1年

4人のメンバーとプロデューサーだけで事務所を独立してゼロどころかマイナスからのスタート地点に立ったとき、なんとかSOMOSOMOというグループを売れさせなくてはいけない、新しい力を加えよう、と新メンバーを入れることになった時のこと。

過去のnoteを見れば分かることも多いから、ここでまた繰り返し事細かに書くことはしないけれど、約1年前までに紆余曲折を経たわたしたちは完全に疲れ切ってしまっていた。
それでも、疲れ切って働かなくなった脳みそですらも、『SOMOSOMOをこのメンバーとプロデューサーと続けたい』と思えていたのがわたしたちだった。だから、消えかけの火に薪をくべるような気持ちで、新メンバーオーディションを開催することは自然な発想ではあったと思う。
でも正直なところ、新メンバーを入れよう!そうしよう!と明るく即決できたかといえばそうではなかった。言ってしまえば当時、人間不信のような気持ちもあったと思うし、何をするにも警戒心がはたらく。

だからわたしたちは、心のコントロールをしようとしていた。
新メンバーはもう、万が一すぐに辞めてしまっても仕方無い、という気持ちを持っていなくてはいけない。そういう気持ちでいよう、と話していた。そう思っていないと無駄に疲弊してしまう。辛いけれど、そうでいたほうがいい。だって仕方が無いことなのだ。ステージに立ち続けることも、SOMOSOMOでい続けることも、簡単なことではないことをわたしたちは、身を持って思い知っているのだから。

当時例に漏れず疲れ切ってしまっていたわたしは、「その通りだ」と、「そんなことを言ったって」が右往左往していた。可能性も感じる。でも心配事も尽きない。あれこれ考えてはポジティブもネガティブも並行して存在していた。
でも正解なんてどこにもなくて誰も教えてもくれなくて、結局意を決したりまた悩んだりしながら、ここまで来たように思う。

新メンバー発表から1年、新メンバー3人は誰も辞めなかった。そして初期メンバー4人も、誰も辞めなかった。

1年前、ひとりひとりがそれぞれのかたちで不安定で、不安で、こわかった7人へ。
大丈夫、いまは不安で当たり前で、これから過ごす7人の時間が、作ってくれるものがあるよ。そしてまたこの1年より長い時間を過ごせたら、きっとまたできるものがある。進んでみなければ分からないこれからのこと。それをこの目で見に行けるように、どうかいっしょに歩んでいけますように。

SOMOSOMOをいっしょに続けてくれてありがとう。これからもよろしくね。

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