本川園和

日本画を勉強中。 葛飾北斎が好きです。 日本古来の画材、色、技術、美を探求。 http…

本川園和

日本画を勉強中。 葛飾北斎が好きです。 日本古来の画材、色、技術、美を探求。 https://www.youtube.com/channel/UCC7UarrKwnD865WP709LvuA

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日本画勉強の記録七:古今和歌集

古今和歌集の勉強会に参加したので、 自身の勉強のためにまとめます。 古今和歌集の勉強会に参加したきっかけは、 かな書道で使用しているお手本が寸松庵で、 寸松庵は古今和歌集の歌だから詳細を知りたく学びに行きました。 勉強会は石田穣二、吉田幸一らに師事された河地修先生に教わりました。 古今和歌集について(歴史ふくめ)一から学ぶべく 子供でもわかるようふりがなをつけて書いております。 【基本的なこと】 平城(へいぜい)天皇が万葉集を編集させた100年後、 905年に醍醐(だい

    • 日本画勉強の記録六:かな書道

      2021年4月からかな書道を習い始めました。 日本画の教養として書道、特にかな書と変体仮名を学ぶのがいいと池上先生の教室を通して知ったからです。 日本画家の渡辺省亭は師の菊池容斎から3年間の修行期間はひたすら文字を書く習練に明け暮れたという話も知りました。 これまでに私は一度も書道を習った経験はありません。 そんな私ですが、学び始めて3ヶ月後に先生のご提案でオンライン書展に無謀ながら応募しました。 1ヶ月ほどで作品を苦心して仕上げました。 同時に寸松庵の素晴らしさに感動し

      • 日本画勉強の記録五:落款

        落款がふたつできました。 ひとつ目は日本画教室経由で、 篆刻の専門の方である森田翰舟(もりたかんしゅう)先生に注文して作っていただきました。 園和の「和」の口は右にあるのですが、 和の旧字は「咊」だそうで口が左になっております。 和の語源は会意文字で、 禾は軍門の旗意味、口は盟誓を入れる器の意味のため旗の垂れる位置に器が来るのでその形になったと推察できると森田先生に教わりました。 辞書で調べてみたら口が器のように見えます。 ふたつ目は水墨画教室で小林東雲先生に 教室で

        • 日本画画材専門店:【東京】喜屋

          喜屋ではじめて印泥を購入しました。 大観印泥の光明30gです。 最初に押印するときに使うといいと小さい絹をいただきました。 喜屋の看板は東山魁夷が書かれたそうです。 あまり大きな声では言えないのですが、 運が良ければ少し汚れている絹などが少々お安く買うことができます。 絹本を学ぶ私にとって、正規では手が出せない絹が少しでもお安くなることで練習や模写に使えたりするので、どんな書き心地かわかり、 とてもありがたいです。 喜屋は年にセールを春夏冬3回されており、 絵具を含めた

        日本画勉強の記録七:古今和歌集

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        記事

          日本画模写の記録四

          葛飾北斎の「五百らかん寺さざゐどう」の 模写をしながら考えました、私の解釈です。 「人間が富士山の形になっている」 真ん中の男性が私には富士山を擬人化しているように見えます。 一番左の男性の指差す方向、 一番右の女性の指差す方向、 わかりやすく富士山を形取っているのではなく、 ただようように、まだらに人間が富士山の形のようにまとまっている。 それをわかりやすく描くのではなく、 自然にそうなってしまったかのように。 絵の構図が何をとっても完璧に思われます。 写真は

          日本画模写の記録四

          日本画模写の記録三

          葛飾北斎 五百らかん寺さざゐどう 建物が全く上手く描けませんでした。 よく見るとおかしいところがあるので恥ずかしいです。 ただ池上先生といろんな話をしながら描き進めた思い出のある絵です。 そして描き終わるまでに時間がかかってしまいました。 先生やっと、描き終わりました、 天国から見てくれているといいなぁ。

          日本画模写の記録三

          日本画模写の記録二

          葛飾北斎 相州七里浜 筆の練習にもなりました。

          日本画模写の記録二

          日本画模写の記録一

          葛飾北斎 甲州石班沢 葛飾北斎の模写をはじめて描きました。 本当はもう一人いるのですが、下書きをしていないのもあり、私が認識しておらず、 なぜかいなくなりました。 こちらの絵は父に贈りました。

          日本画模写の記録一

          日本画勉強の記録四:草汁(藍と藤黄)、矢車

          模写を行う際の古色付けの方法です。 1,藤黄(とうおう)と藍を混ぜて作られる色が草汁(くさのしる)。 藤黄は海藤樹の樹皮を傷つけて得られる鮮やかな黄色の樹脂を集めて固めたもので、 指でこする方が色が出るそうです。 こすると出る色は濃い黄色に見えますが、実際に塗ると薄くなりました。 本藍の棒絵具と混ぜて作ります。 2,矢車 100ccの沸騰する前の少し低い温度のお湯に榛(はんのき)の実である矢車を1つ、5分くらいつけておくと、 お湯が茶色に染まります。 それをガーゼやティッ

          日本画勉強の記録四:草汁(藍と藤黄)、矢車

          日本画画材専門店:【東京】得応軒本店

          横山大観、橋本雅邦、川合玉堂等、様々な日本画家に愛用された得応軒本店。 最高品質の筆をご提供されています。 橋本雅邦からの要望を受けて誕生した「削用筆」の小さい筆をみやげに1本手に入れました。 得応軒本店の筆は放光堂にもいくつかお取り扱いがありました。 店主さんは素敵な雰囲気を醸し出し優しくお話ししてくださいました。 得応軒は暖簾分けされて同じ名前のお店が根津にもあります。 本店は神田にあります。 得応軒本店 東京都千代田区神田淡路町2丁目1番地 03-3251-030

          日本画画材専門店:【東京】得応軒本店

          日本画画材専門店:【京都】放光堂

          放光堂にて岩絵具を揃えました。 放光堂は一から岩絵具を作られる日本で唯一のお店。 お店の中は壁一面に岩絵の具が並んでおりました。 番号が高くなると岩は細かくなり、お値段も高くなるのだそうです。 お店によって番号が違うそうです。 色を選ぶとき、11、10、9などの中から選べる色もありました。 自分で見ていいなと思った色はだいたい10でした。 「白」と記載があるのは一番細かいのだそうです。 辰砂(しんしゃ)には「硫化汞」と記載されております。 「汞(こう)」は水銀の意味です。

          日本画画材専門店:【京都】放光堂

          日本画画材専門店:【京都】彩雲堂

          彩雲堂にて水乾絵具を見せていただきました。 1色から郵送で注文もできるそうです。 また、彩雲堂の水乾絵具は東京の得応軒で購入することもできます。 私は新橋を注文しました、とても手早くすぐにご用意くださいました。 水乾絵具と水干絵具は同じで、 彩雲堂は水乾と書かれています。 なので水乾と書かれていたら、彩雲堂とわかります。 日本画専門絵具 彩雲堂本舗 〒604-8092 京都市中京区姉小路通麩屋町東入 075-221-2464

          日本画画材専門店:【京都】彩雲堂

          日本画勉強の記録三:彩雲堂水乾(水干)絵具配色カード

          彩雲堂の水乾絵具13色の配色カードを作りました。 薄い色は安定して塗れましたが、 濃い色は荒く綺麗に塗れませんでした。 教室で質問しましたら、水乾絵具の性質としてあながち間違ってはいないそうです。 大切なのは根気よく丁寧にとくことだそうです。 あと濃い色は発色が強いため作業する際に洋服など注意します。

          日本画勉強の記録三:彩雲堂水乾(水干)絵具配色カード

          日本画勉強の記録二:三千本膠、水乾絵具、筆

          日本画教室で購入しました画材道具です。 1,三千本膠 天野山文化遺産研究所の無添加の牛膠です。 文化財保存修復に使われる天然膠を作られているところは、 日本で唯一こちらしかなく存続が危機的な状況なのだそうです。 天野山文化遺産研究所オンラインショップ http://www.nikawa-shop.com/smartphone/index.html 日本画用には「特2-B」 目安は重量比で水対膠92対8、粗い岩ですと90対10で使用 昔から使われている伝統的な画材を使い

          日本画勉強の記録二:三千本膠、水乾絵具、筆

          日本画鑑賞の記録二:池上紘子先生飯田橋画廊

          2021年4月末に閉廊した池上紘子先生の飯田橋画廊を 4月22日に外から撮影しました。 ガラス越しのため光で反射して見えずらいです。 コンクリートジャングルの中、孤高に綺麗に咲く一輪の花の様です。

          日本画鑑賞の記録二:池上紘子先生飯田橋画廊

          日本画勉強の記録一:「美術」「絵画」の概念

          日本画を勉強していくにあたり心に残りましたことを書き留めていきます。 ・「美術」はfine art(英) を日本語に訳してできたもの ・アートとは創造的な技と想像力を駆使して「もの」をつくる行為であり、 その結果として生まれた作品 ※1 ・「美術」「絵画」「日本画」は明治時代に欧米の言葉の翻訳語として生まれた。※2 ・明治時代以前まで書と画は「書画」として含まれていた。※3 参考書籍 ※1 辻惟雄著作「日本美術の歴史」 ※2 「日本美術全集 第2巻 飛鳥・奈良時代I」小学

          日本画勉強の記録一:「美術」「絵画」の概念