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「ねじれ腸・落下腸」と「便秘」の関係

いつも読んでいただき、ありがとうございます。

私は診療で「便秘外来」をしています。

便秘の外来は「お薬を出されるだけ」のことも多いかと思いますが。

私は
1. 腸内環境を整えること
2. 自律神経を整えること
3. 腸のカタチを整えること
をメインにお話ししています。

今回は3の「腸のカタチを整えること」について、新しく本を読んで勉強しましたので、紹介します。

(※水上健先生、勝手ながら先生の本をご紹介させてください)

1.日本人の8割は「ねじれ腸」か「落下腸」だった

ふだんあまり意識しないかもしれませんが。

実は便秘の原因の1つは、「腸のカタチ」です。

腸が捻れていたり、全体に下に落ち込んでいてトグロを巻いていたりすると、

便は「物理的に」出口方向を遮られて、便秘になります。

私は最近お腹のレントゲンをよく撮っていて、

「大腸が下腹部に集まっているな」
「大腸の左側に便が溜まっているな」

と思うことは良くありました。

逆に、教科書のような「真四角」の大腸をレントゲンで見ることは、あまりない気もしていました。

水上先生は、

日本人の約8割の人がねじれ腸・落下腸だと言います。

2.ねじれ腸・落下腸は「生まれつき」のものだった

私はねじれ腸や落下腸が、
「生活習慣」が悪くてだんだん捻れたり落下していくもの
だと思っていました。

しかし、先生は

ねじれ腸・落下腸は、お母さんのお腹の中にいる時に「すでに決まっている」ものであると言います。

横行結腸が背中側の靭帯にしっかりと支えられれば、真四角の大腸になりますが。

横行結腸と靭帯との繋がりが不十分であると、腸は容易に捻れたり落下したりします。

ですから、これらの腸のカタチには遺伝的な要素は大きいようです。

確かに自身が便秘の場合、親も便秘だったなと思うことは多いのではないでしょうか。

3.ねじれ腸・落下腸であっても、便秘を解消する方法はある

腸のカタチが悪いと便秘になりやすいことは、想像に難くありません。

でも日本人の8割がねじれ腸・落下腸であるけれど、全員が便秘ではないですよね。

それは日常的に軽い運動をしているから、ねじれていたり落ち込んだりして狭くなっている大腸の出口側が、一時的に開くことで便秘にならずに済んでいるのです。

休日に家でゆっくりしていると、途端に便秘になるのはそのためです。

それならばと、水上先生は

大腸をこちらから能動的にマッサージしてあげることで、一時的にねじれ腸・落下腸を矯正して大腸の出口側が開くようにしたのです。

これを「開ウンマッサージ」と先生は名付けています。

これを毎日3、4分行うことで、便秘が解消される人が多くなった、ということです。


これまで便秘薬に頼る生活を送っていても、なかなか良くならない方。

便秘薬を飲むと、お腹が痛くなっていた方。

一度腸のカタチに注目するのは、いかがでしょうか?!


また読みに来てください!

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