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虹色のチョーク

蒸し暑い日が続いていますね。
今年は残暑厳しいと予想されていましたが
本当に毎日湿度にやられています。

さて、今日は久しぶりに本の紹介です。

先月24時間テレビの中でドラマが放送されましたが
そのドラマの原作本「虹色のチョーク」です

粉が飛び散りにくいダストレスチョークを製造する町工場の実話で
職員の7割が知的障がい者なのだそうです。

チョークを作る工程は非常に緻密で繊細な作業が必要で
集中力も要求されます。

そういう集中力の持続は
健常者よりも優れているという特性を生かした仕事なのだそうです。

私はドラマで見てこの本と
日本理化学工業さんの取り組みに非常に興味を持ちました。

「日本でいちばん大切にしたい会社1」という本にも
日本理化学工業さんについて詳しく書いてあります。

知的障がいを持つ方たちが仕事をすること自体が
非常に難しかった時代から
ずっと障がい者雇用に取り組んできた歴史が
書かれていました。

最初から順調だったわけではなく
さまざまな葛藤の中で
本当に目指したいのはどんな会社なのかという
ビジョンがブレなかったことが
本当にすごいなと思いました。


本の中で
ある住職さんがお話しされた言葉がとても印象に残りました。

物やお金をもらうことが人としての幸せではない。
人に愛されること
人に褒められること
人の役に立つこと
人から必要とされること
この4つが、人間の究極の幸せである

住職さんはこう付け加えました。

人に愛されることは施設にいても家にいても感じることができるでしょう。
けれど、人に褒められ、役に立ち、必要とされることは
働くことで得られるのですよ。
つまりその人たちは働くことによって幸せを感じているのです。
施設にいてゆっくり過ごすことが幸せではないんですよ。

すごくよく分かります。
守られていたり、与えられたりする幸せもあると思うのですが
自分にも何かできる、だれかに喜んでもらえるという思いは
人を強くし、そして優しくしてくれます。

私もこの辺は今の自分と照らし合わせて考えてしまいました。

私が働きたい理由も、まさにこれなんです。

でも、失敗ばかりでうまくいかなくて
他の人はできるのにどうしてあなたにはできないの?と
暗に言われてしまうと
返す言葉もありません。

日本理化学工業さんでは
何でできないの?ではなく
どうやったらできるだろう?と考えるのだそうです。

小さな工夫をすることで、今までできなかったことができるようになり
それが働く人たちの大きな自信につながっていく。
健常者の職員の方たちもそういう場面をたくさん見てきたのだと思います。
そんな優しい思いが伝わってきます。

この会社の会長さんが仰っていたこと

マザー・テレサさんも「人としていちばん不幸なのは、誰からも必要とされない人である」と言っています。それはつまり、誰かから必要とされれば幸福であるということ。障がいがあっても社会や企業にとって必要な人になれます。働くことこそ、人も自分も幸せにする。皆働社会を実現することが、私の人生の目的になりました。

そんな場所を作ってくれた会長さんと社長さんは
やっぱりすごいです。

ドラマも良かったけど
本もすごく良かったです。

ぜひ一度読んでみてください。

優しく温かい気持ちになります。

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