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ブツカリゲイコ3 ライブレポート

超ROCKな体当たり系音楽ライブ『ブツカリゲイコ』。
前回(5/5)に上がった期待値を引っ提げて、またもや両部参加してきました。


1部


引用:公式旧Twitter

1.StaRt/Mrs. GREEN APPLE (Vo.ジャージ姿の男)

奏者→ジャージさんの順でぬるっとステージ入りした後に「やりますか〜」言いながらゆるく始まった。
と思ったら、初っ端のミセスでいきなりテンション爆上がり。ジャージさんの歌うミセスでしか得られない栄養がある。
ライブ初手で、ラスサビの「時間は〜〜↑」のキー出るの尋常じゃなかった。

2.ヤバみ/ヤバイTシャツ屋さん(Vo.kec)

よう考えたらツインボーカルの曲なのに、ソロボーカルでもバチバチに歌ってくれた(さすがに合間合間疲れてそうやったけど)。本家のコミック感少なめで、バキバキの演奏&ボーカルは割増し。これぞライブやんな〜を2曲目で繰り出してくれた。あとうつぼさんが拳掲げて煽ってくれてるの見てにっこりしたありがとう。

3.Freebee Honey/the pillows(代打Vo.ジャージ姿の男)

初陣担当がすぐステージに戻ってきてざわめく観客。ジャージさん、「どっかで見てるかはへー!」は蒸発してるヤツに言うセリフや。
ノスタルジーを感じさせるシンプルなメロディーを歌い上げるジャージさんが観れた激レア回。
「何を食ってんだ」の「食」辺りの声、ほんのりはへーさんみを感じてなんだか嬉しかった。そこに本人はいないけど、はへーさんの魂も背負って歌ってくれてる気がした。

4.忘れてやらない/結束バンド(Vo.めちゃお)

ひょうきんなMCから一転、しっかりパフォーマンスで盛り上げにかかるめちゃおさん。この曲から明らかに場の空気が変わった。
女性ボーカルの高さを歌いながら、ステージでぴょんぴょん跳ねたり拳を上げたり、楽しそうに楽しませる。ボーカルとして総合力の高いパフォーマンスで魅せてくれた印象。僕もぴょんぴょん跳ねたし、跳んでる時にめちゃおさんと目が合って、楽しさが共鳴したみたいで嬉しかった。
そして、この日のギターヒーロー・小松田さんが弾くソロを間近で聴けたので役得だったありがとう。

5.天ノ弱/164(Vo.shack)

ブツカリゲイコで天ノ弱...!?、と思いはしたけどバンド映えするに決まってる選曲だった。
もともとメロディーがかなりかっけえのだけれど、shackさんのアレンジ効いた歌い方がかなり男臭くていい(歌詞ミスりすぎ大事件は置いといて)。しかも、shackさんかなりガタイがいいので身振り手振りも大きくてよりライブ映えする。
ラスサビ前の「天性の弱虫さ」を観客全員で歌えたの、楽しかったね。バンドライブと歌い手ライブのいいとこ取りだった。

6.青のすみか/キタニタツヤ(Vo.しゃも)

青のすみかって、曲調がポップ寄りだから騙されるけどメロディーすげえテクいんですよ。それをフツーに演奏してる奏者の安定感が見事。爽やかなギターメロにヒサマさんのバキバキベースが合わさって耳が気持ちよかった。
あとキタニタツヤは済ました顔で歌ってるけど、ボーカルもフツーにムズい。しゃもさんのボーカル、裏声と地声の切り替えがしっかりしてたし、「君の笑顔の奥の~」からが綺麗だった。

7.空に歌えば/amazarashi(Vo.ジャージ姿の男)

amazarashiの中でも、「空に歌えば」を選ぶ主人公感がジャージさんらしい。いつもは曲中に腕ブンブンしてるけど、珍しくほぼ直立で歌に集中してた。疾走感のあるドラムと夏のような爽快感あるギター、ライブで聴くと一層いい。駆け出したくなる。サビのギターはマジで弾くの楽しそう。というか、1部の中でもこのターンは演者全員"マジ"だった。
「苦悩は一陣の........…」で始まる語りの部分、演技過剰になるでもなく詩を読むでもなく、ストレートに言葉を連ねていった語りで"主人公"だった。
青の照明に光のような一筋のライトが入って、また青い照明が輝き出す演出も最高。虚実を切り裂かれた。

8.ギミギミック/RADWIMPS(代打Vo.ジャージ姿の男)

ジャージさんがはけないな〜と思ってたら、いかついドラムが始まる。ドラムのリズムが高まっていき、挟まれたギター、加わるベース。テクニカルな演奏でスタートを切ったRADWIMPSの名曲「ギミギミック」。
RAD初期曲の特徴的なバッチバチメロディーを聴くとにこにこになってしまうから、ヒサマさんのダークなヤンキーベースで笑顔になった。
代打とはいえジャージさんがこの手の湿り気あるRADを歌うことも意外で、「空に歌えば」の主人公感と対になってて個人的にはすげえ良かった。

9.先生/Lyu:Lyu(Vo.しゃも)

イントロのギターが来た時点で、「お、来たか」となる。もう、歌い手ライブでLyu:Lyuやる人間って限られてるんですよ。
鬱々としたLyu:Lyu曲の中でも屈指の救いようのなさが、しゃもさんの歌声によって箱中に伝搬されていく。ステージを照らす赤と青白い照明が、狂気を孕んだ「先生」にハマりすぎている。
2番サビ終わりの間奏、小松田さんが嵐のような轟くギターを弾いていて痺れた。音の洪水が耳に流れ込んでくる。
正直曲がバンドにハマってただけに、ボーカルの音量が聴こえにくかったのがほんっっっとうに惜しくて........…。いつか120パーセント超の「先生」を聴かせてほしい、絶対に良いから。

10.風の日/ELLEGARDEN(Vo.shack)

もうギターの音でタイトルが分かってしまうから、速攻でエルレの口になってしまう。しかも「風の日」はわかってるなあ〜。
shackさんのボーカル、エッジの効き方に兄貴感があって、それが「風の日」の曲が持つ前向きさを押し出してくれる。
メロディー自体はそんなに複雑じゃないのに、グッときちゃうのはなんでだろね。シンプルなフレーズが重なり合ってできる芯のあるメロディーにこの世代のロックが集約されてる。
そして、上手下手ギター組がサビですげえ楽しそうに弾いてる。エルレ楽しいよなわかる。
ラスサビ後に、全員がステージ中央に集まっててバンド感強かったのもよかったねえ〜〜青春。

11.雨傘/TOKIO(Vo.めちゃお)

まさかの雨傘でビビり散らした。
前回2部で群青日和歌ってたし、今回も林檎さん繋がりかな........…?と思って聴いてたけど、歌い方がちゃんと"男"。間違いなくこれはTOKIO意識の雨傘だな、と推察。
個人的にTOKIOでいっちゃん好きな曲なので嬉し〜〜と思いながら手を挙げていたし、ポップさと男らしさがいい塩梅の歌い方で「これこれー!!!」と内心ブチ上がっていた。うつぼさんのキーボードも神がかってる。
「忘れてやらない」と同様、飛び跳ねながら楽しそうに歌ってるめちゃおさんのパフォーマンスが光ってた。バンドのグルーブ感、というよりは心地よいセッションを観ている感覚で、多幸感のある空間だった。あんなに幸せな青の照明を見たことなかったよ。

12.キラーボール/ゲスの極み乙女。(Vo.kec)

kecさんの歌うゲス極を初めて聴きましたが、合うな〜〜。そんで、ステージで楽しそうな奏者と観客。踊るしかなくない? こんなん。
1番終わりに入る爪弾くようなヒサマさんベース、センチメンタルでいいね。曲に悲哀が差してるのに、メロディーがドラマチックでキーボードの鮮明な音が存在感を放っているから、悲しくもあり楽しくもある。一粒で二度美味しい。
ハイライトはうつぼさんが弾くショパンの幻想即興曲で、これ歌い手ライブで聴けるの反則じゃないか??? くらいで上手い。美味しすぎ。
しかも、うつぼさんのソロで沸いたフロアが熱を増してくの肌で伝わってきて更によかった。

13.波動砲ガールフレンド/空想委員会(Vo.ジャージ姿の男)

小松田さん選曲。とうの小松田さん、メチャクチャ輝いてる顔してた。そして最前上手で彼のギターを聴けたこと、誇りに思う。僕はイントロのギターが既にキャッチーで非常に好きです。
波動砲ガールフレンド、初見だったけど十代の温度感があるストレートなボーカル×テクニカルなフレーズのギターロックが相まってメチャクチャよかった。
間奏のテクいドラム→小松田さんのギターが熱くて最高やったね〜〜!!!
ラスサビでジャージさんと少年みたいな笑顔の小松田さんが目線合わせてんの、傍から見てて良すぎる絵だった。いい意味で十代みたいだったよ。

14.ミュージックプランクトン/SAKANAMON(代打Vo.kec)

「はへー、おまえのために歌うからな」から始まった、ミュージックプランクトン。
メロディーが特徴的〜みたいなタイプの曲じゃないのに、確かな熱を持った音楽が場に溢れていく。結局、こういう王道でシンプルなフレーズのバンド音楽みんな好きよな。
バンド全員、満足そうな顔で演奏してて見てるだけで満ち足りた気持ちになったよ。
kecさん、こういうストレートな邦ロック歌わないイメージだけど、シンプルだからこそ歌声の持ち味が出てて良かった。フレーズひとつひとつの歌い方が丁寧で、だからこそ味が出てて染みた。

15.新・合法的トビ方ノススメ/Creepy Nuts(Vo.しゃも)

おいおい鏡見てみろよ、すげえ楽しそうな顔してんぞ!って言いたくなっちゃうくらいにしゃもさん楽しそうだった(どの角度から見ても髪で顔隠れてる時以外は常に笑顔)。僕は「ワンショッ」が好きです。あと「イン アウト インインアウト」の手の動き。
もともとHIPHOPだけど、バンド映えする「新・合法的トビ方ノススメ」ではグルーブ感が光る。ボーカルは色気と凄みを織り成してて、奏者はバッチバチでノリノリ。これでノれないヤツはロックじゃない。
バンドも観客も踊ったし、それまでキメキメで歌ってたしゃもさんが「身体揺らせますかねえ?」って優しく言っててウケたしブチ上がった。客も演者も身体揺らしててウケた。これは特に現場来た方がいい。
これゲイコ3が最初で最後になるのマジで惜しすぎるから、後生なんでまたやりません?

16.Break Down/ギルガメッシュ(Vo.めちゃお)

「(セトリの)情緒がおかしいのはアイツのせい」言うてたのどこの誰やねんことめちゃおさん。なんで、雨傘歌うやつがギルガメッシュ歌ってんねん。振り幅。
新・合法的トビ方ノススメとはまた違う角度の激しさを増した、そして音の重さも増した演奏に変わる。セトリの振り幅デカくていっちゃん振り回されてるの奏者じゃねえかな........…。僕は最前で頭振れてクソ楽しかったです。
間奏の音、特に激重でめちゃおさんのデスボイスも相まって、身体中の細胞が生の雄叫びあげてた。これも絶対現場で浴びた方がいい音楽。

17.MIMIZU IN THE DANCEFLOOR/おはようございます(Vo.kec)

バック置いとるやつおらんライブ最高、サークルモッシュ出来るまでに2分とかからんライブ最高、ありがとうハードコア。今日も今日とて運動会。
「生きてるおばけは生きている」を想起させるフレーズ→kecさんの「MIMIZU IN THE DANCEFLOOR!!! 」の掛け声とともに走り出すフロアの観客たち。こんなん楽しんだもん勝ちなので、遠慮なく頭振るし走り回った。
走る→頭振る→また走る→頭振りまくるの永久機関、1回ハマったら抜け出せんのよな〜〜。
サークル回りながらステージの方見たら、ヒサマさんが鬼みたいな顔で歌っててよかった。音切さんのソロギターのターン、クソカッコいい&エモーショナルで見いちゃったな。サビになったらまたブチ上がって暴れてたけど。

18.BABY BABY/銀杏BOYZ(Vo.shack)


 ホラ出た、禁じ手使いのshack。また銀杏でブチ上げようとしている。BABY BABYは禁止カードだろ。
「みんなで遊ぼうぜー!!!」言いながら両腕上げるshackさん、これから盛り上げてくれるんだろう期待値が高まる。懐かしの青春時代を思い起こさせるようなフレーズに思い思い手を上げる観客が、サビの「BABY BABY」で一斉に跳ぶ。shackさんの歌、銀杏のくせえボーカルとドッシリした厚みがあるからずるいよな。ちゃんと上手い。
途中、ステージにいたなかのさんにマイクを向け始めて、なかのさんが戸惑いながらサビの「BABY BABY!!」を歌う時間があった。なかのさんの方見ながら手上げたら、なんやかんやすげえキラキラした笑顔になってたの、これからもずっと覚えてると思う。

Enc.1 東京流星群/SUPER BEAVER(Vo.全員)

コロナ初期にやってたNfes(同じ主催者さんのイベント)で、SUPER BEAVERのコピバンとしてめちゃおさんが歌ってた東京流星群に惹かれた。
その時は、声出しするかしないかが微妙な空気だったけど、思いっきり「東京流星群!」を歌えて幸せだった。SUPER BEAVERの愛情深い歌詞をゲイコボーカル陣が歌ってくれたこと、この場にいる観客とフレーズを合唱できたことが何より嬉しかった。
ゲイコアンコールあるある、演者同士のわちゃわちゃもあり、それぞれのボーカルが歌う東京流星群の味が光ってて聴きごたえも抜群。思いっきりステージに手を伸ばして、最後の最後まで楽しんだ。めちゃくちゃにいい夜。

Enc.2 証明/SUPER BEAVER(Vo.全員)

出だしトチってて、グダりながらも始まった証明。なんとか立て直して迎えたアンコールラストは、箱中が「楽しい!!!」で満たされてていい空間だった。
クラップも拳を突き上げる動作も、この瞬間のために覚えててよかったと思った。ボーカルも奏者も目の端に映る他のお客さんも、どの人もすげえいい顔してて心底この場にいてよかったと思ったなあ。
証明の落ちサビ前をしゃもさんが歌っていて、はへーさんに向けて「はへー!歌うぞ!」って言った瞬間が本気でカッコよかった。このライブ、ボーカル6人だもんな。


2部


引用:公式旧Twitter

1.サリンジャー/The SALOVERS(代打Vo.しゃも)

初手「あ、しゃもさんや」となっていたら、はへーさんの代理らしい。メロが始まって納得。確かにこの曲ははへーさんが歌ったら映えるだろう。
しかしながら、しゃもさんが歌うとなると新鮮だ。
1部で場が温まっていたこともあって、2部のスタート時点ですでに空気が出来上がってる。演奏陣もめちゃ笑顔、安心感がダンチ。いいステージ。
サリンジャー、初見だったが疾走感とシャウトがいい塩梅でオールドタイプのロックがエモーショナル&爽快だった。

2.チクショー/アルカラ(Vo.ジャージ姿の男)

自分、アルカラ大好きなんですが流石にテンションアガる。ジャージさんの入り、「チクショー!チクショー!」のシャウトで始まるスタートでにっこにこですよ。ジャージさんの歌、勢いはあるけどちゃんとうめえ.....…。アルカラ、キー高いのよな。でもうまいな。
疾走感と勢いがありつつも、歌声の重心がしっかりあるからバランス取れてるんだろうね。
シャウトもええし、やっぱこの時のパフォーマンスずっと楽しそうだからメチャクチャ好きでした。なんやかんやでこの選曲、ジャージさんらしいかもと思いました◎

3.Jails/WHITE ASH(Vo.めちゃお)

まず、イントロカッコよすぎ。歌いだしもまだなのに、演奏陣楽しそうすぎるっしょ。
箱の中にライブの空気が張り巡らされているからか、バンド全体のグループ感高めである。そして1部で盛り上げにかかっていためちゃおさん、2部の初手ソロでスっと入ってきたのが印象的だった。その入りこそズルくないか?
Jails、初見でしたが音楽としてのカッコよさ&ライブで聴いてる側の楽しさどっちもあって楽しかったね。特に2番、飛び跳ねてるめちゃおさん楽しそうやったし、みんな楽しそうやった。このバンド全体の無敵感、どう表現したらいいだろうな。
サンボマスターは「全員優勝」ってよく言うけど、Jails のステージは「全員最強」って感じ。

4.日本印度計画/筋肉少女帯(Vo.kec)

MCから始まったよな、インドの波が。「日本をインドに変えたくないか!??」から「日本をインドにしてしまえ!」で始まる、日本印度計画。そう、今回のごはんシリーズである。
kecさんがステージでくるっと回ったり、tksさんともはちさんに絡みに行ってたとこすこでした。わちゃわちゃ楽しそ。あと「しーてしまえ!」のコーレスはやはり楽しかった。ともはちさんのスーパーギターソロよすぎてですね、まずクソ早いのと相変わらず気持ちよさそうに弾いとるとこがたまらんのですよ。
kecさん、最初から最後まで声の切り替えエグかったのに最後のシャウトまで絶品でした。

5.乗車券/BUMP OF CHICKEN(Vo.しゃも)

始まって、素直に「いい選曲だな」と思った。
BUMP好きなしゃもさんにとって気持ちを乗せられる&持ち味のオルタナを活かせる選曲だったから、その分期待値も高まる。
日本印度計画のコミックさから一転、ダークな雰囲気が箱に漂う。案の定サビのシャウトは聴いてて気持ちよくて、特に「鞄置いてんじゃねえ」のシャウト好きだった。
よく見たらゴブさんが笑顔でサビ歌ってったんだけど、笑顔で歌う曲じゃなくないか?

6.劇場支配人のテーマ/THE PINBALLS(Vo.shack)

ここでくるか劇場支配人........!!!正直、勢いでかなり飛ばしてるのは否めんが似合いだからズルい。shackさんのエッジボイスがハマってるのよな。
かなりテンポ走ってる気がしないでもないが、疾走感強めだけどこれはこれであり。強めのアイエエも聴けたし、これはこれで満足です。劇場支配人、演奏が完全に終わった時の嵐が過ぎ去った感凄かった。shackさんがMCですげえ馬鹿デカい声で笑ってたの覚えてる。

7.STAND PROUND/橋本仁(Vo.kec)

普通の歌い手ライブやったら地雷女ドン引きやぞ。tksさんリクエスト、まさかのジョジョ。
コテコテのアニソン感とメタルの血を感じつつ、拳を掲げさせていただきました。ジョジョ履修してなくても楽しかった。というか、例え客がついていけんくても堂々とやってくれ。
王道アニソンのメロディーを浴びる機会少ないから、これはこれでもっとやってくれの気持ち。
そんでともはちさんギター、間奏のミョンミョンゆうとるギター気持ちええね。

8.CORE/grapevine(Vo.しゃも)

ブツカリゲイコ3で最もバンドらしかった。最初何が起こってるか分からなかくて、箱の空気が飲み込まれてた。場を掌握する音楽というか、なんというか。さっきまでニコニコだった演者たちが全員真顔だったのも印象に残ってる。
しゃもさんのボーカルも歌として聴かせる歌、というよりは楽器のひとつとしての歌。あのバンドの楽器の一部だったように、自分は感じた。そしてCORE、tksさんギターかっこいい。音の洪水のように、こちらを飲み込むようなサウンドに惚れた。
正直バンド陣全員かっこよかったし、これまでのゲイコ史上で一番音楽やってたかも。ゲイコ3はポップめだったのだけれど、この時のCOREで「これがブツカリゲイコよな」の感覚になった。
最前にいるフォロワーの顔チラッと見たときに「これは落ちたな」と確信を得たのもまたいい思い出。

9.冬の幻/Acid Black Cherry(Vo.めちゃお)

COREの空気が残ってるステージで緊張感の残る中、しっとり始まる冬の幻。abcボーカル・yasu のクセがほんのり混じりつつの冬の幻、サビの最高音がきれいにハマっててよかった。
ともはちさんのギターが奏でられる横で、めちゃおさんがサビの歌唱炸裂させてたのもよかったね.....…ビブラートが美しい。
個人的にラストのともはちさんの鳴くようなギターが好きでした。物悲しいけどちゃんとかっこよさがあるパフォーマンス。

10.youthful days/Mr.Children(Vo.shack)

出だしの煽り方といい、豪快な笑い方といい.…Shackさんの福男感すごいな。歌全然関係ないけど、shackさんが出てきただけで元気出てくる謎の力ありますよね。
ミスチルの懐かしさがある優しい演奏に、shackさんの力強いボーカルが加わる。それもミスマッチにはならずに、なぜかしっくりきてるから不思議。
途中、shackさんがノリノリで踊っちゃうの楽しそうで好きだなと思いました。温みのあるメロディーの中でも、うつぼさんのキーボードがいい味出してた。

11.花占い/Vaundy(Vo.ジャージ姿の男)

 ここからの流れ、正直全部よかった。ジャージさんの花占いからステージが洗練されてた気がする。
うつぼさんリクエストの花占い 、やはりこれまでのゲイコからするとポップなのだけれど…こういう選曲もいいですね。カバー文化の持ち味として、本家ともまた違う魅力を生バンド生演奏で楽しめる。
ジャージさんの花占い、本家Vaundyよりも少年感強めだった。声質が違うからより若く聴こえるのだけれど、花占いの持つストーリーの色が一層鮮やかになってこれはこれで良かった。サビ「笑っちゃうよね」のとこ、出番終盤でも高らかに歌い上げられるの純粋にすごい。

12.赤橙/ACIDMAN(Vo.shack)

ステージに出るなり、マイクスタンドを置こうとするshackさん。もはやそれだけで客席の期待値が上がる。そして始まる聴き慣れたイントロ.…赤橙だ。1部の風の日といい、邦ロックファンのツボを的確についてくる。
実際shackさんに赤橙が似合っていて、ゲイコのメンバーで歌うならshackさんがハマってると思った。曲の持つノスタルジーを壊さずに歌い上げつつ、サビでトーン上げてく絶妙さ。
ところどころ荒々しく歌ってはいるものの、温度感は着実に増しているのに曲の持つ繊細なエモーショナルはそのままにしたナイスなボーカルでした。

13.バラ色の日々/THE YELLOW MONKEY(Vo.めちゃお)

いや、その選曲はモテにきてるじゃん。話がちがうよ.…。
本家の渋い色気とはまた違ったバラ色の日々。イエモンよりもちょいポップ寄り…ゲイコ2の群青日和の時に近い魔法にかけられたような空間だった。なんだかギターの音色もキラキラしてる気がして、これまでのどの曲とも空気感が違っていたステージだった。
今日みたいな日々がまだまだ続いていきそうな、そんな予感を感じさせてくれるパフォーマンスでした。こういう曲も似合うのずるいぜ。

14.若者のすべて/フジファブリック(Vo.kec)

赤橙の流れがあったから、より若者のすべてがより輝いた。Twitterでネタにされてるイメージ先行しちゃってたけど、若者のすべて改めていい曲ですね。
普段コミック系の曲やゴリゴリの曲で運動会してくれるエンタメ寄りのkecさん、歌が上手い人だからこういう曲をしっかり歌ってくれるの嬉しい。
ゲイコ2の銀河鉄道の夜、1部のキラーボールも良かったけど、王道の邦ロックを歌い上げてくれるの満足感エグい。普段の出演ライブであんまり聴ける機会ないのが惜しいところ.…もう一回やって欲しい。

15.新しい風景/Rhythmic Toy World(Vo.しゃも)

ゲイコ2のさなぎでリズミックに出会い、そこから好きになった「新しい風景」。ゲイコ3で聴けるの、激アツ。歌いだしとイントロで一番テンション上がってたの、自分だと思います。
この時の空間、COREとはちがう空気の満たされ方だったな…。COREは張りつめてた空気感だったけど、新しい風景は心に染みてく感じ。
特に「心の中にあるの........…」からのラスサビ始まるまでの時間、エモーショナルで満ちてて良かったです。

16.季節は次々死んでいく/amazarashi(Vo.ジャージ姿の男)

構えてはいたが、やはり2部の季節はジャージさんか。1部の「空に歌えば」で選曲に驚きはしたものの、「1部で選んだってことは2部も…!?」と構えてはいたので想定内。序盤はステージにいる全員大人しかった、というよりも今考えたら緊張してたんだよな。曲の始まりから一貫して、落ち着いたステージングだった。
ジャージさんはいつもニコニコしていて楽しそうに歌うイメージだったから、ギャップもあってか表情の真剣さが凄みを増す。歌い方もほぼ直立で身振り手振りは少なめ、秋田ひろむ意識なのか素直な歌い方に感じた。
滔々とした歌い方で語るように歌う秋田ひろむは、この世を悟った詩人みたいだ。今回のジャージさんが歌う季節は、人間らしい泥臭さが目立っているように感じられて、だからこそ生きてかなきゃなって強く思いました。

17.コバルトブルー/THE BACK HORN(Vo.shack)

ゴブさんのドラムで「お?」とリアクション。
予習曲の残りを意識しつつ、ステージに出てきたshackさんを見て、コバルトブルーのボーカルを悟る。コバルトブルーなんてみんな好きだからな。もちろん、観客全員が大興奮。
こういう泥臭いのが似合うとこもshackさんズルいよね。でもちゃんとうまい。歌の基礎ステータスが高いからパッション強くてもフラつかない。強キャラができるやつ。
shackさんはもちろん、ステージにいる全員がかっこよくてキレッキレでした。コバルトブルーはバンド好きの中では王道選曲だとは思うけれども、ある意味この刹那的な感じとパッションの強さは、ブツカリゲイコに相応しい選曲だったかもしれない。
tksさんのギター、「俺たちは~」のとこギターで歌っててズルかったなあ。
あと前回の銀杏事件みたいにダイブこそしなかったものの、最後らへんは暴れててステージ上しっちゃかめっちゃかだったの馬鹿笑いました。

18.世界を終わらせて/ハルカミライ(代打Vo.めちゃお)

コバルトブルーで異様な盛り上がりを見せたshackさんと交代で、「だれがこのあとで歌いたいんだよ」と悪態をつきながら入ってきためちゃおさん。
はへーさんの代理で歌うと宣言しつつ、「肩幅が足りない」と言い始める。そしたら最前の人達が一斉に肩組んで「貸すよ~」言い出して、めちゃおさんが困惑してたからクソウケた。客の優しさと機転も困りもの。
「世界を終わらせて」、1番~2番の間でめちゃおさんが「おまえがいなきゃ意味ないだろ!」と叫んでいて、「今はへーさんの分も背負って歌ってくれてるんだな」って胸がじーんとした記憶。はへーさんの歌うハルカミライそりゃ聴きたいけど、めちゃおさんのハルカミライ良かったです。
最後の拍手も、「はへーにくれ!!」って観客煽ってたのマジで漢だった。

Enc.1 歌声よおこれ/サンボマスター(Vo.全員)

演者が感想MCでひと通り話してからのサンボマスター「歌声よおこれ」。ジャージさんとめちゃおさんで漫才のような掛け合いを見せたり、しゃもさんがひたすら「楽しい!」と話していた時に各演者が微笑ましそうに笑っていたり。そういう温かさを見せてもらってからのサンボマスター、素敵だった。このライブの最後を飾るに相応しいと思う。ステージ上でワチャワチャしてて、目が足りんけどそれ以上に幸せだった。
ソロギターのともはちさん、もはや顔でギター弾いててこういう時最高に輝く人だよなあ…と眺めていた。
もちろん本家と全然ちがうステージである。なんたってゲイコボーカル陣の方が圧倒的に声が若いし、自ずとメッセージ性も変わってくるから。聴く側の見える景色も変わってくる。
どちらかというと文化祭みたいな「歌声よおこれ」だけど、こんなサンボマスターがあってもいいよな。

Enc.2 ロックンロールイズノットデッド/SUPER BEAVER(Vo.めちゃお)

恒例になっちまったな、ロックンロールイズノットデッド。歌いだし初手、「君が生きるなら僕も生きるよ」の「僕」で胸を叩くめちゃおさんかっけえな。そこから繋がる、思い思いに皆が叫んだ「ロックンロールイズノットデッド」。
箱中が湧いていて、ボルテージの上がる観客。間違いなくこの日1番の盛り上がりを見せた。
「ロックンロールイズノットデッド」の大合唱が響き渡っていて、その日イチ笑顔の演者と視界に映る客の拳。きっとこの景色をいつになっても忘れないと思う。
「何度だって立ち上がるんだよ 君の不安を終わらせに来た」。この歌詞をブツカリゲイコのメンバーに歌ってもらえて、奏者に演奏してもらえて最高だった。ありがとう。

あとがき


1部ポップ(?)だったけどゲイコの醍醐味は感じられたし、特に2部は演者のパフォーマンスがバチバチで「ゲイコ来たわ」となりました。
…正直1部前半にあったボーカルの音量負けは気になったけど、結果満足です!
客も知らん曲を演者が好きにやるスタイルは貫かれてたし、知らん曲でも圧倒的な音楽でねじ伏せてくるとこはちゃんと「ブツカリゲイコ」でした!
特に、2部のジャージさん(Vo.)でやった花占いからコバルトブルーにかけての流れは本当に良かった〜〜〜ああいう音楽を浴びるためにライブハウスに来とるんよ…。

あと、はへーさん欠席だったけど今回のセトリ曲歌ってるの聴きたかった。
はへーさんのピロウズが良いのなんて百も承知だし、やっぱはへーさんの劇場支配人やハルカミライも聴きたかったのは本音です。
身体のコンディション整えて、ゲイコ4でめいっぱい歌ってください。そして、肩幅いじりと入り前のモノマネは本人いるとこでももう1回やって下さい。こっちも肩幅のポーズするんで。

ちょい真面目な話、ブツカリゲイコって演者のバックボーンになった音楽をやってくれてると思うんですよ。
で、「もともとそのアーティストorバンドを知らなかったけど良かった〜!」と「アーティストorバンド知ってたけど改めてホントにいい音楽だよな〜!」がどっちもあるんです。

自分自身BUMPもRADも皆知ってるけど、「乗車券」「ギミギミック」聴いてやっぱいいバンドだよな〜と思ったし。そこにいくと、「風の日」「赤橙」「若者のすべて」は有名曲だけど、令和に聴くとまた一味違うノスタルジーがある。
それから自分はgrapevine、空想委員会を名前知ってても通ってこなかったんですけど、ブツカリゲイコ終わってから、ゴブリエルさんのgrapevine布教曲&小松田さんの空想委員会布教曲聴きました。もっと早くに聴けば良かったと心底思った。

自分の今まで聴いてた音楽をまた再構築してくれる、かつ未だ出会ったことのなかった音楽の良さに気づかせてくれる。そういう、音楽好きな人間が「ありがてえな〜〜〜!!!!」と感じる要素MAXのライブだからブツカリゲイコまた行きたいなと個人的には思いました。

レポ読んだ人へ


ブツカリゲイコ、なんと次回の開催決まってるぞ。


この長いレポを読んでいる人間なら、おそらく親和性の高い音楽好きだと思うので、9/15は両国サンライズに行った方がいいぞ。

※ちなみに次回は過去のライブセトリから選曲するらしいので、予習されたい場合は過去のライブアーカイブを買っておくといい。



番外編:交流の思い出

ゲイコボーカル陣、交流が手厚い。

kecさん

自分の番になった瞬間に、お手紙を渡してからお話させてもらった。
声が小さくて聞き取りにくかったでしょうに、なるべく近づいて丁寧に話を聞こうとしてくれてるkecさんほんとに優しかった。ありがとうございます。
普段のライブでは盛り上げてくれる、どちらかというとエンタメ性の高いパフォーマンスをしてくれるけど、今回は「自分も歌いたかった」と言ってくれていた。それが嬉しかったです.....…といった内容を伝えられた、と思う。
「kecさんのライブは信用できるし、だから3月にあるワンマンも行きます」と話したら、「ほんまに嬉しい、ありがとう。絶対期待裏切らんライブにするから!」と返してもらえました。

しゃもさん

最初にインターネット身分証明書(Twitterアイコン)見せたら、「いやさすがに分かります」と返された。覚えられていた。
手紙をお渡しすると「これ前にも頂いた手紙ですよね、クリームソーダの」と言われたビックリした。思いの外、覚えてくれてるな。
正直2部どれもよくて、にっこにこで「特に2部良かったです! しゃもさんの声エレキギターみたいだった.....…!」と伝えたら、「いや~~~ありがとうございます!」とあちらもにっこにこ。嬉し。
「(最後のソロ)リズミックじゃないですか~!」「あの歌いだしズルいですよね!」「tksさんのギターもかっこよかったですよね~!」と話に花を咲かせるだけ咲かせてグータッチして帰った。
※MC中「ゲイコに携わってる人全員好き、お客さんも~」って話で嬉しくて拳突き出したら、しゃもさんが拳返してくれたのホントに嬉しかった。

ジャージさん

交流の時に「心なしかちょっと疲れてそうな気がするな…」と思いつつ、ちょっとだけお話させてもらった。
「amazarashi 意外でした」って話をしたら、ジャージさんから「それ皆に言われた」と返される。季節を歌う前が一番緊張したらしい。
「amazarashi はひろむさんが歌うからいい」という話になったのだけれど、ジャージさんが歌うamazarashi で生きてていいんだって思えました。
最後らへんにジャージさんが「またライブ来て」と言おうとして途中で止まって考えて、の間を感じたから「また歌聴きに行きます」ってちゃんと伝えた。伝えてよかった。
最後、握手した時に「手冷たっ」「自分冷え性で…」「あったかくしてください!」というやり取り最中、私の手を温めるように両手で包んでくれたのよく覚えてます。「インフルエンザにならないように気をつけてください!」を付け足す辺り、ジャージさんほんとに真面目な人だなあ。

めちゃおさん

何度かライブで歌を聴いてはいるものの、何気にお話しするの初めてだったんで一番緊張した。
話し始め、「コロナ時期のNfesでめちゃおさんがボーカルのコピバンで東京流星群を聴きました!」「あのめちゃおさんがロン毛だった頃の.....…」でスタートしたら「ロン毛.....…?」ってうろ覚えな感じで返された。本人が覚えてないんかい(本人もちゃんと当時のこと覚えてた)。
雨傘を歌った時に驚いた話で、「TOKIOの曲だと雨傘が好きなんです」「え、雨傘わかるの!?」「選曲驚きましたけど、前回の椎名林檎繋がりかなって(ゲイコ2でめちゃおさんは群青日和歌ってた)」「それもちょっとあるけど.....…椎名林檎が提供してるのもちゃんと知ってるんだ! すごいね!」等々、曲の話ができて嬉しかった。
最後に握手してもらってやはり手の冷たさに驚かれる。めちゃおさんが凍えた犬をわしゃるように、私の手を両手で包んで擦ってくれた。優しい。

shackさん

自分が話しかけたとき、shackさんは壁に寄り掛かった状態で別の方とお話しされていてテーブルの上にはビールがあった。
「お話ししてもいいですか…?」と寄っていったら、こっち見たshackさんの目がすでに潤んでいて「たぶんちょっと酔ってんな」となる。
「shackさんの歌よかったです」と伝えたら、「ありがとう」と言われながら肩に少し触れる感じで軽く抱きしめられた。やっぱ酔ってるだろ。身長高いしガタイがいいから、近くで見るとすげえ迫力がある。
やっぱ話はコバルトブルーになるわけで、「予習リスト見たときに誰が歌うんだろうと思ってました」「メンバーみんな歌ってそうだよね。実はコバルトブルーに入る前、ステージにkecくんが顔チラ出ししてフェイントかけたりした」みたいな裏話も聞けてハッピーだった。
去り際にもっかい軽くハグしてもらって、固めの握手もしてもらった。

あと奏者さんをたまに見かけたんですが、「あの曲数を演奏して疲れてるだろうし、プライベートの時間だから声かけん方がいいだろうな……」と思って、すれ違った時に「最高でした!」の念だけ送ってました。奏者さんは交流ないし、あんま話しかけない方がいいですよね……と思ってるんですがその辺どうなんでしょう?


もしサポート投げてくれたらなんかいい感じのことに使います。