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自動販売機グルメのススメ

半年に一度くらいの頻度だろうか。
時々訪れる場所がある。
それがこちらの「中古タイヤ市場 相模原店 自販機コーナー」だ。

「レトロ自販機の聖地」と呼ばれている名の通り、ここにはかつて前線で様々なグルメを売っていた自動販売機達が集う最後の楽園。
ここのオーナーさんである中古タイヤの店長さんが全国各地からレトロ自販機をかき集め、修理し、もう一度使用出来るになったレトロ自販機が立ち並ぶ。

SNSや動画サイトでもその物珍しさから、連日多くの人が立ち寄る、言わば観光地と化している。

そんな私も自動販売機の魅力に取り憑かれた1匹で、時々その魔力に惹かれ、この地に降り立つのだ。



見てほしい。
この立ち並ぶレトロ自販機を。
日本一レトロ自販機が集まっていると言っても過言ではない。

初めてレトロ自販機を見るのであろう若い人が「なにこれ!!」と言いながら写真を撮ったり、かなりご年配の方が「懐かしい!!」と言いながら機体を触っている光景を見ると、なんだかとても微笑ましい気持ちになる。

最初にハッキリ言おう。
正直いってここにある自動販売機グルメは、特別にめっちゃ美味しいというものでは無い。
人によっては「値段の割に美味しくない」「衛生的にちょっと…」と感じてしまう人もいることだろう。

だが、自動販売機グルメはそういうものだ。

そもそもレトロ自販機にあたる食べ物を販売している自動販売機というのは、何よりも「速さ」を求められた。
このレトロ自販機を最も利用する人、それはトラックの運ちゃんなどといった配送業に関わる人達だ。
彼らは限られた少ない時間の中で、食事を行わなければならない。
そんな彼らの救世主がレトロ自販機なのだ。
お店に入らなくても、温かいご飯が提供される。
そんな背景がレトロ自販機の歴史に存在している。

チープさを残しつつも、どこか昔なつかし気分に浸ることができる。
ここはそういう場所なのだ。
どうか、今の基準で物事を図り、文句を言うのはグッと喉の奥にしまい込んで欲しい。
私たちは、現代社会には存在しないノスタルジーを求め、この場にやってくる。

さて、前置きはこの辺にして、この日食べた自販機グルメをご紹介させていただこう。


・ラーメン(300円)
・瓶のファンタグレープ(100円)

これだよ、こういうのでいいんだよ。
給食で出てくるソフト麺のような柔らかく歯切れのよい麺とやさしい香りの醤油スープのラーメンは、寒い日に食べると身も心もあったまる。
ちなみにラーメン自販機にはチャーシュー麺(400円)も存在する。
初めて食べる方は是非チャーシュー麺の方を食べて欲しい。
値段は100円増しするが、チャーシューの量がこれでもか!!というほど山盛りになる。
さらに余談だが、ラーメン自販機には当たりとして卵入りのラーメンも確率で存在しているらしい。
ちなみにイヌは1度も見かけたことは無い
(´・ω・`)

そして瓶のファンタグレープ。
なんでだろう、ペットボトルや缶では味わえないガラス特有の飲み口。
中身は変わらぬブドウ風味の炭酸ジュースのはずなのに、どうしてこんなにも特別感に溢れるのだろう。
瓶のジュースを買った時は、自分で栓を抜けるのも楽しい。

まだ小腹が減っていたので、何かあと1品食べるとしようか。
こちらのトースト自販機をいただく。

だいたい40秒程度で取り出し口から銀色のアルミホイルに包まれたトーストがお出ましする。
この時の注意点は、めちゃくちゃ熱い。
手で持てんわ!!!とびっくりするくらいには熱々なトーストが出てくるので、注意して運ぼう。
前までは取り出す為のトングがあったんだけど、いつの間にか無くなってた。

・コンビーフチーズトースト(300円)

これもまた美味しいのだ。
トーストに挟まっているコンビーフには胡椒が効かせてあり、ピリリとした辛味がアクセントになる。
チーズのまろやかさで最後まで飽きることなく食べ進めることが出来る。
高音で一気に焼き上げているおかげで耳のはしの方までカリカリに焼けているのも嬉しい。
小腹には丁度よく収まる量だ。

後はフラフラと自販機を物色しつつ、帰路に着くとしよう。
こういったレトロ自販機だけでなく、中華街とコラボしたラーメン自販機が設置されていたり、変り種のドリンクを扱う自販機、地元の商品を取り扱った自販機なんかも置いてある。
是非皆さんの目で体験して見てほしい。
(写真を撮ろうとしたらどうしても反射で自分が写ってしまうからとは言えない…)

土日のお昼時はかなり混雑しているので、行けるなら平日の午前中が空いててオススメです。

それでは、また。




おまけ
変り種のジュースを買ってみる会。
モンハンで名前は聞いた事のあるひやしあめを購入してみた。
味は…しょうがの効いたシロップみたいな味がします。とろみもあるかも。
自分は割と嫌いでは無い味ですね。ただ好き嫌いは別れそう…

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