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集中力を高めるためのノイズとの付き合い方

集中したいとき、
ボクはイヤホンを耳に突っ込んで、大音量で音楽を流しながらパソコンに向かう。特にハードロック/グランジ/オルタナティブ系の音楽を聴くことが多い。よく聴くのは、レッチリ、フーファイターズ、オアシス…、邦楽だとB'z、イエモンあたりだ。

皆さんはどうしているだろうか。

DMNとECN

近年、脳科学の発展により、集中力と密接に関係する脳内ネットワークとしてDMN(デフォルトモードネットワーク)とECN(エグゼクティブコントロールネットワーク)という2つ働きが注目されている。

DMNは脳が何もしていない時に活性化するネットワークだ。内省、記憶、想像、感情処理などに関わり、意識の流れを生み出す役割を担っている。一方、ECNは課題遂行や意思決定時に活性化するネットワークで、注意制御、計画立案、意思決定、抑制制御などに関わり、意識的な思考を司っていると言われている。

一見、DMNとECNの働きは相反するように見える。しかしこの両方のネットワークが協調して働くことで人の集中力が高まると考えられている。DMNは内省や直感力を高め、創造性を発揮するのに役立ち、ECNは、目の前のことに集中し、効率的に作業を進めるのに役立つと考えられていることから、集中力を高めたいときは、DMNとECNのバランスを調整する必要がある。

静けさと騒々しさのどちらが良いのか

さて、どのようにDNNとECNのバランスを取るかだが、耳から入る情報のコントロールでそれがある程度可能だと考えられている。ただ、これが人によって大きく差がある…というより、人によってかなり好みが異なるようだ。

一般的に言われているのは…
静寂な環境は集中力を高める効果がある。周囲の音がないことで、注意力が散漫になることを防ぎ、集中力を研ぎ澄ますことができるそうだ。

とはいえ、適度なノイズは集中力を高める効果があるとも言われている。ホワイトノイズと呼ばれる一定のパターンを持つノイズは、脳を活性化させ、集中力を維持するのに役立つという。一方で、不規則な音や大きな音(特に人の声や機械音などの意味を持っている音)はストレスの原因となり、集中力を低下させる可能性が高いらしい。

大事なのは脳のチューニング

うーーむ、どうしようか。
大事なのは「脳のチューニング」のような気がする。

ボクも常に大音量でロックを聴いているわけではない。
リラックスしたいときは200~400Hzのホワイトノイズを流しっぱなしにすることもあるし、プレゼンする直前に意図的にシンッとした無音状態を演出することもある。その時の環境や目的に応じて自分の脳のチューナーを微調整して、最適な受発信ができるポイントを知っておくことが重要なんじゃないかと思っている。

そう、古いラジオのダイヤル式のチューナーのようなイメージだ。
日々目まぐるしく変化していく環境の中で、その時の自分が心地良いと感じる(DNNとECNのちょうどいい)バランスのところに脳を微調整するのだ。

脳は、静けさと騒々しさのせめぎ合いの中で、最適なパフォーマンスを発揮するようにできている。現代社会においては、様々なノイズとうまく付き合っていくことが、集中力を高める最適な方法ではないだろうか。


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