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「星を継ぐもの」ジェイムズ・パトリック・ホーガン

月を舞台にしたイギリスのSF小説。

地球人類は技術の発展により、月へ進出した。

月面では盛大な基地を設け、宇宙の研究が進められている。

そんな時、採掘現場で1体の遺体が発見される。

容姿は人間と瓜二つで宇宙服まで着ている。

しかし、分析の結果その遺体は5万年前のものだと判明する。

一体、彼(遺体)はどこから来たのか。

地球と宇宙の理が覆される!




SF好きは間違いなくハマる!

子どもの頃から、宇宙や未知の生物への好奇心が高まり続けている。

よくUMAに関する本や、雑誌「ムー」に夢中になっていた。

その時の胸のときめきを思い起こされた。

SFには何とも言えぬ魅力がある。

そんなSF好きは「宇宙」「未確認生物」というワードにとても敏感だと思う。

本書はそんなSF要素満載、というよりSFでしかない。

表紙にもあるように、宇宙が舞台の作品。

読み始めは専門用語の多さに難しく感じる。

でも、読み進めるうちに「え?どうなるの?」と好奇心が勝ち、専門用語に目と頭が慣れてしまう(笑)

海外文学特有の言い回しやジョークも、なぜか愛着がわいてくる。

昔はこの独特な言い回しが苦手だったのに、私が大人になったのかな…

とにもかくにも、SF好きさんには「絶対おもしろいから読んでみて!」とおススメしたい!


専門家たちの議論から目を離せない

月面での大発見の後、様々な分野に秀でた専門家たちが「あーでもない、こうでもない」と議論を交わす。

分野ごとに研究を重ね、自分たちの意見を言い合う場面が多く登場する。

これがまたおもしろい!

言語学、生物学、物理学など多方面からアプローチしていく。

「研究ってこんな感じなんだ」

SF要素もおもしろいが、読んでいてなんだか自分まで研究班の一員に慣れてる感じもする(笑)


ラスト2ページが衝撃的

「いったいどうなるんだろう」

読みながらページ数が減るたびに、その結末が気になって仕方がなかった。

ラスト終盤、とんでもない場面が書かれていて…

「まじか!」と叫んでしまった。

最後の最後まで楽しめた。


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