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インプラント治療をご希望になる方で
上顎ではけっこうな頻度で
骨を作る必要があったりします。

理由として・・・
①上顎前歯付近の骨は歯を抜くと外側からなくなる
②小臼歯~大臼歯付近では副鼻腔(上顎洞)がある

があります。

①についてはもともとの構造で、
上顎前歯の外側の骨は薄いのですね。
歯の周囲の歯根膜からの血液供給が
途絶えるために急速にボリュームダウンします。

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②は人によっては骨を作る必要なく
処置が可能な方もいらっしゃいますが、
日本人にはどうやら珍しいようです。
※緑のドットが上顎洞底を示しています。

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このような理由でこのケースでは
①上顎前歯部にチタンメッシュを用いたGBR
②右側上顎洞部にサイナスリフト
という2種類の骨造成処置を施しました。

ぶっちゃけ大変だったと思います(^^;

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初診でお見えになった時の状態ですが、
上顎の多くの歯が失活歯であり、
前歯部分は二次的に齲蝕になり
保存が不可能でした・・・(´・_・`)

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ご覧のように抜歯をすると
外側から急速に骨がなくなります。

左側に骨量が不足していたため
段階的に治療を進め同部にGBR
という骨造成処置を行いました。

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骨補填材という材料を置いて、
その上からチタンメッシュでホールドし、
骨補填材が動かないようにして、
チタンピンという小さなネジで固定します。

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その上からさらにコラーゲン膜を置き
(およそ半年ほどで消えるとされるもの)
生体親和性を高めまて傷を閉じます。

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オペ後のレントゲン写真です。
なお、サイナスリフトについては
他の記事を参照してください(´-`*)


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およそ半年ほど治癒を待ちさきほど設置した
チタンメッシュを除去してインプラントを
埋入します。

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ともに術後ですがインプラントを
1本余計に設置してあります。
これは造成した骨というのは
既存骨(ご自身の骨)に比べると
どうにもしっかり感が劣るもので、
もしもの時にご迷惑をかけないよう
僕の意図により設置させていただいたものです。

さあ、治療が後手後手に回るととても
苦労をしてしまうことがわかったと思います。

最小限の介入で最大限の効果を(^_-)-☆
医療法人社団Rhebおがわ歯科医院
千葉県千葉市緑区おゆみ野中央1-21-1
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