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カンボジアのアートは遠い!?【Phare Ponleu Selpak講評会】

遠い。

プノンペンから車で9時間。
バッタンバンへやって来た。

バッタンバンの街並み

プノンペン、タクマウに続きカンボジア第三の都市バッタンバン。

コメ所でもあるバッタンバンには、Phare Ponleu Selpak(以下、Phare)という有名なアートスクールがある。

つまり、アートの街でもあるのだ。

Phareは、絵画、音楽、デザインのみならず、アニメーションのコースもある総合アートスクール。

特に有名なのがサーカスのコース。

Phareのサーカス団は世界的にも有名で、観光地シェムリアップに常設テントを持つだけではなく、世界中で公演も行なっている。

つまり、サーカスもアートなのだ!

Phare Ponleu Selpak

今回、バッタンバンへ来た理由は、アニメーションコースの卒業作品講評会の審査員として招待されたからだ。

Phareには、アートコンペティション『WhiteCanvas』や、アニメーションコンテスト『DigiCon6Asia』などでお世話になっている。

というのも、Phareの学生が参加してくれると、カンボジア作品のクオリティのアベレージは大きく変わってくる。

カンボジアでアートに関わるならは、Phareを知らないのはもぐりと言っても過言ではない!
(でも、遠い。)

今年のアニメーションコースの学生は3人。
例年に比べても、少ない。

コロナの関係で、家業を手伝わなくてはならなくなり、ドロップアウトしてしまった学生も多いと聞く。

最初の学生はSengly。
彼は一昨年、半年間ほどソーシャルコンパスにインターンをしていた。

つまり知った仲。
しかし、めちゃくちゃ緊張している。

審査員は3人。

私と、Phareの統括マネージャーOsman氏と、プノンペンでフリーランスアニメーターをやっているSothina氏。

元々はフランスからの支援が入っていたPhare。
西欧系の教育システムの流れからなのか、プレゼンテーションは重要視される。

3人とも、制作物は2Dアニメーションなのだか、プレゼンテーションのために、ジオラマセットを組んだり、制作資料などもちゃんと製本して印刷して準備している。

手間も掛かっていれば、金もかかっていそうだ。
その分、見応えもある。

Senglyの作品は、ロボットアニメーション。
ちょっと、ピクサーのウォーリーの影響を受けたような作品。

ここまで、ジオラマも丁寧に作り上げなのであれば、2Dも良いが、パペットアニメーションも作って欲しいくらいである。

続いての学生は、カカシとカンボジアの経済発展や環境破壊をテーマにした作品。

画面転換の演出が素晴らしい。

3人目は、カラフルな異世界に迷い込む少年のお話。
こちらも、カンボジアの貧困や環境の問題を表現している。

三作品とも、今はまだアニメーション映像はYouTubeアップされておらず、見せることができないのが残念なところ。

私は講評していないが、グラフィックデザイン学科は架空のカンボジア商品を、パッケージやプロモーション商材をトータルブランディング。

カンボジアのソーセージをブランディング。
ローカル市場でよく売っているが、このパッケージならお土産としても良さそう。
竹筒に入った「おこわ」もカンボジアでよく見る名産。竹のふた部分をデザインするのがステキ。
こちらは、カンボジアの「ちまき」をリブランディング。
こちらはカンボジアの香辛料。

見ているだけで、興味深い。

実は来週から、彼らの後輩にあたる学生がソーシャルコンパスへインターンとして来る。

遠いバッタンバンから、はるばるプノンペンへ。 

楽しみだ。

Phare敷地内の図書館スペース

追伸
Phareの敷地内には、幼稚園も併設。子どもたちもたくさん、アートスクール内に走り回っている。その図書館スペースへ「ありがとう絵本」を寄贈させて頂いた。

いつも読んでくれてありがとうございます!! サポートして頂いた金額は、一般社団法人ソーシャルコンパスの活動に使わせて頂きます!もしくは、いっしょに何か面白いことをやりましょう!! 連絡待ってます!