itukano_nikki_Mar_卒業式-大学7年生

▶1th Mar
雨。いつもの部屋に帰って、いつもの人と過ごす。
この日常は私にとって大切な物なんだなあとおもい、
同時に変化がこわくなる。
変化はもう仕方のないこと、だけど
この町でゆっくり暮らすのもいいかもしれないと思ったりしている。
わたしは「変化しなければ」と無理してるんじゃないだろうか。

▶2th Mar
「まだまだ未完成であり続ける、未知の可能性」
GReeeeNの名づけ、GreeN Boyの造語の意味。

▶3th Mar
何度か面接をしたことで、すこし自分が見えてきて、
自己分析ができるようになった、気がする。
図書館で明日の面接の準備をしていたら、雨が降ってきた。
結局生協で傘を買い、今日は本も買ってしまったし、
最近出費が多くて不安。節約しないと。

▶4th Mar
どーでもいい人の言葉は聞き流すこと、どーでもいいんだから。
図太くいる、でも謙虚な姿勢を忘れない事。鼓舞。
面接、高速バスで日帰り。
今日はご夫婦で運営している動物病院へ行った。
すごくネガティブな事を話していて、それでもよければという対応だった。
でもそれは正直であって、ネガティブでもいいんだと思わされた。
お給料は安いし、生活の不安もあるのではないかと。
だけどご夫婦の雰囲気はとてもよくて、
ここで勤めたいなあと思っていたら、内定をもらえた。
生活は貧乏でも、続けられればなんとかなるかなと思っていたけれど
現実的になると、不安がふつふつとあがってくる。

▶5th Mar
わたしの考えで本当に生活ができるのか、もう少し考えたくて
返事の猶予をもらった。
誰かの意見がほしくて、明日キャリアセンターの予約を取った。
住む場所を色々考えていて、シェアハウスいいなあと思った。
空きはあと一部屋だけ。

▶6th Mar
キャリアセンターで相談。
答えが見つかるわけではなかったけど、話せてよかった。
いろんな生き方があるし、正解はないし、でもちゃんと考えるべき。
やりたいことをやってみようと思って、動物病院に決めた。

▶7th Mar
色々と考えることがあるけど、きっとぼーっとすることも大事。
時間はないんだけど、多分大丈夫と思い込む。
前々から決まっていた予定を待たされた。
わたしの価値はそんなもんなんかな、と黒くなる。
自分を犠牲にしてまで「してあげる」必要はないんだ。

▶8th Mar
晴れ。引っ越しにむけて、断捨離。
シェアハウスに決めたらとても狭いだろうし、沢山は持っていけない。
すこし不安になるけど、物を減らしていく。

▶9th Mar
日帰りで住む場所探しへ。
まずはシェアハウスの内覧へ。とてもきれいな一軒家の一部屋。
望んでる一番安い部屋が空いていて、多分物置に使うような狭い部屋。
ベッドとクローゼットが一つずつ。
あとは人ひとり横になれるくらいのスペース。
窓は二つ付いていて、明るい部屋だった。
個人スペースは狭いけれど、共有スペースは十分あるし、
キッチンもお風呂も広くてきれい。
近くにはドラッグストアもスーパーもある。駅も近い。
夕方からは他の物件も見に別の不動産屋へ。
希望の家賃を話すと難しい顔をする担当者の方。
暗い雨の中、いくつか内覧したけれど、
家賃の便利さ綺麗さを考えてもシェアハウスがよい。

▶10th Mar
3月だけど雪。
憂鬱だ。住むこと、生きることって大変なことだなあ。
全部やめて死にたくなってきた。

▶11th Mar
東日本大震災からもう4年たったのかと驚く。
だけど、まだあまり復興できていないらしく、まだ4年なのかな。
引っ越しに向けて、とにかく物を処分している。
本当は大切なものなんじゃないかと、不安にもなる。

▶12th Mar
シェアハウスへ契約に向けた電話。
決めることで生まれる安定と、不安。
わたしは多分
やりたいことや大事なものは一つしか抱えきれない人間なんだと思う。
自分の事と恋愛を二つを抱えたとき、自分をおざなりにしてしまう。
最近離れて過ごす事が増え、寂しいと思う反面、近づく事がこわくなった。
わたしはいま本当に大事なものを抱えられているだろうか。

▶13th Mar
久しぶりに自転車に乗って、すこし遠くまで。
市役所へ行って住民票をもらい、銀行へ行って口座を閉じてきた。
自転車は自由度が高くていいなあ。

▶14th Mar
いつもの人と、いつもの安心、いつもの不満。

▶15th Mar
7年前、見慣れない景色で、どこにいても落ち着ける場所がなくて、
不安だらけだった景色も、いまはすっかり落ち着く場所。

▶16th Mar
昼から生協の解約手続き。携帯会社、銀行、郵便局、眼科。
よく動けている。

▶17th Mar
とても暖かい日。
嫌な事をされたとき、一呼吸おいて考える余裕。

▶18th Mar
保健センターの日。行ってみて、今日が最後ということになった。
すこし多めに薬をもらって、紹介状も書いてもらったけど
病院には行かずにいれたらいいなと思う。
本当にお世話になった。
午後からはハードオフに来てもらって、沢山持っていててもらった。
明日引っ越し。

▶19th Mar
引っ越しの為に父母がきてくれた。
早く来てたらしいのに、約束の時間まで待っていたそうだ。
連絡してくれたらいいのにと思うけど、
だいぶ気難しい人間に思わせてるのかもしれない。
多分待たせてる間に、喧嘩をしていたんじゃないかな。
機嫌があまりよくなかった。
移動してその日3人でホテル泊。
当日予約で安かったらしく、とてもいいホテルに泊まった。
就職祝いだねと言ってくれた。
たいしたところに就職できたとは思えないし、
続ける不安もあるけど、頑張らないととも思った。
明日の色々が終わったら、私だけ帰るつもりだったけど、
一緒に行動することにした。

▶20th Mar
シェアハウスの契約と、荷物の搬入。
わたしは父母に頼らないようにしたがりすぎるのかな。
でも一人でできなさすぎとも思う。
火災保険の契約に不備があり、明日また行くことに。

▶21th Mar
保険屋さんがホテルまで来てくれることに。
わざわざ不思議だったけど、向こうの不備だったのかな。
でも予定が狂って、母が少し不安定。
午後は母と二人で神社に行ったり、お蕎麦を食べたり。
父の仕事が終わってから車を走らせ、妹のところへ。
久しぶりに会ったら、いつも通りだった。
わたしはきっと変わったんだろうな。
芯のある人間になりたい。

▶22th Mar
昨晩は、車中泊。
母が妹の所に泊まりたがって駄々をこねてて、あんまりだったので
「普通に考えて迷惑だよね」って言ってしまった。
後から「普通」ってなんだと思ったし、
いきなり3人泊まらせてというのはってのが抜けてたし
別の言い方にすればよかったと思った。
父にとって印象に残してしまったようだ。
戻ってきてバイバイする時、疲れもあるだろうけど父は元気がなかった。
地元に戻った方がいいのかなという思いも出る。

▶23th Mar
もし自分に子どもができたらを想像して、
彼とは別れた方がいいと思っている。
父母と過ごしていて、もともとの自分が見えたような気がした。

▶25th Mar
卒業式。
色々あって結局出れなかった。出ない理由を作った気もする。
ラインのグループにはどんどん写真が投稿されていて、
あの中に私も景色のように居たのかもしれないなあとも思った。
なんとかして行けばよかったと思う。
ともちゃん、りんちゃんからライン。渡したいものがあると。
お花をもらった。
彼と喧嘩。
どっちが悪いとかではないけど、少しあっちが悪いように思う。
わたしの大学生活は彼でいっぱいだったなあ。

▶26th Mar
ひどい扱いだ。誰かに同調してもらいたい。

▶27th Mar
彼の部屋の引き渡し。わたしもほとんどを過ごした部屋。
何もなくなった部屋でごろんとした。意外と広かった。
あまり感傷にひたらない彼が少し寂しそうだった。
彼の運転で、この町を出た。
移動中、心が狭くなってきて、自然が分からなくなる。

▶28th Mar
今日からシェアハウス生活。
すこし敏感になっていて、気にしすぎてしまう。
自然ってよくわからないけど、自然を目指そう。

▶29th Mar
動物病院で働く上で自分の姿勢をもう一度考えようと思って
獣医の人の本を読んだ。
言葉にするのが難しいけど、
産業としての動物もいて、家族のような動物もいて
わたしは産業として動物を見てしまってる面が大きい気がした。
今まで動物で勉強させてもらって、食べさせてもらってきた。
わたしは来院する人に寄り添えるだろうか。
冷たい感じがする。

▶30th Mar
市役所・警察署へ免許書などの手続きへ。
歩いて行ったら結構遠かった。帰りに川沿いで桜をみた。
午後過ぎから彼と会って、観光地へ。
今までずっと一緒にいたのに、
彼の前で私は私ではない気がしてくる。

▶31th Mar
3月始めと、今とで状況が全然違う。
精神面もたくさん揺らいだ1か月だった。
抱えてた不安な未来は、案外普通な今。
といっても今も不安はあるけど、
そういえばいつかの私は動物病院で勤める事を夢にしていたんだ。
夢がかなうということなのかもしれない。

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