宗教と人について考えた日。五島最終日
2022年1月16日(日)
朝のおやつは「はたなか」で買っていた和菓子と、14・15日と島を案内してくれたB子さん(@jo8jo_go)のお母さんが作ってくれたオレンジピールチョコ。
5回茹でこぼしをしたそうで、作るの、すごく手間がかかるんだなあと知った。美味しかった。
9時前にホテルをチェックアウトして、約6時間の島内バスツアーに参加。
定期観光バスがあり、「よかとこ満喫【Cコース】 島内一周コース」を選択した。昨日までに回っていないスポットは、バスツアーでカバーする計画だった。
午前。福江港から島西南端にある井持浦教会まで、島を横切るように移動する。
教会内には入れないから外観だけ。
ルルドの泉。ルルドはカトリックの聖地で、ここにある井戸には、聖地ルルドの聖泉の水が含まれている。飲むこともできた。
続いて、大瀬崎灯台へ。
離島に来ると、こういう景色と出会えるのがいい。
津波警報が出ていたこともあり、予定していた高浜海水浴場に降り立つことはできず、代わりに魚藍観音展望所へ。
手前が高浜、奥が頓泊(とんとまり)海水浴場。前者は大人向け、後者は子ども向けの、波が優しいビーチだという。美しい青。
車窓から島北端にある水ノ浦教会を眺めて福江港へ戻ってくる。昼は各自で。
いろいろ迷った結果、港前の「宝来軒」にした。ちゃんぽんではなく、野菜炒め定食。町中華的なごはんを食べたくて。
午後は堂崎天主堂からスタート。こちらは内部に展示室があり、見学できる。建物の煉瓦はイタリアのもので、窓はステンドグラスで美しい。
このあとは武家屋敷通りを車窓から眺める。
特徴的な石垣塀の上には丸い小石(こぼれ石)が載せられていて、その小石は投げると武器になるし、忍び込まれそうになると崩れて、家の者が気づきやすくなるメリットもあったらしい。合理的。
ツアーも終わりに近づき、向かったのは鐙瀬(あぶんぜ)溶岩海岸。約1万年前に海が進出してできたという。
歴史上、1万年前なんて一瞬にも満たないと考えると、くだらないことでモヤモヤする瞬間がバカらしいなと思えてくる。
最後は鬼岳(おんだけ)を車窓から眺めて空港へ向かう。鬼岳は標高300メートル弱の低山に見えるが、登ってみると降りてくるのが特にハードらしい。草スキーができる場所も整えられていた。
ツアーはとてもいいものだった。ガイドさんが関西出身、五島移住歴10年の面白いおっちゃんで、歴史と地理が本当に好きなんだろうな、というタイプで、解説がとても濃い内容で、聞き入ってしまった。
キリシタン弾圧の歴史については「楽しい旅に相応しくない話ですが」と前置きし、詳しく語ってくれた。
ただ、ガイドさんが言っていたように、200人あまりのキリシタンを拷問した人たちにも事情があった。
上の命令に逆らうと、自分たちや家族、親族が殺される。だから、拷問をするしか選択肢はなかった。生き延びるために。
この「建て付け」は現代にも幾分形を変えて存在し、公文書の改ざんを指示され自殺した、財務局・赤木俊夫さんの事件なんかを連想する。
赤木さんは死を選んだわけだが。こういう上→下への抑圧は生物がこの世にいる限り、なくならないように思う。辛い話だけれど。
空港に早目に着いたので仕事したり、最後の買い物をしたり。
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