フランスの旅の最終日の一日前。南フランスからパリに移ってきて、奥さんと二人でパリの街を歩き回った。

実をいうと、ホテルからパリの街に出かけようとしているとき、僕が何かつまらないことを言って、奥さんの機嫌を損ねてしまった。険悪なムードだけど、腹を立てたままだったけど、とりあえず出かけたのだった。

エッフェル塔や凱旋門、コンコルド広場などべたに有名なところを見て回った。
最初にエッフェル塔に行くとき、メトロの駅からセーヌ川沿いを歩いている間はまだ奥さんは怒っていた。不機嫌な顔のまま、エッフェル塔を見て、少し離れたシャイヨー宮からエッフェル塔を見ようとイエナ橋のほうへ歩いているときに見つけた綿菓子屋さんで、綿菓子を買ってあげて、ようやく機嫌を直してくれた。

だいぶ遅くなって、ホテルに帰る途中、モンパルナス駅の周辺で何か食べようとして、食べるところを探していたら、目に入ったのが、チェーン店風のサンドイッチ屋さんだった。
でもそれはバゲットサンドのお店。
ならば、絶対食べたいと思って、わくわくしながら入ったのだった。

注文したのは、ハムとチーズのサンドイッチ
ハムは、ジャンボン・デ・パリってなってるけどいわゆるボンレスハム、つまり、日本でもおなじみの普通のハムだ。
チーズは、フランスのコンテ。コンテは味の濃い、とても美味しいチーズ。
この２つをはさんだだけ。
なのに、バゲットそのものが美味しいパンだから、このシンプルなサンドイッチが実に美味しい。

日本に帰ってきて、普通のプロセスチーズとボンレスハムでやってみたけど、目からウロコ。家で作っても美味しかった。それぐらい、ベストな組み合わせなのだ。

そんな思い出の味のバゲットサンドは、うちのカフェのメニューになっている。

最近、その延長線というか、バゲットにサバをはさんだ、いわゆる「サバサンド」を作ってみた。

その様子を動画にしました。