見つかりませんように3

3万円が惜しい女みたいだ
月の手取り12万の3万円は惜しい
それでも月に3万で丸く収まるなら安いもんだ

私は怖い
母を心底嫌いになりたくない
なにより子供達には何も知られたくない

母はカルトのようなものを信じている
宗教じゃない超能力だと言う
超能力者の先生とやらは母には特別な力があると言うらしい
母はすっかりその気になり時々遠い目をして
それはね、、、と語り出す
文鳥とかタコとか
そんなのに選ばせても同じじゃねーの?的な的中率
それでよく我が力を信じられるもんだと思う

母はその先生に相談したようだ
姉が結婚できるかを
先生は大丈夫よちゃんとお嫁に行くわと言ったと言う
嬉しそうに私と姉に報告した
もう10年以上前の話しだ

姉は未だ独身だ
当たり前だ
コミュニケーションがすこぶる苦手で挙動不審
おまけに無年金の母親付き

いやぁ無理だと思うよ、と思った私の方がよっぽど能力が高い

それでも思う
母はそんなものにすがらないと生きていけないくらいしんどいのだ
酒乱の父
働き詰めの人生
メンタルブレイク娘(姉)
出戻り娘(私)

なんなんだ
いつも最後はここに行き着く
あの道へ行ってもこの道へ行ってもゴールはなんなんだ
なんなんだろうか

そしてもうひとつのたどり着くゴール
母と姉にこれが見つかりませんように

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