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教職志望の方へー推薦書の書き方について

 「教職志望の方へー評価について」を書いた後に、推薦書が苦手、という方の記事を見つけてしまい、国語科や社会科は屁理屈と文章を書くのがお仕事だものね、と思ってしまいました。たしかに他の教科の方は苦労されるかも。

 冗談はさておき、私自身も推薦書の書き方は、最初に担任として入った学年団の社会科の先輩に教えてもらいました。
 それが、「教職志望の方へー評価について」で書いた「推薦書」の四字熟語云々の部分なのです。

①推薦書の場合
 その人を見て、とりあえず四字熟語を二つほど並べ(明朗活発=かなりやかましい、明朗闊達=明るく元気、明朗快活=ナイスガイまたはグッドガール、冷静沈着=騒がず焦らずマイペース、有言実行=いろいろ言うけれどやる時はやる、などなど高校教員独特の解釈で)、あとは、その人の日頃の行動を思い浮かべて、具体的な長所を書きます。
教職志望の方へー評価について

 教えてくれたのは、社会科の、面白い先生で、いつもハンダゴテを持ってパソコンを自作されていました。
 曰く「明朗活発ってのは、かなりヤンチャな感じで、明朗快活がまあ普通の明るい奴。読む方もそのつもりで読んでいるから、間違えたらアカンで」「ホンマかいな、オッサン❗️ええ加減なこと、教えたらアカンで❗️コイツ、そのまま書きよるで」と数学科のN教諭との掛け合い漫才状態でしたが、まあ、当たらずとも遠からず。どちらも正しかったです。普通は明朗活発なんて言わないから、雰囲気は伝わりますし、私がそのまま書いちゃったのも事実です。

 他のバリエーションとしては、
不言実行=何も言わず黙々と仕事をする
温厚篤実=性格円満で心が暖かい
寡黙=無口で全然しゃべらない

 本来の辞書的な意味から多少ズレても、本人の雰囲気が伝われば良いのです。こちらの本音が透けて見えて、わかりやすい推薦書になります。

 本音といえば、さすがに「独断専行」は、思っていても書けないのですが、そういう場合は、「果断に富み、実行力がある」とかなんとか書くわけですね。

 どうしても四字熟語が浮かばず、推薦書が少しも書けないときは、本人と面談します。
 直に話せば、大体のタイプはわかります。口が重い(=寡黙、発言に重みがある)のか、よくしゃべる(=社交的、またはコミニュケーションが得意)のか。頭の回転が速い(=利発)のか、ゆっくり判断する(=慎重に判断)のか。
 学術系だったら、何に興味があるのか。何が得意なのか。
 美術系に進むのなら、色彩感覚が優れているのか、描画(ノートの落書きとか)が正確なのか。
 運動系だったら、運動能力?体力?リーダーシップ?と話しながらチェックしていくわけです。
 つまり、本人に得意なことを言ってもらえばいいのです。

 面接試験で面接官をした経験から言えば、調査書の信憑性を測るのに、担任記入欄を読み、本人と合致するかどうか判断しました。書かれたこととかけ離れた人は現れないのですが、盛り過ぎ、という調査書は見たことがあります。誉め殺し一歩手前ですね。

 初めて会う人のことを知る、それは、とても興味深いことです。
 その人を知っている先生が、その人をどう見ていたか、それを知りたいと思って調査書を読んでいました。

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