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運動鍼と鍼法

運動鍼は遠隔及び患部に
刺鍼、施灸をしながら
患部を動かしていくことで、
陽気を巡らす鍼法になります。

皆さまは鍼法ってどのぐらい知っていますか?

もしかしたらもう忘れているかもしれませんが、
学校の国試対策で覚えましたよ。

前に疼痛を起こしている原因は
気・湿痰・瘀血の複数構造になっている
お話をしました。

鍼法も色々あるということは、
それぞれの鍼法が色々な層を
ターゲットとしていることになります。

鍼法は霊枢官鍼篇という所に記述があり、
鍼法は全部で9つあります。

1:輸刺…諸経の栄輸、臓輸に刺す
諸経は十二経脈、栄輸は榮穴、兪穴、
臓輸は臓にも通じていることとなると
輸刺は経脈をターゲットした鍼法になります。

2:遠道刺…府輸に刺す
府輸ということは腑に通じ、
病、上に在れば下に取るということで
胃の腑、小腸の腑、大腸の腑を
足三里、上下巨虚などの下合穴で
通じさせることと考えると
経脈をターゲットとした鍼法になります。

3:経刺…大経の結絡経分を刺す
大経は十二経脈でその結絡を刺すとなると
経脈をターゲットした鍼法になります。

4:絡刺…小絡の血脈に刺す
血脈となると血分をターゲットとした鍼法です。

5:分刺…分肉の間に刺す
衛気のエリアである分肉の間なので
衛気をターゲットとした鍼法である。

6:大寫刺…大膿に刺す
化膿部に直接、刺鍼するということで
血分をターゲットとした鍼法になります。

7:毛刺…浮痺皮膚に刺す
衛気のエリアである皮膚に刺すということで
衛気をターゲットとした鍼法である。

8:巨刺…左は右、右は左に取る
巨刺は経脈に問題がある場合だが、
左は右、右は左に取ることを考えると、
衛気・営気の両方をターゲットとした
鍼法になります。

9:焠刺…燔鍼にて痺を取る
燔鍼は鍼の鍼体を火であぶったものを
皮膚に当てる鍼法になりますので、
寒痺の経脈をターゲットとした鍼法になります。

ターゲットにする層と
その鍼法を意識するだけでも
治療の効果というのは変わってきます。

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