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0128「日本代表アイデンティティ」

今日は昔から傷めている腰の調子が悪く自宅で仕事をした。痛みを和らげるのにちょくちょく腰を伸ばすのが効果的なのだが、腰を十分に伸ばそうと思うと寝っ転がったりする必要があるので自宅で過ごせるのはありがたい。そしてイラン戦が始まるまでに終わらせようと思っていた内容の一部が終わっていないのでイラン戦が終わり次第もう少し作業をしようと思う。

完全にペーペーな会社従業員でありながらここまで自由に仕事をできるのはそれなりに特殊だと思うが、それができるのは私の会社に「目的達成のためにやり方に縛られず最適な方法を選ぶ」という哲学が浸透しているからだろう。

言葉にすると当たり前のことだがこれを千人の共通理解として浸透させるのは実は並大抵のことではない。人間はある仕組みの中で数年も生きればその仕組みに順応するので「仕事は会社に出社して行うのが当然、多少具合が悪くても満員電車に乗って通勤すべき」みたいな環境で過ごした人にはちょっと腰が痛いくらいで家で仕事をする感覚が分からないかもしれない。

実際私の勤める会社はこの他にもいくつかある哲学を従業員が千人以上に増えた今でも全社に浸透させるために相当の神経とコストを使っている。そして従業員の共通認識としてこの哲学が浸透していることこそが私の会社の一番の強みであり、目的の達成、仕事のしやすさに大きく寄与していると思う。

日本代表アイデンティティ

そこで最近サッカー界隈で話題になっている「日本代表アイデンティティ」だ。リリースの内容を引用すれば以下の通りのもので、正にサッカー日本代表の哲学を示したものと言える。

日本代表選手、ナショナルコーチングスタッフ、チームスタッフなど、日本代表に関わる全ての人が大切にすべき、共通の価値観となります。

Twitterなどでは割と否定的な意見が多いように見えていて、それがサッカーの戦術、戦略的に何も示していない、というものが大半なのだがそれは割とお門違いな非難だと思う。

これは「日本代表がどのようなサッカーをするか」ではなく、「日本代表に関わるメンバーが目標を達成するためにどのような考え方、振る舞いを重視するか」ということを示したものだからだ。最初にだらだら書いた私の仕事の話で言えば「家で仕事する」という手段と「目的達成のためにやり方に縛られず最適な方法を選ぶ」という哲学くらい違う。

どのようなサッカーを目指すのか、具体的にどのような基準で代表監督を選ぶのかなどというのはその時々の状況によって最適解が変わっていくだろう。しかしまず団結や責任を重視する、という考え方は強い意志を持って普遍的に維持していくことができる。

日本代表アイデンティティは言葉にすると単純で、サッカーと直接の関係もないが多くの人間が関わるようになった日本代表にとって必要な哲学なのだと思う。

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