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映画の祭典~アカデミー賞の授賞式~

映画好きなら誰しもが気になるアカデミー賞
今年の3月27日に行われた第94回のアカデミー賞授賞式では、『ドライブ・マイ・カー』が日本映画としては初となる作品賞はじめ、監督賞、脚色賞、外国語映画賞計4部門にノミネートされ、日本でも大きな話題となりました(最終的には国際長編映画賞を授賞)。私も今年の授賞式当日はドキドキワクワク。そういえば、こんな気持ちで授賞式を観ていたころがあったな、と懐かしい気持ちになりました。

思い出の第70回アカデミー賞授賞式

子どものころから映画を観ることが好きだった私は、中学生時代『スクリーン』『ロードショー』といった映画雑誌を夢中になって読み、最新の映画にもアンテナを張っていました。特にアカデミー賞の授賞式が近づいてくると、「アカデミー賞最有力候補」などの見出しに胸躍らせたものです。

今でも記憶に残っているのは1998年に開催された第70回のアカデミー賞。あの映画史に残る大ヒット映画『タイタニック』が、過去最多に並ぶ14部門にノミネートされた年です。

当時は毎日のようにセリーヌ・ディオンが歌う主題歌「My Heart Will Go On」がテレビやラジオから流れ、タイタニックの言葉を聞かない日がないほどの社会現象だったように思います。そのタイタニックが何部門で受賞するのか、第70回は例年以上に世界から注目を浴び、私も初めてアカデミー賞の授賞式というものをテレビで観ました

放送冒頭から、スターたちがレッドカーペットを歩く映像だけでお腹いっぱいになるほどの華やかさ。いよいよ授賞式が始まると、『タイタニック』が数々の部門で受賞していき、明らかに作品賞へのトップランナーである雰囲気でした。

私が驚いたのは、このアカデミー賞の授賞式が、ただ結果を発表していくだけのものではなく、映像あり、歌ありのエンターテインメント盛りだくさんの楽しい式典であったこと。特にセリーヌ・ディオンやトリーシャ・イヤウッドたちが、歌曲賞にノミネートされている楽曲を披露するコーナーに感動し、それだけでもこの授賞式を観てよかった!と思えるほどでした。

そうこうしているうちに、あっという間に最後の作品賞発表の時間が訪れ、予想通り『タイタニック』が作品賞を受賞。まるで一つの映画を観終えたかのようなエンディングで第70回の授賞式は幕を閉じました。


1997年は映画の当たり年!? 


第70回のアカデミー賞は『タイタニック』ばかりがピックアップされがちですが、日本のテレビの視聴者に向けた解説では、この年を「映画の当たり年」と説明していた記憶があります。作品賞にノミネートされたのは『タイタニック』『恋愛小説家』『L.A.コンフィデンシャル』『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『フル・モンティ』の5作品

中学生の木村少年は授賞式を観た後、前述の5作品中『タイタニック』『恋愛小説家』『L.A.コンフィデンシャル』『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の4作品を観ました。他の年と比較するほどの知識がないので、当たり年だったか私にはわかりませんでしたが、確かにどの作品も秀作で、ますます映画が好きになったことは間違いありません。

ちなみ特に印象に残った作品は『L.A.コンフィデンシャル』『恋愛小説家』。『L.A.コンフィデンシャル』は50年代のロサンゼルスが舞台なので、当時流行していたであろうジャズが全編に流れていました。マツレコ(『青春のマツレコ』を参照)で買ったサウンドトラックを夢中になって聴いたものです。『恋愛小説家』はヘレン・ハントとジャック・ニコルソンがそれぞれ主演賞を受賞し、ラジオ番組で大橋美加さん(『たまにはジャズの話でも~好きなシンガーを気の向くままに~(その1)』を参照)も紹介されていたので、どうしても観たかった大人のラブロマンス。今思えば、ませた中学生だったかもしれません。

内容などは記憶が曖昧になっているので、またこれらの作品を観直したいと思っています。そして、過去の作品を観直すだけでなく、新しい作品との出会いも大切。今年はどの作品を観ようかと今から楽しみです。

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