【エッセイ集】想ひのたけ Vol.4 『幸せのかたち』
『家庭の幸福は諸悪の本』
そう小説の中で言い切ったのは太宰治だ。
彼は短編「家庭の幸福」において、ニヤニヤと笑う官僚(公務員)を嫌悪し、彼らの融通の利かなさやら利己的な考え方やらの根っこには「自分の家庭」を第一番に大切にしたいと言う強い想いがあるのだ、と結論づけていた。随分前に読んだので、間違っていたらスミマセン・・・。
学生の頃に読んだからだろうか、官僚批判の方にばかり意識がいってしまい、手放しに「ウンウンわかるわかる」と頷いていたことを覚えている。思い返してみれ