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生物多様性の国連会議「COP15」では何が決まったのか?

12月7日から開催されていた、生物多様性の保全・保護について話し合う国連会議「COP15」が昨日19日に終了しました。本記事では、COP15の議題や決定事項について解説したいと思います。

COP15にはどれくらいの国・政府が参加したのか?

190を超える国と地域が参加。

何が決まったのか?

COP15では、2030年までに各国が取り組む新たな世界目標が採択されました。本目標は、開催地の名前を冠して、「昆明モントリオール目標」と呼ばれています。ちなみに、2010年に採択された目標は「愛知目標」と呼ばれています。

COP15で採択された目標は全部で23項目あります。その中には、以下の目標が含まれます。

  • 世界全体で陸地と海のそれぞれ30%以上を保全地域にする「30by30」という目標

  • 外来種の侵入や定着を少なくとも50%削減して生態系への影響を軽減する目標

  • 生物の遺伝情報の利用で得られる利益を公平に配分する目標

  • 生物多様性に特化した基金の創設

  • 生物多様性の依存度と生物多様性に与える影響を分析かつ開示することを企業に義務付けること

  • 各国が生物多様性に悪影響を与えている補助金を特定し、それらを段階的に廃止すること

  • 環境汚染に繋がる農薬の使用を削減すること

今後の課題は?

前回の愛知目標に続き、今回採択された目標にも強制力がないため、今後、各国が新たな目標に向けてどこまで実行に移せるかが問われます。2010年に採択された愛知目標20項目は、2020年時点で何一つ達成されませんでした。

参考文献


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