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【煙の調整】スモーキングエフェクト系プロンプト【Stable Diffusion】

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はじめに

StableDiffusionでイラストを生成する際、煙のコントロールってなかなか難しいですよね。この記事では、スモークエフェクトに関するプロンプトについて、検証過程から残しました。ワードを入れる位置や強度の違いをみて、ぜひイラストにメリハリをつけてみてください。ちなみに今回ピックアップしてる用語を入れると、温泉のシーンがとてもリッチになったりします。

検証環境

OS:windows
GPU:rtx2070 8GB
SD:stable-diffusion-webui by AUTOMATIC1111
VAE:vae-ft-mse-840000-emapruned
CLIP:openai/clip-vit-large-patch14-336

利用モデルの概要

CounterFeit-V3.0 (CIVITAI / Hugging Face)
高品質なアニメやイラスト生成に特化したモデル。以前から背景描写が細かいことで人気の他、少ないプロンプトでも可愛い女の子とイラストが出せる。ライセンスについての記載は creativeml-openrail-m 表記のみ。(※記事作成時点)

基本設定

  • Sampling Method = Euler

  • Sampling Step =30

  • CFG Scale = 7

  • Size = 512*512

  • Seed = 1563870819

基本プロンプト

素では煙のなさそうな和風のイラストをベースにしてみます。

//Quality
absurdres, hires, very detailed, very artistic,  (1girl), 

//Situation
a girl is standing in front of numerous detailed (japanese_lamps:1.5) in the dark antique shop,

//Photographic Elements
portrait, f2.8, 50mm, {ここの間に入れていくよ}

スモーキングエフェクト検証ワード

Smoke - 煙、Steam - 蒸気、Vaper - 水蒸気、Mist - 霧、Fog - 濃霧、Smog - スモッグ(煙霧)、Cloud - 雲、Fumes - 煙、ガス

Smoke

一般的には煙という意味で使われる単語ですが、煙臭い、燻製する、打ち負かす、圧倒するなど、煙のイメージを中心にいくつか意味のある単語です。このモデルにおいては「たばこを吸う」という意味合いで処理されやすいようです。最初のテストなので、素のプロンプト結果を載せておきますが、強調しないと打率は低いです。他の煙エフェクトを差し込もうと思っても傾向が近いので、組み合わせる際は強調前提で使うようにしましょう。

それでは次に強調した過程を見てみましょう。(smoke:1.0) の数値を変化させていきました。

同じブロック内のプロンプトの場合1.3から影響が出てきました。1.5以降で完全に煙草を吸っていき、背景が消えていきます。キャラがいる場合、この単語は煙の追加ではなく喫煙に向かっていくようです。

では次に、BREAKを挟んで別ブロックで強調した場合を見てみます。

ブロックを変えることで、1.2~背景を残しつつ煙を出すことができました。 ただし、単純に煙を足すのではなく、こちらも煙草を吸う描写に近づくという変化でした。また1.8以降は別の人物が登場してしまっています。

ブロックを挟んで1.2~1.4の間で調整すると使いやすそうですね。


STEAM

一般的には蒸気という意味で使われることが多く、日本語でもそのままスチームとして使われているなじみのあるワードです。他に「怒る」「全力で進む」という意味でも使われるようです。ちなみにSteamPunk(スチームパンク)と入れることで、一つのジャンルを踏襲したイラストを生成しやすいワードでもあります。

同ブロック
設定すると1.1から若干イラスト下部が霞みだします。1.3-1.4で湯気感が強くなり、1.5-1.7は湯気要素が本来さらに強くかかるんでしょうけど、上部などに散ってしまっているようで逆に見えにくくなってますね。1.8以降はキャラの目の変化、背景画角の変化、平面的な湯気が追加などイラストの変化が大きいです。

別ブロック
1.2まであまり変化が見られませんが、1.3-1.5でスチームが追加され、1.6-1.7は背景の変化、1.8で表情と服装のカラーが大きく変化しました。

ブロックを変えたことで、1.3-1.5の範囲だとうまくイラストへの影響を少なくしつつ、スチームを追加することができました。


Vapor

蒸気やガス、電子タバコの煙などの意味合いで使われる単語です。

同ブロック内で適用した場合、1.4まで全然変化が見られません。1.5以降部屋が徐々に霞むようになり、1.8から横顔かつ煙のようなものが見え始めました。1.9-2.0はともに髪色含めて変わってしまってますが、部屋の霞と合わせ煙が漂う表現がでました。

では別ブロックでの影響を見てみます。
こちらも1.4までは変化が見られません。1.5以降で煙が描画されます。2.0になるとキャラ変化の影響が大きく、全体的にピンクな色合いになります。

ブロック切り分けの変化の少ない単語でしたが、強調することで煙の追加は可能な単語だという事が分かりました。


Mist

日本語でもミストってよく使いますね。霧やもやという意味でよく使われる単語です。霧状の液体を吹きかける動詞にもなりますが、1単語を入れるだけでは、特に動作の変化は見られませんでした。

同ブロック内に置いた場合、1.2程度からミスとが出てきてるのが見えます。徐々に霧の量が増え1.7では背景が大きく変わり、1.8以降キャラの構図が変わりました。

別ブロックに置いた場合を見てみます。
1.3までは変化が分かりにくいですが、若干ポージングに変化があり、1.4から霞はじめ、1.7から濃いミスと感が出てきます。そして1.8から服装のカラーが大きく変わります。2.0で水の線のようになってしまいました。

別ブロック、2.1以降に変化がありそうなので続きを見ていきます。
やはり水平線のようなものが入りますね。2.5以降は背景がほぼ見えなくなり、2.8以降はキャラが崩壊します。

ブロックをまたいで1.5-1.8程度の間で設定すればとても良い霧の効果を得られることがわかりました。


Fog

濃霧す。日本でも車のフォグランプなどでわりと耳にする言葉ですね。

同ブロックの場合
1.1から徐々に霞始め、1.4で背景が大きく変化します。1.5-1.6は背景に別のキャラが出てしまい、1.6から服のデザインが変わっていき、構図も安定しないようです。

別ブロックで見てみます。
1.2から霞始めます。1.5でキャラの服装と背景が大きく変わり、1.6では別キャラが背景に登場してしまいます。1.7以降もより霧が濃くなり、キャラとランプの実がきれいに見えるイラストになります。

濃い霧がしっかり出てくるプロンプトでした。基本的にはBREAKを挟んでイラストを安定させながら霧の追加をする事になると思いますが、キャラ等と同じブロック内で指定して変化をもたらすのも面白そうです。


Smog

主に煙霧という意味の単語で、大気汚染の意味合いもあり、日本でも光化学スモッグ注意報などの用語で耳にすることがありますね。smokeとfogのあわさったようなイメージでそう思うと、単語事態もそういうスペルの組み合わせですね。

同ブロックの場合
1.3までは変化が見て取れませんが、1.4で背景がかすみ始めます。1.5で急に背景が大きく変わり、赤い空に煙がかったようなビジュアルになりました。1.8以降はマスクをつけるようになりました。

ブロックをまたいだ場合
1.5まではほぼ変化がないですね。1.6かキャラの服装、背景、かすみ具合に変化が現れます。1.8以降背景変化が大きく、なにやら赤く光っているものが写ってますね。火事の背景などを表現する際に使える要素かもしれません。こちらではマスクは出てきませんでした。

主に煙っぽいもので霞むような変化ですが、ブロックの分け方でイラストの変化がに違いが大きい結果となりました。サイバーパンクなどとの組み合わせで荒廃した世界観の雰囲気を強めるのに使えそうですね。


Cloud

雲です。なので室内で使うとどうなるのか気になりますね。なんと背景が徐々に雲に置き換わります。

同じブロックの場合
室内のイラストに雲要素が急にはいらないため、1.3まで変化が乏しいです。てっきり服の模様に影響があるかと思いましたが、期待通りには動かず。一方で1.4以降急遽背景が変わりだし、1.5以降は完全に背景は空ですね。

別ブロックに入れた場合。
こちらも傾向は同じでした。1.7と1.8で背景にキャラが追加されてしまっていますね。

室内絵だとかなり微妙な高価でしたが、1.5程度で遠景と近景でちぐはぐの図を作るのに良いかもしれません。


Haze

こちらも霞むという意味で使われる単語ですが、光や粒子などで霞む場合などに用いられるようです。またキャラクターや薬物関係の用語でも用いられているみたいです。

同ブロックの場合
1.7程度までは変化が薄いのですが、1.8以降でイラスト下部が煙のような描写でかすみます。気になる変化が2.0で訪れます。

同ブロック2.0以降
2.0で白い服装に黄色系のライトが当たったからか金色っぽいカラーになります。金色ボディのhazeというキャラクターがいるのでそのためかとも思いましたが、2.1以降は白い服装で引き続きもやがでます。2.6以降でイラストが破綻していきます。

別ブロックの場合
1.6まで全然変化が見られません、また1.7以降も服の色合いの変化が先に現れます。1.9、2.0でやっと背景が霞むレベルですので、あまり実用的ではないかもしれません。


Gas

ガスは日本でも一般的なワードで、化学的な気体やガスタンク、ガスタワーなど様々な場面で利用されるワードですね。逆にガスというワード単体で紐づくイメージがなさそうにも思います。

同ブロックの場合 
2.0まで全然変化がありません。そのため2.0以降の画像を掲載します。キャラクターの髪色の変化もありますが、キャラの目の前のランプの形状がどんどん変化しているのが分かります。

別ブロックの場合
基本的な傾向に差がないのですが、2.3からやっと煙が出てきます。強度2.7程度まで大きく破綻しませんでした。

効きが悪いので利用しにくいワードだと思いますが、強度をかなり高くして、イラストに変わった効果を載せるのもよいかもしれません。


Fumes

煙を噴出させる、吹き上がる、いぶすなどの意味の他、腹を立てるなどの意味もある単語。ただし強度を弱めると変化が全然現れず、2.0以上で適用しても煙っぽい描写は少ない。

同ブロックの場合
1.6までは全然変化がみられず、1.7以降も煙のような描写の変化が少ないためカット。

別ブロックの場合
同ブロックと傾向が同じである。2.0を超えると背景の変化と合わせてキャラクターの衣装が吹き上がったような変化でるため、煙とともに怒りが吹き上がってくるような意味合いで処理はされている様子。ただしイラストの描写に強く結びついていないと思われます。



終わりに

煙が出そうなワードを10個試してみたところ、しっかりと煙や霧のような描写がされるものがいくつかありました。ぜひこれらのプロンプトを組み込んで、イラストに新たな雰囲気を追加してみてください。

煙と合わせて使うと面白い、ライティングエフェクトはこちら
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