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博士院生の日記#9 東京のちょっと外の世界を夢見て

昨日は研究発表を依頼してくれた学生がつどうバーに遅くまで行っていた。同志社の学生がやっているようで、うちの研究科の後輩たちが出入りしている模様。そのため、今日は昼前に起きて、シャワーを浴びて、大学へ。スーパーに寄って、アジフライと小芋の煮ころがしを購入。森永のココアを淹れて昼食。アジフライとココアそれにご飯。奇妙な組み合わせだけれど、最近これにはまっている。お昼から執筆。休憩に流していた邦画。ここ数年の「いい」邦画の雰囲気がどうも合わない。どれも同じような東京の香りがして、別々の劇作品の世界を生きる人々が、工夫もない同じ部屋に過ごしてしまっている。それに気づくと、登場人物の魔法が解けて、物語が音を立てて崩れていくのがわかる。映画だけでなく、この国が行き詰まっているのは「東京」のせいだと思う。東京のちょっと外の世界は、こんなにもいろんなものが新鮮なのに。どうしてこの国の人は東京の物語を求めてしまうんだろう。このことが小さな頃から一つもわからない。あんな殺伐とした世界から、豊かな世界なんて立ち上がりもしないのに。

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