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大切な人の存在によって、よりよい自分になりたいと思える幸せ

『恋愛小説家(As Good As It Gets)』という映画が好きです。

https://www.sonypictures.jp/he/2606

初めて観たのは確か21歳の頃。
自分よりかなり大人な人々を描いた恋愛映画を観るのは初めてに近く、新鮮に感じたのを覚えています。
その大人たちがそれぞれとっても不完全で、一生懸命で、魅力的。
当時の英語力ではかなり難易度高めでしたが、彼らの素敵な会話を理解したくて、全身を耳にするように必死で吸収していました。

その中でも、特に印象に残っているセリフがこれ。

You make me want to be a better man.
君と出会って もっといい男になりたいと思った
(君は僕に もっといい人間になりたいと思わせてくれる)

As Good As It Gets. Directed by James L. Brooks, TriStar Pictures, 1997.

メルビン(ジャック・ニコルソン)が、意中の人キャロル(ヘレン・ハント)に告白するシーンです。
このセリフを聞いた時の、ふわっと魔法にかかったようなキャロルの表情も本当に素敵。

心から大切な人、愛する人のため、よりよい人間になりたい。恥ずかしくない自分でいたい。
そんなふうに誰かに感じてもらえるなんて、愛され冥利(?)につきますね。
そして何より、当時の私は、そんなふうに誰かを愛せる人に憧れを抱き、そんな愛し方をできる大人になりたいと思ったのでした。

自分の大切な人に愛されたい、相手から大切に思われたい。
もちろん自然な感情ですし、愛されたり大切に思われるのは嬉しいものです。
でも、自分が心から大切にしたくて、その存在のおかげでもっとよい自分になりたいと自然に思える、そんな人々と出逢って一緒に過ごすことができるのは、本当に幸せなことだなぁと思います。

失敗しながら、もがきながら、ユーモアをもって、寄り道や回り道をしながら進んでいく登場人物たち。
不完全さの中にある美しさを見せてくれる彼らは、ずっと私の憧れです。


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