陰キャオタクのReady Player One 【ネタバレ注意】

◆Ready Player One視聴までと私の立ち位置

私はいわゆるアニメオタクの高校生です。
近頃はVtuberにハマりあまりアニメを見ていませんが、それはそれとして。

Ready Player One(以下RP1)は、元々見るつもりも興味もありませんでした。
そもそも私はアニメ映画以外を映画館で見るという経験をした事がほぼなかったのです。
そんな私がRP1を見に行くに至ったきっかけは、4/28にYoutubeで放送されたGW幕開け番組、その中の「未来会」を見たのがきっかけでした。

私はここ数週間、VRChatを主な活動範囲にしているVtuberの皆さん(以下VRC勢)を追っかけており、VR技術そのものにも興味がありました。
そこに未来会において追いかけていたVtuberの皆さん(主に某魔王系モデラーの方)から強烈におすすめされ、
そこまで言われたら仕方ないから見に行くか、と思ったのが視聴までの流れでした。

という訳で、主にVRC勢を追いかけておりVR技術に興味のある陰キャのアニメオタク(17)、としての目線からRP1の感想を書いていきます。

◆RP1、VRの未来としての感想

作品の提示した結論に関しては後ほど。
VRが普及した直近の未来として描かれていた世界は、大変興味深かったです。
この感想文では特に、技術面は既に大企業が競って成長しているので、ソフト面について考えたいと思います。

RP1で見た要素がVRCでもうある、というのは最近言われていますが、一番異なる点は経済活動が行われている点だと思いました。
現状、VRC内には通貨の概念がありませんのでワールドやアバターの作者は無償でそれらを提供しています。
例えばHは今で言うモデラーのような立場でしたが、今有名なモデラーさんが将来彼…彼女?のようになるのはあり得る未来です。
仮にVRCの世界に通貨の概念が導入された際、どのような発展をしていくのか、とても興味があります。

モデルという点から言えば、なりたい自分になれるという特徴も、VRの大きな要素の1つなのではないかと感じました。
現実の自分に満足していない人、言ってしまえば美少女になりたいという欲求まで簡単に叶えてしまうということです。
ここはSAOで描かれていたVRの未来と大きく異なってくる点でしょうか。
ねこます氏を筆頭にこれは現状でも出来てしまっている要素ではあるので、VRCを知っている方からすれば何を今さらという話になりますが。

現状できているVR技術、近い将来実現可能になりそうなVR技術を上手く落とし込んだ、未来のバイブルのような作品だという感想でした。

◆RP1、物語としての感想

ここまで書いておいてなんですが、正直、面白さで言えば微妙な所でした。やはり私は邦画とは相性が良くないです。
5年間もレースやってて誰も逆走試してみないのか? とか、
大企業が個人を潰すのならもっとスマートな手段を取れるんじゃないのか? とか、
これだけ技術が発展しているのに生体認証ではなくパスワードでID管理してるのか? とか。

色々とアラが目立って、なんというか主人公のご都合主義なお話だなあと思ったのが「物語」としての感想です。

◆RP1の結論と私の感じたこと

現実こそがリアルであるといった本作の結論は、あまり現実を好ましく思っていない私には受け入れがたいものでした。
しかし、この現実こそリアルであるという主張は、裏を返せば仮想こそバーチャルであるという主張でもあるのかな、と思いました。
すなわち、現実には現実でしか出来ないことが、仮想空間では仮想空間でしか出来ないことがあるという主張なのではないか?という事です。

VRC勢の話になりますが、VR賽の河原、ダンジョン、大墳墓、ほうきレースなどのVRC上で行われたVtuberコラボ企画をご存知でしょうか。
これらの企画はVRCではなく現実で行おうとすれば、移動費、会場確保、予定のすり合わせ等々、途方もないコストがかかるのは明らかです。
ほうきレースに至ってはどう考えても今現在は現実では実現不可能なイベントです。
しかしVRC勢の方々はこれらの企画を1週間毎に行っていました。現実では大規模なテレビ局などの協力無しには到底無理なことです。

もう一つ、VRCのワールド開発をしておられる方の中に、日本列島を空の上から飛んで眺める事のできるワールドを開発された方がいます。
他にも私が知らないだけで、現実では到底不可能な事を既に実現している方はいるのだと思います。

つまり何が言いたいかというと、VRのキモは「現実では不可能な事、もしくは途方もないコストのかかる事を個人レベルで気軽に行える」
点にあるのではないだろうか? ということです。RP1の結論を受けて私が考えたのは、このような事でした。

ともかく、RP1が描いた未来の予想図は、将来VR界隈に関わるプレイヤーの一人になりたい!と私に思わせるのに十分な内容でした。
すなわち私自身がReady Player Oneになったという事ですね(激ウマギャグ)

この作品を今見ることができた事への感謝、見るように強く薦めて下さった未来会の出演者の皆さんへの感謝と共に、感想の締めとさせて頂きます。

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