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子育ては生き直しのチャンス


ここ最近でかなりはっとさせられた言葉でした。

今回もステップファミリーについてのお話です。私は「本当の愛を知らないから母親になって子どもを愛してあげられないかもしれない」と悩んでいました。
こんな未熟な自分が、誰かを愛してもいいのだろうか、と。

親に言われて看護の道に飛び込んでみたけれど、私は本当に誰かのために生きていけるのだろうか…そんな悩みを抱えたまま生きていました。

看護の勉強や実習で関わった患者さんからはたくさんのことを学びました。諦めずに向き合っていくことって素晴らしい。私はこの人達のためにできることを見つけて生きていかなければと思うようになりました。

そんなこんなで縁があった小児科で勤務を始めることに。
子どもってかわいいなあそんな思いを抱きつつ、心のどこかで「私に家族のための支援はできるのだろうか」「子育て経験がないのに助けられるのだろうか」と自分で呪いをかけてしまっていました。
ある日、子ども達のお母さんから「若いから親の気持ちなんてわからない。」「子育て経験のない人に見てもらうのは不安。」と言われたことがあり、自分にかけた呪いが降ってきたと思いました。とても苦しかったです。

力になりたい、何か手伝えることをしたい、そんな気持ちが粉々になってしまいそうでした。
きっとそのお母さんも疲れていたんだと思います。
お母さんの吐き出した気持ちを受け止めることがその時の私にできることでした。

自分にできることってなんだろう、、
頑張っているお母さん達の力になりたいのにな、、

とにかく考えました。

家族や子どもとの向き合い方に悩み、もがきました。自分の家族を振り返るところからやってみようと思い、ある文献で目にした「子育ては生き直しのチャンス」という言葉に衝撃を受けたのです。

子育てにおいて自分がしてもらえたことは子へしてあげられるが、してもらえなかったことはしてあげられない。
子育てを通して自分を見つめ直し、根源にあるわだかまりなどを乗り越えた先に楽しみが待っている。

私は、ああやっぱり自分には家族支援なんてできないのかもしれないと思いました。でも、してもらえなかったことがわかるということは、自分が意識をすればしてあげられることだと思います。もらえなかったものをもらう喜びを知っているはずだ、と。

この言葉と出会って私が見つけた答えは
幸せな家庭で育ったから自分が新たに家庭を生み出す時にうまくいくとは限らない。どんな家族であれ信頼できる家庭をつくっていくことが子どもたちの安心に繋がるのではないか。
ということでした。

私は傷ついた経験をしたからこそ、優しい気持ちで人と関わることができるし、マイナスの経験をいくらでもポジティブなものにできると思っています。

ある人に言われた言葉ですが、「プロ野球選手だってプロ野球選手がどういうものか完璧に分かってなっていない。なろうと思って信じて努力した結果だ。」と。

確かに、母になる人は完璧な母を知っているわけではない。そもそも正解がないから。
そして、子どもが育つ環境は家族だけが作り出すものではない。

子を1人育てるためには村ひとつ分の人が必要と聞きますし。

だから、子育てというととっても大変なものみたいに感じますが(実際大変だとは思います)もっと気楽でいいんじゃないかなと思うわけです。

母らしくいなくちゃとか、しっかり育てていかなきゃとか。縛られずに子ども達との時間を楽しんで生きていくことが大切で、子ども達の安心をつくるのではないかと思います。


私が毎日相手にしている子ども達は私の子どもではありません。

でも、私の子どものようでもあります。

そのくらい愛おしく思います。信頼してもらえる大人でいられるために、子ども達が「病気」という経験をポジティブなものに変えて生きていけるようにしたい、と。


なんだか若干テーマが逸れたような気もしますが…
子どもと関わることって過去の自分と向き合うチャンスになるなと感じたエピソードでした。

また
たくさん振り返っていこうと思います。

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