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治療の場で自分が学んだ心理学用語を使ったら煙たがられました😢

【質問】中途半端な医学知識で自己判断する患者を、医師は一番嫌うらしいですが、カウンセリングでも同じでしょうか。
カウンセリングに通って2ヶ月なのですが、自分でも知識を得ながら自己理解したく、高間さんのradioや質問箱に勉強させて頂いてます。
そこで新しい気づきがいくつもあって、つい良く理解してない心理学用語を、先日のカウンセリングで言ってしまいました。
すると「自分を知ったばかりの流行りの病名に当て嵌めることは、問題がないところに問題を作っている」と指摘されました。
相談者が陥りやすい問題なのかもと思い、高間さんの意見もお聞きしたくなり、質問箱させて頂きました。
自分の問題を知ろうと知識を得た時、「問題がない所に新しい問題を作る」 ということはよくありますか?
またそれをしてしまったことに自分で気づくヒントと改善するアドバイスなど頂けたら....と質問させて頂きました。

【解説】自分が悩みを抱えている場合、その悩みの原因を知ろうとする行動は自然な行動です。何も調べもせずに、まるっきり、他人(カウンセラーや精神科医)にそれを丸投げしてしまうのは、それこそ、どうかと思います。

※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

■自分でいろいろ調べてもいい

自分のことを色々調べるのは問題ありません。色々調べて、それを治療の場で話す。それは症状(問題)を作っていることかもしれませんが、それでも良いと思います。それだけ熱心な相談者だということです。

カウンセラーは、自分の好みで動く患者を想定してカウンセリングをしているわけではありません。また、白紙の患者を期待していることもありません。

なぜならそういうあなたの不安も含んでのカウンセリングだからです。医師はそう思わないかもしれませんが、カウンセラーなら、そうやって情報を集めている相談者の不安を理解してあげないといけないのではないでしょうか。

「問題のないところに問題を作っている」という言葉は、時々聞く言葉ですが、それはカウンセラー側の防衛です。自分のカウンセリングに乗ってこないあなたを責める言葉のように響きます。少なくとも私は、そういう言葉は発しないよう気をつけています。

◇治療家へのコメント

上のような言葉を発したいという欲求が自分に出てきていると分かったら、それを発する前に、自分の逆転移と考えてみてください。そして自分は何に反応しているのか考えてみる。相談者の話しを聴けていない可能性があります。よく分からないときは、スーパービジョンを受けたほうがいいかもしれません。

■カウンセラーに何と伝えるか?

相談者としては、自分は必死で調べているのに、「問題のないところに問題を作っている」といわれると傷つきますよね。その気持ちは、ちゃんとカウンセラーに言うといいですよ。

怖いかもしれませんが、それが今後のカウンセリングの進展を助けます。カウンセラーも反省するでしょう。それはカウンセラーを教育することにつながりますが、お互いに助けあいながら進むのがカウンセリングでもありますから、あなたがいまのカウンセラーと続けたいのなら、そうやって骨を折ることもしてあげればいいかなと思います。

ヤレヤレ、メンドクサイナと思いつつ、気持ちを伝えてみてください。
それによってカウンセラーとの信頼関係が深化すれば、怪我の功名です。

・そんなのムリだ、というのもアリ。
その場合は、現状で続けていくか、カウンセラーを変えるか、どちらかでしょう。

■【心理職向け】受容して見立てを返す方法

ここからは心理職向けの話になります。心理職の方は、相談者の方が自分の症状を色々調べて質問することに対して、その相談者の方の一歩上の視点から、相談者の方の話を進めてあげてください。

それを否定するのではなく、一歩上の視点からそれを眺めた見立てを返すようにしてください。それが受容であり共感です。

一歩上からの見立てと受容・共感はセットです。これが出来るとカウンセリングもスムーズに進むでしょう☺

⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。

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