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クレーム・アングレーズが最高に美味しい「ウフ・ア・ラ・ネージュ」

タロット講座を受講するために、渡仏したのはもう17年前になる。
講座で南フランスに滞在中に、サント・ボーム山塊にある、マグダラのマリアがこもったという洞窟に行く機会があった。
マグダラのマリアがエルサレムから逃れた後、マルセイユの西にある海岸、サント・マリー・ド・ラ・メールに漂着した後、このサント・ボームの洞窟にこもったと言われる。
その後、南フランスで布教したことから、南フランスではマグダラのマリア信仰に繋がる。この歴史と文化を知ることは南フランスを知る上でとても重要なこと。

サント・ボーム山塊の中腹に掘られて作られた聖堂
歩いて登ります
聖堂の入り口
聖堂の祭壇

私たちがタロットを受講したのも、サン・マキシマンにあるマリーマドレーヌ大聖堂に併設された修道院の建物を改装したホテルだった。

マリーマドレーヌ大聖堂

話を戻すと、サント・ボームに登る前、私たちはふもとにあるレストランで昼食をとった。
そこも修道院を改装したホステルで、そのなかのレストランだった。
それだからか、ホールがだだっ広かった。

Hostellerie de la Sainte Baume

そこで軽い食事をとったのだが、そこでの強烈な体験がこれ。
食後に出てきたデザートがすごかった。

大きなボールに盛られた「ウフ・ア・ラ・ネージュ」

6人分か8人分だったように思うが、これを取り分けて食べたわけだけど、その出来上がりの図が壮観で、おもわず写真を撮った。

うえにクラッシュ・アーモンドがかかっている
フランスにいるんだなあと思わせてくれた

この見かけだけでも美味しそうだけど、実際食べてみたら、ほんとに美味しくて、忘れられない味になったほど。

ちなみに食事のほうは何を食べたか全く覚えていない。


ウフ・ア・ラ・ネージュというのは、砂糖を加えた卵白を泡立てたメレンゲを鍋のお湯に浮かべて火を通したものに、クレーム・アングレーズ(アングレーズ・ソースともいう)というカスタードソースをかけたもの。
このクレーム・アングレーズが実に美味しい。
具となるメレンゲはあっという間に口の中で溶けてなくなり、ソースが大量にお皿に残る。でもこのソースが何より美味しいわけで、お皿に残ったソースをスプーンでなくなるまですくって食べて、気が付いたらお皿に口をつけて最後の一滴まで食べていた。
フランスではなんともお行儀の悪い姿だったと思うが、夢中になって食べていた。まるで猫のようだったのだろうなあ。

とにかく、今まで食べたデザートの中で最高に美味しかったという思い出の一品。

この数日後、サント・マリー・ド・ラ・メールも訪れた。

夕暮れ時のサント・マリー・ド・ラ・メール

ここに漂着したのだなあと思いをはせると感慨深かった。
フランスの旅は、17年経った今も感激の思い出として残っている。

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