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理念浸透を、否定されました【情熱社長倶楽部】VOL.104


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【今週のご相談内容】

理念浸透に悩んでいます。会議で伝えたり、社内にも掲示して
忘れないようにしているのですが、なんだか一方通行な状態で
いまいち伝わっている感じがしません。

私にとって「理念浸透」とは、全社員が理念を大切にして
同じ方向に向かっている組織を指しますが、

ある経営者仲間に相談をしたところ
「価値観はそれぞれ違うんだから、理念を浸透しよう、
 同じ方向に向かせようと思う方が間違っている」

と言われてしまいました。

このアドバイスは最もなのですが、私としては
理念が浸透した組織づくりを諦めたくありません。

どのようにしたら、全員の価値観を同じ方向に
向けることができるでしょうか?

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【今週の回答】担当:代表取締役 長友威一郎より

ご相談をいただきありがとうございます。

私も、理念浸透については日々様々なことを考え
実践している経営者のひとりであり、
組織づくりをする上では必要不可欠なことだと常々感じています。


もちろん、組織は人の集まりでもあり、
お仲間の経緯者の方がおっしゃっていたように、
価値観が異なりますので、

全員を同じ方向に向かせることは容易ではありません。


ただ、お聞きしたいことがあります。


なぜ、理念が浸透した組織をつくりたいのですか?

そして社員様は、なぜ社長が
理念が浸透した組織をつくりたいのか
という質問に答えることができますか?


私は理念浸透に関するご相談を受けることが多くありますが、

7割近くの経営者の方が、
心の奥底にある自らの想いを伝えておらず、

理念浸透のやり方や取り組みばかりを
伝えている傾向があります。


そして、多くの方が、そのやり方や取り組みを
継続させることができず
組織づくりに諦めの気持ちを持っています。


私は、このような経営者様には
理念浸透で大切だと思うことを2つ伝えています。


まずは、やり方や取り組みを決める前に、

何のために理念が浸透した組織をつくりたいのかという
経営者様の心の奥にある熱い想いを、
それに至った経験や背景と共に、
同じ釜の飯を食べている社員様にしっかりと伝えることです。


そうすることで、初めて社員様には
「経営者様が変わろうとしている」「本気なんだ」
ということが伝わり、行動に変化が起こるからです。

社員の日頃の動きは、
経営者の「本気度」に比例していることを私も日々感じています。


そして次に大切なことは、社長が伝えた想いを
社員様がどのように受け止めたのかを
確認する場を設けることです。


ご相談をいただいたように
「一方通行に伝えている」と感じてしまう要因は、

「伝えた」あと、その言葉は社員様にどう伝わり、
どのような疑問が芽生え、何を感じているのかという
社員様側の想いをキャッチしていないことにあるからです。


少し厳しい言い方になってしまうかもしれませんが、
ご相談者様は「社員様に『どう感じたのか』を聴く」
ということに、何かしらの抵抗をお持ちではないですか?


・全く意図が伝わっていないかもしれない
・否定されてしまったらどうしよう
・興味を持ってもらえないかもしれない

など、現状を受け入れることは怖いことですし、
時には社員様に矢印を向けてしまう感情が出てくるかもしれません。


しかし、成長するために失敗を繰り返し、
改善点を受け止めることの大切は、
経営者様が誰よりも経験してきたことのはずです。


また「社員が本音を言ってくれるかわからない」
「きっと曖昧な回答しか返ってこない」と
おっしゃる経営者様もおられますが、

そのような方には
「もっと社員様を信じてください」と伝えています。


「理念を浸透する」ということは、
組織としての共通の目的を仲間と共に実現するために
大切な考え方や価値観を確かめ合うことです。

異なるお互いの考え方や価値観を
すり合わせることには当然時間がかかりますが、

このすり合わせの時間こそ、相互理解をし、
組織をつくり上げる上で最も大切なものです。


会社のことが好きな社員様は、多いはずです。


まずは、経営者様が「なぜ、理念が浸透した
組織をつくりたいのか」という想いを伝え、

同時に、社員様の想いも確認する場を設けてみてください。


もしかしたら、経営者様が
感情的になってしまうような回答が来るかもしれません。

しかし、それが現実だと受けて止めて、
社員様と共に、これからのことを
考えていただくことをおすすめいたします。


きっと、社員様の本音が聴けて
理念が浸透するアイディアが生まれますよ!

ぜひ、勇気を出して実行してみてください。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


長友 威一郎



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