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思ったこと

『闇が濃くなればなるほど、光が強くなる』
そんな言葉を聞いたことがある。
人生も同じようなものだと、誰かが言っていた。私はその言葉を信じることができなかった。今日までは。

先週から、仕事の雑談タイムで各々の〈人生グラフ〉を書くことになり、今日全員分の発表が終わった。〈人生グラフ〉とは何か、下記に示しておく。

※株式会社ハートクエイクの記事より

人生グラフとは、これまでの人生を振り返り、良かった時、悪かった時をグラフにして表現したものです。横軸に時間(年齢)、縦軸に満足度(モチベーションや、良かった/悪かった)を取り、曲線でその時の状況を表します。

株式会社ハートクエイクの記事より抜粋


簡潔にとはいえ、チームメンバー全員の人生を聞くことが出来たのでとても興味深かった。そして、全員分(=自分以外の4名分)の人生を聞いて感じたことがある。それは、冒頭の言葉。
『闇が濃くなればなるほど、光が強くなる』
この言葉は、あながち嘘ではないかもしれないということ。

小学生〜現在までの人生グラフを簡潔に書くことになっていたので、そこまで詳細に話していない人も勿論いるとは思う。けれど、それでも「ここまで人生の山と谷に差があるのか」と驚いた。自分で言うのもなんだが、"闇の深さ"と"仕事ができること"は比例することもあるのかもしれない。

なぜそう思ったかというと、チーム内で仕事が出来るとはあまり言えない人たちは、楽しそうな人生グラフだったから。そして、仕事が出来る先輩の人生グラフには闇があったから。

楽しそうな人生グラフの人たちは、「いじめられたこともなく、小中高とそれぞれ学生生活を謳歌し、大学生らしい生活を送り、社会人になった人」もしくは、「幼い頃からひとつのことに打ち込み、その物事を中心に今まで生きてきた人」のどちらかであった。
中には、人生のモチベーションが「0以下になったことがない人」もいた。その人は、モチベーションが0を下回ることのない明るい人生を送っておきながら、発表の最後を「こんな感じで、波乱万丈な人生を送ってきました」と笑顔で締めくくっていた。

あなたは波乱万丈の意味を知らないだろう、と私は内心毒づいた。闇の奥底まで落ちたことのある人間は、本当に波乱万丈な人生を送っている人間は、笑顔でそんな言葉を言えるはずがない。

「死にたい」って思ったことがないんだろう。「生きていたくない」って心から思ったことがないんだろう。世界を、この世の全ての存在を、自分を、「恨めしい」と思ったことがないんだろう。そんな明るい人生がこの世にあるのかと、正直とても羨ましかった。

だけど同時に、可哀想だとも思った。仕事において自分は何が得意で、何が足りていなくて、何を求められているのか、全然自覚できていない人。自己認知と他者認知が大幅にズレている人。私は、そんな大人にはなりたくない。
私より3つくらい年上だが、思考も言葉遣いもとても子どもっぽい。率直に言うと小学生みたいだと思う。その割に、上手くいかないことがあると自責の念を感じて「私が悪いんです、すみません」と謝ってくる。原因が何かなんて全く分かっていないのにとりあえず本気で謝っている。そういう所だけは大人らしい。

ほかの人も似たようなもので、闇が深くないとやはり子どもっぽくなるらしい。
朝会で「今日とてもお腹が痛いので、何度も御手洗に立つかもしれません。すみません。」と自己申告してきた人には驚いた。在宅ワークだからこそ、申告してきてくれたのかもしれない。
けれど、こちとら熱があろうが気持ち悪かろうが自律神経がやられていようが頭も心もぐちゃぐちゃだろうが、1日も休まず誰にも申告せず普通の顔して仕事してんだ。薬飲みながら耐えてんだ。甘えてんな。1個年上のくせに。さぞ幸せな環境と友人に囲まれて育ってきたのでしょう。

もちろん耐えることが美徳だとは思わない。つらい時は無理せず休んでほしい。仕事より身体の方が大切だから。けれど、仕事に対する意識が全然違うことに驚いた。思わず声が出そうになって、マイクをミュートにしたくらいには。在宅でよかったと思った。確実に顔に出ていたから。

いろいろと言いはしたが、今限りでこの感情を水に流す。期待して目をかけてくれているマネージャーのためにも、自分のキャリアのためにも、この人たちを育成しなければ。随分と難しそうな育成ゲームだけど、しごでき先輩と協力して、半年かけてこのゲームを進めていく。目指せ全クリ。

学生時代に闇が深かった反動なのか、今が人生で一番楽しくて充実しているから、この状態が少しでも長く続くような生き方をしていく。

闇が濃かった分だけ、光り輝く人生がこの先も待っていることを信じて。






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