平川訳『デカメロン』を

新型コロナの影響から、なんとなく『ペスト』を読んでみたいと頭をよぎり、「ほしい本」のリストに入れつつ買わないまま、今、ボッカッチョの『デカメロン』を読み始めた。

これもペストが流行しだした頃に、逃れるためフィレンツェ郊外に引きこもった男女の話という点で、私の頭の中ではつながりがあるものなのよ。

『デカメロン』

さあ、誰の訳本がよみやすい?
探してみたら即決!
平川祐弘さんの訳本があるではないですか!

他の言語なら、読めなくても何とか勉強して原文で読めないかと無駄な努力をするところだけど、平川さんの訳なら言うことなしだわ。産経の平川さんのコラムを愛読していた私としては何のためらいもなく選べた。早速サンプルを手に入れて「著者序」と「第一日まえがき」を読んだところで、購入。購入後は「第一日」のつづきではなく、「解説」へジャンプ!

さっそく解説の「第一章 西洋文学上の『デカメロン』」から。
もう、これだけでもこの本を買った価値があったわ。
惜しむらくは、私は『神曲』も読んだことがあるんだけど(「地獄編」だけね)平川さんの訳本じゃないこと。そのころは平川さんの存在を存じ上げなかった。

でも、さっき読んだ解説にこう書いてあったわ。

...今回の平川訳に、もしなにがしかの学問的特色があるとするなら、それは訳者がダンテの『神曲』とボッカッチョの『デカメロン』の両者にまたがる西洋の文化史的空間を自覚しつつ翻訳し註をつけたという点だろう...

Y(>_<、)Y

なにとぞ読者諸賢が『デカメロン』からさかのぼって平川訳『神曲』と、平川『ダンテ『神曲』講義』を読まれることを希望する。『神曲』百歌があったからこそ『デカメロン』百話も書かれたのであり、、、、

『ダンテ『神曲』講義』は気になっていたんです!
わかりました。読みます。読みますよ!

でもまず『デカメロン』から。
これも上中下と3冊あるようなので、いつになるやらアレですが...

はぁ,,,コロナの影響で仕事が落ち着かず、ゆっくり一日本を読む時間なんてなかなかないんだけど、でも、そんな時こそ短い時間でも、静かに本を読む一時が必要ね。

じゃ、さっそく「第一日」の続きを読んでみるわ。

それにしても、平川さん、産経のコラムからあまりお見かけしなくなりましたが、おやめになったのでしょうか。私が見落としているだけでしょうか。それともお年を召されてペースを抑えてらっしゃるのでしょうか。楽しみにしているのですが。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?