早朝うなぎ

早朝が好き。うなぎが好き。

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最近の記事

「日本人は豚になる」を読んで

三島由紀夫の文章を引用しながら、近代以降の世の中が内包する様々な問題を、痛烈かつ二ヒリスティックに批判をしていく、という内容。 「我々は意識的に努力を続けないと正気さえ維持できない時代に暮らしているのである」 「狂人とは理性を失った人ではない。狂人とは理性以外のあらゆるものを失った人である」 「言論の自由の名のもとに、人々が自分の未熟な、ばからしい言論を大声で主張する世の中は、自分の言論に対するつつしみ深さといふものが忘れられた世の中である」 文化とは、宗教とは、言語

    • 既得権益

      澄み渡る空気の中を、 アイディアの風船が飛んでいく。 最初は小さく、頼りなさげにふらふら揺れているだけだけれど、 徐々に空気を吸い込み、大きく逞しく天に昇っていく。 周りを見れば、そんな風船がいくつも飛んでいる。 雨風雷、たくさん邪魔をされて、 中には割れたり萎れたり。 ただ、いくつかの風船は強く大きく育ち、 グングンと天に向かって昇っていく。 いつか本当に天に昇り、 人々を照らす光になるのだろう。 何だか良い感じだ。 あれ?? どれだけ逞しい風船も

      • 詩『原子力発電所』

        なんにもなくなっちゃったね うん、なんにもなくなっちゃった わからなかったのかしら?こうなる前に わかっている人は、いたんだよ 教えてあげなかったのかな? 声をあげていた人はいたさ、一生懸命にね みんな信じなかったんだね そうじゃない え? みんな、大変だったんだよ、色々と 例えば? 仕事をしたり、ネットを見たり、誰かの文句を言ったり、好きなアイドルのライブに行ったり、そんなことにさ くだらないわ みんなにとっては、それ以上だいじなことなんてなかった

        • どうする家康第25回「はるかに遠い夢」を見て

          こんばんは。 早朝うなぎです。 今週の「どうする家康」、色んな感情が溢れてきてしまい、涙が止まりませんでした。 前話では、家康の妻・瀬名が、「奪い合う」ことではなく「与え合う」ことによって、日本により大きな共同体を作るという途方もない夢を、息子・信康とともに企てて、家康に打ち明けました。 ただしその夢は、武力で天下布武を目指す同盟・織田信長にとって裏切り行為であり、絶対にバレてはいけない謀事です。 リスクを承知で家康はその謀事に共感、それまで争っていた武田家とも協力し、裏で

        「日本人は豚になる」を読んで

          山本七平「空気の研究」を読んで〜空気に支配される日本人〜

          日本には「空気を読む」という独特の表現がある。誰しもが一度は、この類の注意を周りから受けたことがあるはずだ。海外にも似た表現はあるが、あくまで「気を使え」的な意味で使われているだけで、日本の「空気読め」という表現に含まれる不思議なニュアンスはない。 本著は、日本に蔓延する「空気」についてスポットを当て、なぜ「空気」なるものが日本に存在しているのか、その「空気」が日本に何をもたらしてきたかを教えてくれる。 ・遺跡発掘現場で日本人とユダヤ人が人骨を廃棄する作業をしていると、1

          山本七平「空気の研究」を読んで〜空気に支配される日本人〜

          ファーストラブ〜初恋〜余韻の深さが半端じゃないす。

           今日一日は、全く仕事が手につかなかった。先週末に、ネットフリックスの「ファーストラブ〜初恋〜」を一息に全九話見てしまったためだ。休みが明けた今日も、仕事を目の前に置きながら意識は未だドラマの中を旅していた。  このドラマは、宇多田ヒカルの楽曲「ファーストラブ」「初恋」にインスパイアされて製作された、ネットフリックス限定のオリジナルドラマだ。配信直後からSNSを中心に、一気に話題となった。「体中の水分目から出た」「三周目だけどまだ泣ける」というように、多くの視聴者から感動の声

          ファーストラブ〜初恋〜余韻の深さが半端じゃないす。