「冷たい校舎の時は止まる」辻村美月
ある雪の日、男女8人の高校生が学校に閉じ込められる。
何をしても開かない玄関。
なぜか時計はある時間を指して止まっている。
8人は話をしていくうち、自分たちの中に自殺したはずの人間が紛れていることを思い出す。
それはいったい誰なのか。
靄がかかったようにはっきりしない記憶。
自殺当事者を含め真実を知るものは誰もいない。
そして、次々と消えていくメンバーたち。
果たして、この現象の真相とは…
息を呑む展開に読むのを止められない
辻村美月さんの作品2冊目。
「かがみの古城」を読んで著者の作品に興味が湧いた。
そして、かなりの有名作らしいとのことで読み始めたが…
面白すぎてページを捲る手が止まらない!
主人公たちが高校生ということもあり、とっつきやすい!
辻村美月さんは中高生を主人公とした作品が多いらしい。
「なるほど、これはハマる」
本書には辻村作品の魅力が詰まっている。
なんといっても謎が謎を生む展開!
これは読み続けずにはいられない!
すべてが繋がった時の支えが取れた感じ
「え?どうなるの?」
と思う展開が続く中、終盤で明らかになる事実。
今まで散りばめられてきた伏線を一気に回収、
全てが繋がる感覚。
胸の支えが取れたようなスッキリ感はたまらなかった。
本書は上中下巻で構成されているがその重みを忘れるくらい熱中できる作品。
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