの曲は全く知りませんでしたが、少し前に、ジャズピアニストのキース・ジャレットが演奏したC.P.Eバッハの『ヴュルテンベルク・ソナタ集』のアルバムが今年の7月に出たのを知って、興味があって聴いてみました。
1994年に自宅で録音された未発表の音源だったそうなのですが、なんだかとても瑞々しいスッキリと美しい音色の演奏で、とても耳心地が良かったので、お気に入りに入れていました。特に次にご紹介するソナタ4番の第2楽章はスッと入ってくる聞きやすい楽曲だなと思ったので、今夜は最後にこちらの曲をお届けしようと思います。

ピアノ キース・ジャレットでC.P.Eバッハ「ヴュルテンベルク・ソナタ4番」より第2楽章。

♪曲③「ヴュルテンベルク・ソナタ4番 第2楽章」


今晩のmidnight reflection、いかがでしたでしょうか。
今宵も最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。それではこの辺でそろそろおやすみの準備に入っていきたいと思います。
皆様とはまた来週。お相手は私Chieでした。素敵な夜をお過ごしください。

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