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日本のバスはどこへ行く?【第8回ワッティーってなに?】

カンボジアには公共交通機関がなかった。電車もなければ、公共バスもない。あるのは、トゥクトゥクや原付タクシーだけだった。

ドアtoドアで、目的地に行ってくれるトゥクトゥクや原付タクシーはとても便利。しかし、人口増加や所得増加による車両保有台数の拡大で渋滞が発生し、交通事故死亡者数の増加もし始めていた。

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そんなプノンペンに、日本から無償資金協力でバスが送られた。この協力で路線バスの運行・車両点検・整備、乗務員の育成、組織の経営管理などバス公社の能力向上の支援が行われた。

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プノンペン公共バス運営改善プロジェクト
カンボジアの首都プノンペンでは、近年の経済発展や急激な都市化により、交通渋滞など都市環境の悪化が深刻です。人口増加や所得増加による車両保有台数の拡大、交通事故死亡者数の増加も懸念されたため、無償資金協力(プノンペン公共バス交通改善計画)により公共路線バスの供与を行い、交通渋滞の改善を図る計画。

路線バスがより多くの方に利用されるように、2017年国際協力機構(JICA)と共にカンボジア・プノンペン公共バスの乗り方などをガイドするアニメーションを作成した。

実はこのプロジェクトは、ワッティーのアニメーションで初めて私が全く関わっていない初めての作品。貝塚乃梨子とJessy Anの二人で、打ち合わせから絵コンテ、撮影・アニメーション制作まで担当してくれた。

個人的には自分で作る以上に、思い出深い作品だったりする。

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この都バス促進の動画は2本に分けて作成した。そして都バス内でも上映されていたようだ。

2本に分けた理由は、都バスのシステムが大きく変わってしまう可能性がったからだ。1本目は、もしかしたら将来的には使えなるかもしれないなパート。そして2本目は、将来でも長く使えるクイズ形式のパート。

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まず1本目のアニメーションは『Let’s ride on a City Bus in Phnom Penh!/ワッティーと都バスに乗ろう!』だ。

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日本から送られた都バスは新品で、クーラーも効いていて、wifi完備(使えないことは多かったようだが...)。値段も1,500リエル(約日本円で37円)。
そして、学生・僧侶・お年寄り・障害者などは賃料無料。

都バスはなかなか魅力的で、かなりプロモーションのし甲斐がある。

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バスを降りる時に押すブザーの使い方も説明。
日本人にとって当たり前のブザーの使い方を、教えるというのも新鮮だ。

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しかし制作当時に対応される予定だった、クレジットカード決済は未だ未対応。しかし、代わりにWingPayというカンボジア独自の電子決済は対応されていたようだ。

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バスを乗ることにより、渋滞も緩和されるということも説明。
まさに都市計画にとって、公共交通機関を導入するということは大きな可能性だ。

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そして2本目はLet’s ride on a City Bus in Phnom Penh Q & A!/クイズ・ワッティーと都バスに乗ろう!』。こちらはバスの路線図や概要をわかりやすくクイズ形式だ。

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2021年現在、プノンペンでの都バスはコロナの影響で、運行は止まっている。街中で走らなくなった都バスはどこへ行ってしまったのか?

実は日本から寄贈されたと都バスは、PCR検査した後の空港から隔離先ホテルへシャトルとして運航しているのだ。

早くまた公共バスとして、プノンペンの街を走る未来が待ち遠しい。

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