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AppSheet実践編シリーズ⑮~XY型:位置情報を表現できる第三のデータ型(後編)~

はじめに

 こんにちは。ソシオネットの髭晩酌です。

 今回のXY型に関するブログですが、実は2023年に既に書き終えていました。

 というのも、2024年の初めからありがたいことに仕事が多忙になりそうなのが見えていたので、今のうちに書き溜めておこう、、という作戦で去年のうちからブログを仕込んでいたのですが、前編を投稿した後に急遽、以下のリモートワークのブログを投稿したため、執筆より2か月弱遅れての投稿です。

 ということで前編の投稿から時間が経ってしまったので、「もう何の話か忘れた!」という方はこちらから復習をお願いします!

 なお、今回はそばの話はありません!!(ネタ切れ)

 ということで改めて、XY型を使ったヒヤリハット報告アプリの後編、行ってみましょう!!

 前編の最後でも予告しましたが、「マップ」ビューから表示する平面図上に発生したヒヤリハットの全量をピンで表示して、ビジュアルでヒヤリハットの発生状況が分かるようにする対応をしていきたいと思います。

SYSTEM GENERATEDビューを修正する

 まずおさらいですが、なぜマップの詳細画面の最下部にヒヤリハットの明細が表示されているのか?を考えてみます。

 言い換えれば、この部分の表示はどこで制御されているか?ということになりますが、これは、Views>SYSTEM GENERATEDの中にあるヒヤリハット_Inlineというビューで制御されています。Viewsの下の部分にあります!

 ここで、少しSYSTEM GENERATEDビューの解説をします。基本的には、
PRIMARY NAVIGATIONなどでビューを新たに作成したタイミングで自動的に作成され、それぞれ以下の部分の表示を制御できます。またInlineだけは、Refを使った場合にのみ登場します。

  • ○○_Detail:詳細画面の表示設定ができる。

  • ○○_Form:入力画面の表示設定ができる。

  • ○○_Inline:Refで関連付けたテーブルのうち「1対多」の多の方に自動で作成される。明細部分の表示設定ができる。

 ということで、「マップ」テーブルと「ヒヤリハット」テーブルをRefで関連付けた際に自動で作成されたヒヤリハット_Inlineをクリックして、設定を直していきましょう。
 デフォルトだとViewTypeが「table」になっているので、それを「map」に変更します。次に、Map column(位置情報を表す項目)を「発生場所」に変更します。これで、この部分の設定は完了です。

 ここで改めてマップの詳細画面を見ると、「平面図だけの図」と「ヒヤリハットのピンが立っている平面図」が両方表示されています。平面図は1つだけでよいので、片方を消していきます。

 ということで、同じくSYSTEM GENERATEDビューの中にあるマップ_Detailをクリックします。
 View Optionsセクションの中のColumn orderで「平面図」と「Related ヒヤリハットs」が両方表示されているので「平面図」の横のごみ箱をクリックして削除します。ついでに、Display modeも「No headings」に変更します。

 これでマップの詳細画面を見ると、だいぶすっきりした感じがします。これで、SYSTEM GENERATEDビューの修正は完了です。
 ただ、ピンの表示が小さく青色で目立たないので、最後にここを改善していきます。

ピンを目立つようにする

 左のViewメニューの中からFormat rulesを選択して以下の画面を表示し、Add Format Rule→Create a new format ruleを押下します。

 そして以下の図の通りに設定します。なお、Format rulesについては過去のブログでも解説しているのでそちらも参考にしてください。

 これで平面図上のピンの表示が目立つようになりました。ここまででヒヤリハット報告アプリは完成となります。

他にもあるXY型の活用アイディア

 ヒヤリハット報告以外にも平面図上の位置情報を保存するアプリのニーズはありそうです。以下にいくつかアイディアを書いておきます。

・座席管理アプリ
 出社とリモートのハイブリッド型の勤務形態も比較的市民権を得てきている中で、オフィスの座席をフリーアドレスにしている企業も多いと思います。そのような企業向けに、出社して本日使う座席を決めたらピンを立てる座席管理アプリはいかがでしょうか。
 私がコロナ流行中に就業していた現場でも、このようなアプリを導入していました。当時はコロナに感染したり濃厚接触者になった場合にその人が過去数日間使っていた座席を消毒するような運用があり、その基礎情報として活用していました。
 今はコロナも5類になったのでそのニーズはなさそうですが、一方で「誰がどこに座っているかを検索するための情報」「災害発生時の安否確認点呼の基礎情報」「オフィス有効活用の観点での出社率把握の基礎情報」などで活用できると思います。

・施設管理アプリ
 ヒヤリハット報告アプリと同じイメージで、施設や公園などの平面図に対して点検箇所と点検内容を登録していくアプリも考えられると思います。
 「現場で点検作業する→状況や結果をスマホで撮影→自社に戻り画像データを抜き出してPCで報告書作成」という運用をしているメンテナンス業者さんも多いのではないでしょうか?このアプリがあれば、わざわざ自社に戻って今日の内容を思い出しながら報告書を作成しなくても、その場で報告書を提出することが可能となります。

終わりに

 本ブログでは、前後半を通してヒヤリハット報告アプリの開発を通してXY型の使い方をご紹介してきました。
 前半の冒頭に書いた通りヒヤリハット報告はリスクマネジメントの観点で重要ですが、一方で報告するユーザの負担も馬鹿にならず、なかなか現場に定着しなかったり、報告を怠ってしまうメンバーいるというような話をよく聞きます。
 ヒヤリハット報告は「時間・手間的に報告者の負担にならず」「発生したらすぐに(記憶があいまいになる前に)」情報を集めることが定着のための重要なポイントです。そのためにこのようなアプリを活用してみてはいかがでしょうか?

 ということで、今回のブログは以上となります。ではまた次回ブログでお会いしましょう!ルネッサーンス!!

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