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1on1 

私が人と話すときに意識していることや1on1での学びを記したい。


原体験を尋ねる

 私が毎回の1on1で必ずと言っていいほど相手に尋ねるのが「そのきっかけは?」という原体験を探る質問である。この目的は二つある。
 一つ目は相手の思考を探るため。例えばある人は子供たちの学ぶ姿を見て「彼らは目の前の事柄をどのようにとらえ理解しているのだろう?」と自ら疑問を抱いたことが原体験にあると話していた。言い換えるのならば周囲の人間は環境を与えたにすぎずそれをその人が自分なりに解釈して自分のものにしたという内発的動機付けが原体験に結び付いたということだ。一方で外発的動機付けにより何か活動を始めた人もいる。自分が挑戦する姿を見せることで周囲の大人を喜ばせたい思いから活動を始めた人もいた。どちらが良いかはここではさておき、その区別をできるようにしておくことが必要だと考えている。
 二つ目は原体験はどこで生じるのかを探るため。近年”体験格差”という言葉もあるように学校以外での学びの機会に個人差があることは否めない。その状況下において、活動の原点となる出来事、すなわち原体験は学校内で起こりやすいのかどうかを調べてみたいと考えたのだ。学校内での原体験としては、友達に勉強を教えて感謝された経験や大切な友達からの言葉に救われた経験、学校教育を通して感じた課題などを聞いた。学校外では、海外での学びや学生団体での出会いなどがあった。つまり学校教育での経験が原体験となる子供も少なくないのだ。ただ学校での学びをどれだけ意味づけできるかが本人の学びをコントロールしてしまうことはあり得る。だからこそ最近浸透しつつあるポートフォリオなどを通して自身の学びや経験を言語化していく取り組みは大切だと思う。
 

学び続ける教師

 教育をテーマに話をしていると同じ”教育を変えたい”でもその価値観や考え方に大きな違いがあることに気付かされる。似たり寄ったりの公立高校の生徒募集の在り方に疑問を抱く人もいれば、教員の労働環境が改善されれば教育の質は上がるのかと考えている人もいる。
 その中で唯一共通していたのが学び続ける教師というワードだ。現在のカリキュラムで探求学習が実施されていることからも明らかではあるが、これからの私たちに求められる能力の一つとして自ら課題を発見し改善・解決を目指して行動しそこからまた課題を発見するというサイクルが重要視されている。つまり教師も現状維持ではなく常に成長し続ける必要があるのではないかということだ。


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