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【一級建築士】カーテンウォールって何?仕組みとメリットについて解説!ファスナー形式とは...

▶問題

プレキャストコンクリートカーテンウォールの取付金物は、層間変位に追従できるように下部を固定とし、上部はスライドのできるものとした。


答え 〇

プレキャストコンクリートカーテンウォールのファスナー形式は、 スライド形式、ロッキング形式、 固定方式がある。 スライド形式は、上部又は下部ファスナーのどちらかをルーズホール等でスライドさせることにより、層間変位追従させる方式である。 JASS 14。

▶解説

まず初めに、少し前の記事で
「PCはプレストレストコンクリートの略」

という話をしたのですが、
プレキャストコンクリートもPCと表記することがある

らしいです。
(なんなら、一般的にPCといえばプレキャスト)
そこだけ補足しておきます。

ということで、今回の話題は
プレキャストコンクリートカーテンウォール
ファスナー形式

についてです!カタカナばかりですねw
がんばって解説します。


まず、カーテンウォールとは、
躯体にあと付けで取り付けるカベのことをいいます。

躯体と一体になっている壁と比較して

軽い → 地震に強い
デザイン性が高い → 色んな部材を使えるから
工事が早い → 足場要らないから
品質が安定 → 工場で先に作るから

などのメリットがあります。
特に高層ビルでは、建物の重量を極力抑えたいので

積極的にカーテンウォールが取り入れられています。
(おしゃれなビルの大半はカーテンウォール)

ちなみに
あと付けなのでカベ自体は建築物の荷重を負担しません
⇨主に柱や梁、屋根で支える

地震が多く、人口密度の高い日本において
軽くて、おしゃれで、工期も早い高層ビル

を建てるために開発されたのが、
このカーテンウォール、というわけです!

つづいて、カーテンウォールの取付金物ファスナー
について解説します。

ファスナーには
ロッキング方式
スライド方式(スウェイ方式)
固定方式

の3つがあり、どれも地震による層間変位を受け流す
役割があります。

例えば、この動画にあるようなロッキング方式では
層間変位を回転により受け流します

このしなやかさがないと、最悪カベがひび割れて、
ビルから剥がれ落ちてしまいます。

他の方式は以下の通りです。↓

http://www.sc-precon.co.jp/pca/bld.html

▶まとめ

今回の設問は
部材が、プレキャストコンクリート

ファスナー形式は
スライド方式
についてでした。

(→上下どちらか一方のファスナーがスライドできる)

これからビルを見上げるときは
「カーテンウォールかなぁ…」って思うことにしますw


本日のメモ
「スライド方式は片方固定の、片方スライド」


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