見出し画像

「怪談レストラン」シリーズ

『怪談レストラン』シリーズ
童心社刊。怪談レストラン編集委員会編。児童向けのシリーズで「怖すぎない」ホラーを題材としたオムニバスです。「松谷みよ子」責任編集。たかいよしかず、かとうくみこ絵。1996年「幽霊屋敷レストラン」〜2007年「真夜中の学校レストラン」までシリーズ50巻です。テレビアニメやゲーム、劇場版「怪談レストラン」が制作され、世界が大きく広がりました。

『幽霊屋敷レストラン』1996

「ようこそ・・・・幽霊屋敷レストランへ」
「このレストランのできたわけは、つぎのおはなしをよんでください・・・・」
 
町のはずれに、子どもたちから幽霊屋舗とよばれているレンガづくりの大きな屋敷がある。庭の木はうっそうとしげり、かべはツタにおおわれて、みるからにうすきみわるい。すんでいた一家がひっこして、二年ちかくになるのに、なぜか空き家のままである。
 

『人形レストラン』2004

・・・・・「ようこそ 人形レストランへ」・・・・・
・・・・・「どうして〈人形レストラン〉って名前なんですか」・・・・・
 
わたしね、お人形が大すきなの。いろんなお人形をあつめているの。お部屋の中はお人形でいっぱい。
・・・・・
だからきょう、おかあさんとおでかけして、〈人形レストラン〉をみつけたとき、うれしくて、わーい、っていっちゃった。
「ね、おかあさん、ここでおひるごはん、たべようよ」
そうしたらおかあさん、時計をみてね、
「まだはやいわよ、十一時十五分。ほら、開店は十一時半からってかいてあるでしょ。もうすこしさきでごはんにしましょ」
そういうの、
「やだやだ、ここがいいの、〈人形レストラン〉があくまでまってる」
・・・・・


「おきくちゃん」
真っ直ぐに切り揃えた長い黒髪の市松人形。赤い着物を着ていて自作でファッションショーをひらいている。髪の毛は切っても切ってもすぐに伸びてしまう。
真夜中の人形
ひとりでに髪がのびる、ふしぎな人形。
ときどき、ハサミできっているらしい。
夜中に大声をだす、へんな人形。
とつぜん、「〇〇さ〜ん」と、
恋人のな名前をよぶらしい。
いつのまにか体重がふえるこまった人形。
家の中をかってにあるきまわる、こまった人形。
ほんとうは、運動不足を解消するためのようだ。

デザートは手づくりの人形焼きです。
顔形もすこしずつちがいます。

ありがとうございます。
またいらしてくださいね。

人形レストランができたわけ
髪の毛が伸びる人形
わたされたカード
戦争体験と出会うところから「人形レストラン」が始まる。

ヒロシマで死んだ子供達のように、美味しい料理を食べることもできない。
戦争は今でもなくならない。
人形供養。
人形には霊魂が宿っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?