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「世界にbeatを刻んだDJ達」90年代~最新のビートメイカーまでDJ Mitsu the Beatsが厳選!

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。

10月7日(木)のオンエアでは、「世界にbeatを刻んだDJ達」をテーマにお届け。ゲストには、日本を代表するビートメイカーの一人であるDJ Mitsu the Beatsが登場。

■90年代の代表的なビートメイカー
番組では、HIP-HOPの中でも重要な役割を果たす「beat」を特集。

DJ Mitsu the Beatsは、ビートメイカー、DJ、プロデューサー、リミキサー。2003年にソロアルバム『New Awakening』をリリース。 海外アーティストと積極的にコラボレーションを行い、2004年L.A『URB』誌で期待するアーティスト100人に日本人で唯一選出。その後、アメリカやヨーロッパツアーだけでなくアジア圏でも成功。2018年、自身が所属するヒップホップユニットGAGLE6枚目のアルバム『VANTA BLACK』をリリース。そして昨年2020年、ソロ活動を再開。
まずは、90年代の代表的なビートメイカーについて教えてもらった。

・Pete Rock
Heavy D. & The Boyz『Don't Curse』をradikoで聴く
あっこゴリラ:この曲は?
Mitsu:Heavy D. & The Boyzの『Don't Curse』です。この曲には、Pete Rockやビッグ・ダディ・ケインなどが参加しています。Pete Rockは、この曲で自分でラップもしていて、この頃から徐々に世界に力を見せ始めたって感じですね。

・DJ PRIMER
Crooklyn Dodgers '95『Return Of The Crooklyn Dodgers』をradikoで聴く
あっこゴリラ:DJ PRIMER は、ギャング・スターのDJですけど、この曲は? 
Mitsu:Crooklyn Dodgersの95年版の曲です。何でこの曲を選んだかというと、やっぱりDJ PRIMERの印象的なサンプリングの手法が、これにすべて表れているなと思い選びました。
あっこゴリラ:ギャング・スターって二人組ですけど、DJ PRIMERってバックDJとしても、“こんな最高のバックDJってある? ”ってくらいラッパーを食う勢いのバイブスですよね。
Mitsu:確かに。間違いないですね!

・RZA
Wu-Tang Clan『Da Mystery Of Chessboxin’』をradikoで聴く
あっこゴリラ:ウータン・クランですね! この曲は、RZAによるbeatってことですが、Mitsuさん的にRZAのbeatの魅力ってどんなところですか? 
Mitsu:この頃は、印象的なフレーズとかもうちょっと明るいというか、分かりやすい曲が多かった中で、こういうダークな世界観というか、そういうトラックがなかったので、すごく衝撃を受けました。ジャケットにもやられて、それにマッチする世界観を表せているbeatだと思います。

・JAY DEE
Slum Village『Players』をradikoで聴く
あっこゴリラ:JAY DEEのbeatの魅力って、どんなところですか? <br />
Mitsu:JAY DEEについて語ろうとすると、2時間では足りないくらいです(笑)。僕が一番尊敬してるビートメイカーで、90年代初期からファーサイドとかもそうですし、それ以外にもアンダーグラウンドでずっとbeatを作ったりはしてたんですけど、他の人とあきらかに違う音の使い方というか、上物を思いっきりこもらせたりとかして、上物自体をすごく革新的に表現した人ですね。
あっこゴリラ:やっぱり90年代のビートメイカーを語る上で、JAY DEEは他とはあきらかに違ったんですね。
Mitsu:そうですね。JAY DEEは、アンダーグラウンドからオーバーグラウンドまで、本当にみんなに尊敬されてる中で、ループの美学を貫いていて、とても重要で絶対外せないビートメイカーですね。
あっこゴリラ:ちなみに90年代は、基本的にどんなbeatが流行ったのでしょうか? 
Mitsu:JAZZやSOULなどからのサンプリングが多かったと思います。

■2000年代の代表的なビートメイカー
続いては、2000年代の代表的なビートメイカーについて教えてもらった。

・The Neptunes
オール・ダーティー・バスタード『Got Your Money』をradikoで聴く
あっこゴリラ:オール・ダーティー・バスタードは、ファレル・ウイリアムスとチャド・ヒューゴによるプロデューサーチームですよね。
Mitsu:はい。The Neptunes は、90年代後半くらいから出てきたんですけど、2000年代の音っていうイメージですね。今までと比べて、サンプリングサウンドからキーボードサウンドになったというか、一気にガラっと使っている機材が変わっている感じがします。
あっこゴリラ:確かに90年代の音色はわりとサンプリングメインなので、スモーキーな雰囲気がありますけど、一気にクリアな感じもありますよね。
Mitsu:そうですね。僕は、サンプリングがHIP HOPっていう強い信念も持っていたので、この一気にキーボードサウンドになったのが最初全然受け入れられなくて、しばらく聴けなかったんですよね。

・Swizz Beatz
バスタ・ライムス『Touch It』をradikoで聴く
あっこゴリラ:バスタ・ライムスも、以前番組で特集しました。このbeatを作っているのが、Swizz Beatzってことですよね。
Mitsu:はい。やっぱり跳ねる感じとか、とにかくbeatの中毒性が今までになかった感じで、よくこういうものを作れたなって思います。

・Kanye West
Jay-Z『Izzo (H.O.V.A.)』をradikoで聴く
あっこゴリラ:以前カニエ・ウェストの特集もしたんですけど、カニエのキャリアのスタートはプロデューサーからだったんですよね。この曲も、まさにカニエによるプロデュースですか? 
Mitsu:そうですね。代表曲の一つだと思います。僕はそんなにカニエのことに詳しくないんですけど、思うのは音的にこの2000年代でどんどん変わっていく中で、やっぱりHIP HOPとしてサンプリングをすごく大事にしているという意味で、重要な立ち位置にいるんじゃないかと思います。
あっこゴリラ:ちなみに2000年代は、基本的にどんなbeatが流行ったのでしょうか? 
Mitsu:サンプリングが基本にあるものの、シンセサウンドが定着していきました。ドラムも単音でタイトなものが多かった印象です。
あっこゴリラ:当時のbeatを作る手法などは? 
Mitsu:基本的にはMPCなどでビートを組んだり、トライトンというキーボードで作る人も多かったです

■最新のビートメイカー
最後に、最新のビートメイカーを教えてもらった。

あっこゴリラ:DJ Mitsu the Beatsさんが、注目しているビートメイカーは? 
Mitsu:日本にもいいビートメイカーがたくさんいて、Sweet Williamや1Co.INRなど、おもしろい才能がまだまだいっぱいいます。みんなカッコよくて、名前を挙げたらキリがないです。日本はカッコいいビートメイカーがすごく充実していると思います。
あっこゴリラ:今流行りのbeatは、どういうbeat?
Mitsu:トラップなどのBPM60くらいのものから、ブーンバップに回帰した作品もかなり増えてる印象です。
あっこゴリラ:DJ Mitsu the Beatsさんの作品の中で、ご本人が一番気に入っているbeatは、どの作品ですか?
Mitsu:最近リリースされたものだと、9m88(ジョウエムバーバー)の『Tell Me』です。
あっこゴリラ:9m88は、番組でもよく取り上げていますね。<br />
Mitsu:こういう曲を作るときは、サンプリングというよりミュージシャンと一緒に作りますね。
9m88『Tell Meをradikoで聴く

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J-WAVE 81.3FM『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 22時-24時<br />
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/


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