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ドイツに来たら腕時計が欲しくなった話

仕事の関係で2022年よりドイツに住んでいる。

ドイツに住み始めて数か月経ったころ、自分の中で小さな変化が起きた。

腕時計を身に着けたくなったのだ。

ここでいう腕時計とはスマートウォッチではなくて、いわゆる昔ながらの普通の時計だ。短い針と長い針がぐるぐる回る、そういう時計。

私はアメリカに長く滞在していて、最近ヨーロッパに移り住んだ人間なのだが、アメリカに住んでいる時は時計のことなど全く気にせずに生きていた。

それなのにドイツに来て突然時計が欲しくなってしまった。

なぜかというと多くの同僚が時計をしているからだ。

それも皆結構かっこよく身につけている。

さりげないおしゃれ感が時計からにじみ出ている。

そこでふと思ったのだが、アメリカ人は時計をしているのだろうか。

長い間アメリカにいたが、同僚が時計をしていたのかまったく思い出せない。ほとんどの人がしていなかったような気がする。

いや、していたのだろうか。思い出せない。

少なくともアメリカ人の同僚に「こいつおしゃれやな」と思える人は一人も存在しなかった。もしおしゃれな時計をしている人間がいたら自分の記憶にも残っていたはずだ。

アメリカ人の男は基本的にはおしゃれを「すべきでない」と思って生きている。特に中西部の男たちは。

ドイツの同僚たちは決して高級な時計をしているわけではない。

見たところあまり高額ではなさそうだが、良い感じでバランスがとれた感じのデザインの腕時計をさりげなく身ににつけている人が多いのだ。

同僚といってもドイツ人だけではなくて、イタリア人もいればフランス人もいる。やはりラテン系の皆様はおしゃれ度が高い気がする。

おれもかっこよく時計を身につけたい。

ヨーロッパっぽいおしゃれ男に俺もなりたいぞ。

そういう気持ちがムクムクとわいてきた。

(もともと周囲に流されやすいタイプです)

そういう訳で自分が買えるよい時計がないか、いろいろ検索してみた。

ともかく時計のブランドというのは数が多い。

そして値段もピンキリだ。

これ、良いなあと思った時計が1000万円オーバーだったりする。

と思えば、数万円という場合もある。

実際の値札と見た目の雰囲気がマッチしない。腕時計業界は何かがバグっている気がする。

よく分からないなりにいろいろ検索してみたのだが、特に自分の美的感覚で良いなと思ったのはパネライだ。

パネライはどうやらイタリアのブランドらしい。

Panerai

メンズウォッチはともすればダイバーズ系のごつごつしたものが多いが、パネライはものとしての存在感とカーブの滑らかさが絶妙な気がする。

ともかく自分の琴線にふれるデザインだ。欲しい。

価格は・・・・最低でも50万円くらい。

という訳で即却下。

50万円というお金を時計に払う余裕は自分にはない。

もっと安いやつ。出来れば300~400ユーロ以下くらいで良い感じのデザインのものが無いか探しまくった結果、ありました。

このハンブルクのメーカーの腕時計がなかなか気に入ってしまった。

Sternglasというブランドだ。

Sternglas

なんでもハンブルクでデザインしているらしい。

ドイツ系の時計ブランドはともすれば、シンプル一辺倒のバウハウス系(っていうんですかね)のものが多い中、これはちょっと曲線が色っぽい。写真で見る限り、品質もいい感じな気がする。

そして、安い。

自動巻きなが400ユーロ以下で買える。クオーツだと200ユーロ台だ。

もともとモノづくりに携わっていたので、ものの製造コストっていうのはなんとなく想像がつく。自動巻きの時計が400ユーロで買えるっていうのは、なかなかすごいと思う。

機構はMiyotaという日本のメーカーが作っている。
調べてみるとセイコーの子会社で、自動巻き機構サプライヤ大手のようだ。

時計業界もなかなか面白いモノづくりワールドが広がっている。

そういう訳で、SternglasのHamburgというモデルを買いまして、ニコニコしながら会社に行っています。

俺もおしゃれヨーロッパ男に近づいているのだろうか。

近づいているはずだ。

ドイツ生活、なんか楽しい。


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