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子宮を持ったらさよらなまで~筋腫と境界線をさまよって#3

病院選びをどうするか悩む

2021年8月の健康診断から、いよいよもうこれは覚悟して病院にいかないとだめだなと考えていた。
手術については、内視鏡か開腹になるか。家の近くがいいのか、それとも仕事エリアに近いほうがいいのか。

婦人科の病気だから婦人科だろうというくらいの気持ちで、ネット情報などを探していた。しかしここは後になって、失敗ではなかったがこういう観点からも考えておくべきだったなと気づかされることになる。

私よりもずっと若い友人だが、子宮がんのため子宮全摘した人にアドバイスを求めてみた。私はなんとなく健康診断の時の医者の言葉から、この大きさだと内視鏡手術というのは難しいと思っていたが、友人が言うのには、ロボット手術ならば、開腹手術よりもずっと楽に受けられるのだそうだ。

友人が実際に手術を受けようと思っていたのが、東京国際大堀病院だった。しかし最終的に、遠方であったのと家庭の都合で東京での手術よりも、地元で手術を受けたのだった。
開腹手術がどういうものか、その後の様子なども聞きながら、自分が調べたことと付き合わせてみた。まず入院1週間含み4週間は休みが必要かもしれない。
私が暮らす地元には、都内でもかなり評判の産婦人科があり、婦人科の実績などもよいことから、私の中ではここが第一候補にあった。

入院手術となればお金がかかる。ダビンチについては漠然と高いという意識があったが、保険適用内とあったので、以前候補にも考えていた。とりあえずは、今の状態がどうなのが知ることが先だ。コロナ禍もあり、検査したいときの予約もなかなか取れないでいた。
やっと目途がたったのが、12月。まずは評判のいい地元の婦人科で診察を受け、そこで先生に手術をどこでするか相談することに決めた。

12月に入ってから、自分自身でもかなり具合の悪さを感じていて、何よりもつらかったのが、排尿だった。筋腫が大きくなったことで膀胱が圧迫されているようで、この感じは妊娠後期に似ていると思った。
そしてまた、このころになって人から顔色の悪さを指摘されるようになっていた。
おそらく貧血が進んだのもあるし、眠れなくなっていたのもある。眠いのに眠れない。気が付くと4時近くなっていて、この時になってやっと眠くなる始末だった。12時前に横になっても、2時間もすれば起きてしまう。そこからまったく眠れないのだ。
そして、正月休みに外出したら、とんでもない大出血が起きた。正月気分の有楽町を歩いていたとき、なにかが降りてくる感じがしたと思ったら、パンツの裾から血だまりができた。
コートを着ていなかったら、どうしたのだろう。
これだけ血が出ても、人は死なないものなのだと変に冷めてみていた。大急ぎで生理用品を買い、なんとか抑えにかかっても、30分もしないうちに血が流れてくる。ふと思った。ほんとに死ぬかも。別に死んでもいいのだが、いきなりはいろいろ困る。手術してしまえばいいんだろう。すがる思いだった。

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