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約20年ぶりにピアノを再開した本当の理由(追記)

メインの理由はこちらの記事の通りだが、
再開のきっかけはまだある。


以前動画で見た、ピアノ経験ゼロの海苔漁師のおじさんがラ・カンパネラを弾けるようになるまでの話。一度めに観た時は「すごいなー」とただ感動しただけだったのだが、つい最近もう一度オススメに上がってきたので改めて観てみた。

自分にも学生時代から憧れの曲がある。それらを憧れのまま人生終えて良いのか?と自問自答して、「そんなのつまんない」と思った。
どこまで弾けるかわからなくても、とにかくチャレンジしてみなくちゃ!とそのおじさんの一生懸命な姿を観て素直にそう思った。

憧れの曲の楽譜はもう持っている。開いてはそっと閉じる…を繰り返してきたが、とりあえず弾けそうなところからやってみれば良いのだ。
いまはレッスンに行っている訳でもないし、誰からも強要されているわけでもない。自分のペースでチャレンジしてみれば良い話だ。


そして、もう一人、大きな存在が現れた。
昨年、ショパン国際ピアノコンクールをYouTubeでライブで観ることができ、まるでサッカーのW杯を観てるかのような熱い気持ちで参戦(?)していた。
私はそこで角野隼斗さんの演奏の虜になった。
そもそもピアノYouTuberの一人として認識していたので、ショパコンに出場されていたことに驚いて、「え!?なんで??」と思っていた。
でも、クラシックの世界に新風を吹き込むような角野さんの存在に、もう注目しない訳にいかなかった。
それ以降、彼の過去の動画やコンクール後の活躍を追いかけて行くうちに、「こんなに楽しいのに、こっちの世界に来ないの??」って誘われている…というより、けしかけられているような気持ちになってきた。
そのくらい角野さんの弾く演奏はとてつもなく楽しくてワクワクさせてくれる。何よりご本人が心から音楽を楽しんでいるからだと思った。

これまでピアノは「勉強としてやるもの」という意識がどうしても抜けず、単純に楽しむことができなかったのだが、私の中のその分厚い壁を軽くぶち壊してくれた存在だ。ありがたすぎる。
そんな訳で、つべこべ言わずにそっちの世界に行ってみよう!と思うことにした。笑



長いこと「ピアノやるの?やらないの?」と自分自身に問い続けるも、なんらかの言い訳を見つけては他の事に逃げ続け、実家の処分とともに手放したアップライトピアノと引き換えに購入した目の前の高級電子ピアノを眺めては、弾かないことに対する罪悪感を感じるという日々が続いていた。
罪悪感を感じるくらいなら、さっさとやれば良かったのだ。
きっともう自分に逆らい続けることに疲れたというタイミングでもあったと思う。


「弾けない」はただの怠惰だと教えてくれた漁師のおじさんと、「こっちにくれば?楽しいよ?」と手を差し伸べてくれた(ように思えた)かてぃんさんとの出会いは、とても嬉しい、良い意味での大きなショックで、ぐだぐたと渋っていた私の背中をぽーんと押してくれた。
そして、意外と軽く一歩を踏み出すことができた。

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