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「今ここ」で血の通った言葉を使う

よく、パートナーと一緒にカフェで仕事をします。
普段は飲み物だけ頼むのですが、先日は、何か甘いものも一緒に、となり。

定番のニューヨークチーズケーキがシンプルでいいかな
でもティラミスもおいしそう
隣にある白桃のケーキも夏らしくて惹かれるかも

ひとしきり迷ってわいわい相談した結果、季節限定の白桃ケーキに決定。
パートナーには先に席についてもらい、私がケーキを注文して持っていくことになりました。

注文と支払いを済ませてしばらく待ち、ケーキを受け取り席へ。
その途中で、どことなく違和感を感じました。
あれ、何かおかしい。何だろう?

席に着く直前に気づきました。
トレーに載っていたのはニューヨークチーズケーキ。
…え、白桃は?

思い返してみると、決して店員さんの間違いではなく、私が注文していたのでした。
はっきり「ニューヨークチーズケーキお願いします」と。
自分の口と耳の感覚も戻ってきました。
そういえば確かに言ったな、私。

単にボーッとして自分で注文を間違えただけの話なのですが、ちょっと普段の自分を振り返って反省する機会となりました。

注文する時、私の意識は、その後席についてから行う作業へと移っていました。
おそらく店員さんの顔もろくに見ていなかったように思います。
「ニューヨークチーズケーキお願いします」というセリフは、店員さんには意味をもって通じたものの、私にとっては完全に空っぽだったのです。
ただ口を動かして、音声を発しただけ。

そしてさらに思ったのは、似たようなことを、普段から気づかずにやっているかもしれない可能性。

「今ここ」に集中せず、ほとんど意味を伴っていない言葉を発してしまう。
チーズケーキのように結果が目に見えないことも多いので、ずっと気づかないままの場合もありそうです。
ケーキはどっちを頼んでもおいしいでしょうが、コミュニケーションの行き違いにつながれば、相手との溝が深まってしまうかもしれません。

小さなことであっても、ちゃんと「今ここ」に集中して、血の通った言葉を使っていかなければ。
パートナーにチーズケーキの言い訳をしつつ、そんなことを考えました。

白桃は、また次の機会に。
今度は意味と言葉を一致させてちゃんと注文します。

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